植松努のブログ(まんまだね)

基本的に、facebookの僕の記事を転載します。

「ああ、それ知ってる!」は価値ではない。

無事に北海道に帰り着きました。
岡山でであった人達は、いい人達でした。
考える人を増やすためのきっかけづくりに
真剣に取り組んでいる姿が嬉しかったです。

僕はクイズ番組が好きではありません。
なぜならそれは、学校のテストの延長線のように思えるからです。
知っていると、よし。
知らないと、だめ。

人類は今日も新しい叡智を紡ぎだしています。
だから、あとに生まれた人ほど、
多くの知識を身につけざるをえなくなります。
(歴史の教科書は、本来は毎年厚くなるはずです。)

でも、重要なのは、その知識を、使いこなす力です。
ただ知識を「知ってる!」だけでは、
それは雑学です。

人類の努力を組み合わせて使いこなすためには、
自分で考えて、
自分で試す。
が不可欠です。

僕は、映画や本を、何度も見てしまいます。
でも、人によっては、
一度見たものを、二度と見ない人もいます。
「ああ、それ知ってる!」というだけで、
興味を示さなくなる人もいます。
でも、人間は変化成長します。
だから、以前見たものが、今見たら、違って見えることや、
新たな学びがあることも多いです。
でも、「ああ、それ知ってる!」という壁が、
新たなことを見いだすチャンスを失わせているように思えます。

自分で考えて、自分で試すと、
自分だけの経験になります。
その経験が真の個性となり、
真の個性があると、必要とされます。

知識を「知ってる!」だけではなく、
知識を使いこなしてはじめて、人類は進歩します。
でも、受験対策の勉強は、それを伝えてくれません。
もったいないことだと思います。