植松努のブログ(まんまだね)

基本的に、facebookの僕の記事を転載します。

弱ってるときは無理しない方がいい

青島文化教材 1/700 橋立(はしだて
 
インフルで死んでいるあいだ、なにかを作りたい衝動に駆られました。
しかし、車は、奇麗な塗装ができそうにない・・・・
戦車は、沢山の転輪を作れそうな気がしない・・・
なにかちいさいもの・・・・
そうだ、船だ・・・・
 
ということで、船の中でも、とりわけ小さい橋立。

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この船は、ワールドウォーシップというゲームで、
最初にもらえる船。
 
僕は、戦場の絆なら、ジムトレーナーが好きになるパターンで、
最初にもらえる機体に異常に愛着を感じます。
 
だから、ガンダムの最初のが一番好き。
アムロは、最初から最後までRX−78を使い続けます。
 
だから、ダンボール戦機はちょっと悲しかった。
主人公の使うロボットが、ぼんぼん変わっちゃう。
 
で、橋立。さすがに小さい。
これを、可能な限り手を加えたいのだけど、
参考資料がない・・・・
と思ったらありました。
以前、自分で作った、1/350のペーパークラフト

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さんざん資料を集めて調べて設計したから、
かなり緻密にできてます。
それを見ながら、1/700のプラモデルを作るという、
 
この橋立は、もうちょい手を加えてから、
アンテナ線を張ったら完成かな。
アンテナ線苦手なんだよねえ・・・
手すりも、塗装前につければ良かったなあ・・・・
 
やっぱり、能力が低下してるときには、
無理しない方がいいね。
 

本当のニーズを見つめよう

セガワ F-16B PLUS 1/72 
 
これは、けっこう新しいプラモ。
ヤマダ電機とかで、普通に買える。
1300円くらいかな。
 
F−16は、デビュー当時から大好き。
中でも、複座型の、でっかいキャノピーが好き。
以前から作りたかったけど、なかなか取りかかれなかった。
でも今回、せっかく時間があったので頑張りました。
 
なぜ時間があったのか。
それは、インフルエンザB型になったから。
 
熱があんまり出ないよ、と聞かされていたので、
楽ショ−とか思っていたけど、いやー、つらかった。
歳をとって睡眠時間が短くなっているなと思っていたけど、
際限なく寝られました。
体が異常に重い。いつものリュックも、地面に引っかかってるんじゃないかってくらい重い。
ラッキーなことに連休になったので、実仕事にあまり影響がなくてよかった。
で、最後の1日。このF16を作りました。
なぜB型か。それはもう、インフルエンザつながりで。
 
F15と同じエンジンを使って、うんとコンパクトにまとめられたF16は、シンプルであると同時に、機体外板の70%を外すことができるほどの整備性のよさもあいまって、
世界中で使われる飛行機になりました。
デビューしたときは、小さいから発展性がない、とかいわれてたけど、おもっきり発展しました。
設計者のハリー・ヒレーカーさんの本もおもしろいよ。
 
F16デビューの頃は、ミグ25がマッハ3を出したりとか、
戦闘機の速度はどんどん上がってる感じでした。
そんなときに、マッハ2でるかでないか、というF16は、技術的にマイナス評価をされる雰囲気がありましたが、
実際には、戦闘機がマッハ2を超えることはほとんどありません。
そこに致まで数分かかるし、音速を超えると運動性も著しく低下するし、燃費も大幅に悪化。
もっとも重要なのは、加速と、旋回を維持するパワーでした。
そこに注目して、あえて最高速度を犠牲にして、本当に必要な部分に技術をつぎ込んだ設計が、F16の成功につながったといわれています。
 
戦闘機の価値が、実際には使われることのない最高速度や、最高到達高度などで評価されていた時代。
F16は、より実際的な実用の評価を見つめたから世界中で使われるようになったのだと思います。
これは、もしかしたら、人間についても言えるかも。
点数をつけやすい。比較しやすい。という理由で人間の評価が決められてしまっていないかな。
そこを目指して特化しすぎると、実用性のない人になってしまうかも。
 
本当に求められているものはなんだろう?
要求される評価は、正しいとはかぎらない。
自分でニーズを真剣に考えることが大切だよ、ということを、
F16は教えてくれていると思います。
だから、大好き。
 
 
 
 

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今年もやるぞ!ツクリテフェスタ!6月23日と24日はあけとこう!(どっちかでいいけど)

おお、そういえば、もう、今年のツクリテフェスタの出展者募集がはじまっていました。
昨年は、あの時期にしても、ちょっと寒かったけど、(ちょっとじゃないか)
今年は、日程を少し後ろにずらしたからきっと暖かいはず!

今年は、「前回はじめて」の経験を活かして、
様々な改善を加えての第2回目です。

僕は前回は、2日目の午後からは、福岡への移動があったから、
後ろ髪引かれつつサヨナラしましたが、
今回は二日とも終日参加可能です。
またロケットのワークショップもやる予定です。
今回は、レーザー加工済みの機体になるから、
前回よりも楽じゃないかな。機数も増やせるかも。

どうか、好天にめぐまれますように!

 

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零式艦上戦闘機21型 1/48 タミヤ
 
これも、古いキットです。
1970年代に作られたものらしいです。
ホビーオフで700円でした。
古いから、部品が少なくていい。
 
で、今のキットとくらべて、足りない部分を、自分で足す。
まずは、コクピット
元のパーツを活かしつつ、どんどん作る。
メーターパネルも手作り。
機首の機銃の装填レバーは、現在のキットでも省略されてることが多いから、作る。

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エンジンは、プラグコードを足すと、かなりいい感じ。
 
しかし、コクピットも、エンジンも、組み上がったら、
ほぼ見えない。ようするに、手を加えなくてもぜんぜん平気。

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で、機体。
古いキットだから、なかなかすき間がある。
でも、いまは、パテの性能も良くなったから大丈夫。
で、さくさく形にしていって、塗装。
 
サーフェーサーを吹いて、表面を整えてから、
零戦独特の妙な灰色を塗る。
タミヤの塗料は、アルコール臭が少しするけど、
成分のほとんどが水なので臭くないからいいです。
で、僕の持ってる塗料は、昔サイズのでっかいビンです。
塗料って、経年劣化しないのかねえ・・・と思いつつ塗る。
 
誰の機体にしようかなあ・・・
零戦21型といえば、坂井三郎
高校生の時に、「大空のサムライ」を読んで感動しました。
坂井三郎仕様ということは、胴体と尾翼の青帯が目立つ。
デカールも用意されてるけど、気にせず塗装仕上げ。
ちまちまマスキングして、うまい具合に塗れました。
 
しっかり乾かしてから、マスキングテープを剥がしたら、
ガビーン(古語、耐え難い精神的衝撃を表現する言葉)
灰色剥がれてきたよ。なんで。
いままで、このパターンはなかった・・・。
海外のプラモデルは、金型から外すための離型剤が強すぎて、
塗装が乗らない、というのがあるので、製作前に洗剤で全部洗うというのが必須です。
でも、タミヤのでそんなことがなかったから、油断してました。
それとも、塗料が古いとこうなるのかな・・・
 
で、また、全部塗り直し。
自動車なら、ジメチルエーテルにつけて、丸ごと塗装を剥がすこともできるけど、すでに、丹精込めたコクピットが入ってるから、それができない。
かなりの手間をかけて、再塗装。
 
零戦といえば、風防の枠が多いので有名か。
プラモデル的にはとてもつらい。
ちまちまマスキングして、塗装。
まあまあいい感じ。
 
で、坂井三郎といえば、零戦に搭載されていた無線機を、
「こんなもんつかえねえ」と、降ろしてしまって、
無線用のアンテナ支柱もノコギリで切り飛ばしてしまったエピソードが有名ですが、
今回は、「支給直後の、無線機ついてる状態」にしようと思っていましたが、最後の最後で、無線のアンテナ支柱を折ってしまいました。
ということで、自動的に、アンテナ支柱を切り飛ばした状態に。
トホホ(古語:悲しい感情を表現する言葉)
 
昔のキットだから、今とちがってわかっていない部分も多かったようで、主翼の上の赤い線の枠がない。無ければ作れ。
ついでに、「ノルナ オスナ」の注意書きもない。
だから、書く。
いまは、毛の太さが0.3ミリ程度の極細筆があるから、
なんとかなる。(本来は、フィギュアのまつげをかくためのものらしい)

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古いキットだけど、主翼のねじりさげもちゃんと再現されてる。

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で、まあ、完成。
安かったけど、苦労したなあ。
でも楽しかった。
今のプラモデルは、高価で、自分で手を加える部分が少ないけど、古いプラモデルは、安価で、沢山遊べるから好きです。
 

なんのための進学なのか。

遙か昔、ある国の官吏になるのは、世襲制だったそうです。
しかし、能力のない人が重要な役職に就くことで様々な問題が発生したために、有能な人を身分を問わず採用するために、試験が行われるようになったそうです。
で、一番最初の試験の頃は、まず、参考書がない。予備校もない。過去問題もない。
だから、文字通りの、実力テスト。
それは、さぞ実力のある人が見つかっただろうと思います。
 
しかし、まもなく、過去問題集ができます。参考書もできます。予備校もできます。
そして、それは、べらぼうにお金がかかります。
だから、自動的に、お金持ちの子しか、それらの情報を手に入れられなくなります。
とたんに、「有能な人を、身分を問わずに採用」は不成立になりました。結局は、世襲制にほぼ近い感じになっちゃった。
 
という状況に、今の日本はなってる気がします。
 
僕は高校生の頃、家にお金が無いことを知っていたから、
進学はしたいけど、国立大学一本勝負で、滑り止めも受けないつもりでいました。
しかし、進路の先生は、お前の成績では国立は無理だ。私立のこのあたりなら合格できるぞ。と教えてくれます。
でも、そこには、僕の学びたい流体力学の授業はないし、当時は、私立大学は、国立の4〜5倍はお金がかかりました。
そんなに高い学校には行けない、と説明しても、
先生は、僕の家の家庭の事情なんて気にもしません。
僕を、どこかの大学に合格させることしか考えていないようです。
その先生が気にしていたのは、僕の人生ではなく、その高校の進学率だったようです。
 
子どもが高校生の時に、保護者向けの進路説明会がありました。
どんなことを教えてもらえるのかな?いまの日本で必要とされている分野のことを教えてもらえるのかな?と思って参加してみたら、最初から最後まで、借金の仕方の説明でした。
なぜ進学しなければいけないのか?なんて、一言もないです。
 
いまの大学は、学費だけではなく、なぜか留学がセットになってるケースも多く、それにはすごくお金がかかります。
子どもが「いきたい」と言ったら、親はいかせてやりたくなるものです。
「いきたい」理由が、「みんながいくから」という、小学生レベルの理由でも、親は借金をしてでもその望みを叶えようとします。
しかし、返せると思っていた借金が、早期退職などによって、給料が激減し、返せなくなり、親が破綻してしまう、というケースを、僕は沢山見てきました。
子どもは子どもで、就職はしてみたけれど、あまりの過重労働や、人間関係の問題から長く続かず、結局は、奨学金の借金を背負ったままギリギリの生活を・・・というケースも沢山あります。
その原因として、「進学するのは当たり前」「進学しないと大変なことになる」という、偏った指導が影響してるような気がします。
 
学問とは、いい会社に入るためのものではありません。
学問とは、社会の問題を解決するために、人類が命をかけて積み重ねてきた記録です。
 
ここに、今一度立ち返ったほうがいいと思います。
 
 
 

悔しいから、うれしい。

1月31日でオンラインサービスのなかの、シーズナルイベントなどが終了、と連絡が来ていましたが、
なぜか、いまだにできる。
もっとも、連絡の文章もなんか変で、3月末で完璧に終わるけど、1月末でほとんどのサービスが終わるよ、的な内容でしたから、いまいち意味がわからなかったのですが・・・
 
ま、できるってことはいいことだ。
 
いま頑張ってるのが、シーズナルイベント(毎月配信されてくるレース)の中の、90年代日本車限定のレース。
タイヤは、スポーツ・ミディアムという、けっこういいタイヤまで装備可能。
でもそこに、ノーマルのコンフォート・ソフトで挑むのだ。
(タイヤの性能2ランクダウンです。)
 
すごく速いのが、コンピューターが操縦するNSXタイプR。
そこに、プリメーラ90年型で挑戦。
パワーがないから、いかにハンドル切らないかと、最短最適ルートを見つけ出すのが勝負かな。
 
毎回、タイムは上がってるけど、なかなか勝てない。
最終コーナーまで競るんだけど、その後の直線でぶっちぎられる。悲しい。
 
でも、楽々勝てちゃうレースより、勝てないレースの方がおもしろいです。
 
ゲームスタートしてから、一回もミス無しでゲームクリアできたら、そんなゲームはつまらないと思います。
うまくいかないから、悔しいから、乗り越えたときにうれしいはず。
 
人生も一緒です。
だから、僕は、うまくいかないとき、悔しいときは、
乗り越えたあとに、でっかい喜びが待ってるんだと思うようにしています。
 
 
 

トライと、デルタ(デルタフォースじゃなくて、微分積分のデルタだよ)

先日、めずらしく、何気なしにテレビを見ていたら、犬の訓練士さんの番組をやっていました。
 
言うことを聞かなくて、人を咬むなどの問題をおこして、飼い主がもてあましてしまった犬を更正する人が描かれていました。
 
その中で、とても印象的だったのは、問題行動を起こす犬のことを「この子は、うれしさをしらないんです」と言ったことです。
 
お手、お座り、ふせ、をひたすらやらされる。
できなかったら怒られる。
できても褒めてもらえない。できて当たり前。
それを繰り返された結果、「うれしさ」がわからなくなってしまい、人間の言うことを聞かなくなってしまったのだそうです。
 
そのシーンを見ていて、
「あ、これ、僕が学校で感じたことだ」と思いました。
 
学校の勉強は、できて当たり前。
他の子ができてることが、なんでお前にはできないの?
なんでわからないの?なんでおぼえられないの?
なんでわすれるの?
たまたまいい点数をとっても、ようやく普通の扱い。
大学に合格したことを高校の先生に報告に行ったら、
「運も実力のうち」「お前は運がいいなあ」のオンパレード。
 
僕が好きでおぼえたことや、趣味のことは、
「そんなことおぼえてどうするの?」
「勉強もできないくせに、余計なことするな」
です。
 
残念なことに、僕が通った中学校も、高校も、
先生が理解する価値観以外は否定され、
先生が要求することができて当たり前。できなかったら怒られる。という世界でした。
そこでは、たしかに、「うれしさ」なんて、感じようがなかったです。
 
でも、僕が犬とちがったのは、僕の時間があったからです。
僕は、団体競技の部活をしなかったので、学校が終わったら、1人で山に行って、山をうろついたり、図書館で調べ物をしたり、設計をしたり、ものを作ったりと、自分で考えて使う時間を沢山持っていました。
その間に身につけた力が、僕を支えています。
 
昔、褒めて伸ばす、という言葉がありましたが、
これは、よく軍隊の映画などにある、罵倒して相手の人格や常識をリセットさせるような指導方法よりは、遥かによいと思っていますが、注意が必要だと思っています。
大事なのは、トライと、デルタ、です。
トライとは、やったことがないことに挑むこと。
デルタとは、増分です。
僕は、この二つに関しては、全力で褒める、というか、応援して、感動します。
 
トライと、デルタ。これは、自分にも当てはまります。
自分のトライとデルタを、褒めてあげてほしいです。