植松努のブログ(まんまだね)

基本的に、facebookの僕の記事を転載します。

CAPのお願い参り

今日は、赤平市内の全部の小学校と中学校に
CAPワークショップのお願いに行ってきました。

いま、僕は、赤平市で、「子どもの輝きを支える会」という会をやっています。
なんのための会か、というと、名前のとおりです。
その会は、まだまだメンバーが少ないので、今は、
主に、CAPのワークショップを学校に提供する活動をしています。

CAPとは、子ども達を暴力から守るため?の知識です。
CAPでは、暴力の定義を明確にすることで、
暴力に抗う方法を明確に伝えています。

残念ながら、日本では、いじめでも、DVでも、
後遺症や、跡が残るような外傷がないと、
暴力と認められないケースが多く、
そのため、ネグレクトなどは、改善するのが困難です。
(親が「ちゃんとやってる」と言ってしまったら、それ以上関われないケースが多いです。)
ストーカーも対策が後手になるのは、現在の認識での暴力が伴わないからであることが多いです。

CAPでは、
「安心できていますか?」
「自信を持てていますか?」
「自由に選ぶことができていますか?」
もしも、そうでなければ、それは「暴力」という
状態かもしれません。それは改善した方がいいです。
でも、改善するために、相手の「安心」「自信」「自由」を
奪わないように気をつけましょう。
ということを教えてくれます。

このワークショップは、小学校の場合、
60分かかります。
そのため、2校時かかります。
この時間を、学校の先生に捻出していただくのが、
最大の課題です。

普通の学校は、年間スケジュールが決まっています。
そこにないことは、基本的にできません。
だから、飛び込み営業は不可能です。
また、「前例がない」ことをやるのも、
とてつもなく大変です。
「前例のないことはやらない」学校(先生)が
少なくないです。

例えば、PTAの方が、学校でロケット教室をやりたい、と思っても、実現するのは、普通ならおそらく来年です。
だから、あせらず、しっかり準備が必要です。

で、赤平では、その準備をし続けてきました。
これで8年目。
前例がないことはやらない学校も、前例があると、
わりとすんなりうけいれてくれます。
また、あちこちの学校で講演をしてきた結果、
新しく赴任して来る校長先生のほとんどが、
どこかで関わりのある方になりましたので、
話しがとてもスムーズになりました。

最初は、
「この学校ではいじめなどはないので必要ない」と
真剣な顔で断ってきた先生もいましたが、
CAPが効果を発揮するのは、おそらく、
子ども達が社会に出てからです。
学校よりも、社会の方が、よっぽどいじめに満ちあふれています。そこで、きっと、CAPの教えは、自分の心を守るために役に立ちます。

「安心できていますか?」
「自信を持てていますか?」
「自由に選ぶことができていますか?」
ときどき、考えてみることは大事です。