植松努のブログ(まんまだね)

基本的に、facebookの僕の記事を転載します。

生きていくためには自信が必要。自信のためには取り柄が必要。

エアソフトガンは、危ない、と思われがちです。
なにせ、報道されるとしたら、
違法改造されたエアガンが誰かに被害をもたらしたとか、
子どもがあやまって使って目に入ったとか、
事件や事故じゃないと報道されないからです。

どんな道具もスポーツも、ルールや取り扱い方を
守らなければ危険です。
だからこそ、安全な扱い方を学ぶことは大事です。

エアソフトガンの弾は、0.2g程度のプラスチックです。
エネルギーも、野球のボールやバスケットボールから見たら、
とても小さいです。
ただ、弾の直径が6mm程度と小さいので、
目に入る可能性はあります。
だから、目を保護するゴーグルは必須です。
でも、ゴーグルをしていれば、ほぼ安全です。

実際のところ、10代の子どもの死因で大きな部分を占めるのは、
スポーツ中の突然死です。
ボールが胸に当たったりするようなケースや、
マラソンなども、突然死の確率を高めます。
それから見たら、エアソフトガンによる突然死は、
確率としてはかなり低いと思います。
(その根拠は、弾の持つエネルギーがとても低いから。)

ただ、実は、10代の死因のなかで、一番多いのは、
「自殺」です。
そして、自殺の理由として一番多いのは、「進路」です。

子どもの命の安全を第一に考えるとしたら、
もしかしたら、受験競争に追い込まないことが
一番有効かもしれません。
(僕が見ている限りでは、遊ぶことも無く、趣味も無く、受験勉強をがんばりすぎている子達は、対人能力が乏しい傾向が見られます。というか、趣味が無いと、友達を作るのが困難です。)

人間は、生きていくために自信が必要です。
その自信を得られる分野を、「取り柄」と言うかもしれません。
勉強が苦手でも、運動が得意、という場合は、
運動が「取り柄」とよばれるかもしれません。
その逆に、運動が苦手でも、勉強が得意なら、それが取り柄です。
でも、勉強も運動も苦手な場合はどうすればいいの?
麻生さんのいうところの、「いじめられっこ」で終了?

しかも、勉強も運動も、学校を卒業したら、
とたんに取り柄にならなくなるケースがすくなくないです。
勉強や運動が評価されない場所で、
それらを取り柄にしてきた子は、どうやって自信を保つのでしょう。

だからこそ、自信の元になる「取り柄」は、多い方がいいです。
それも、できれば、学校が与えてくれるもの以外にも
持っていた方がいいです。
それらは、卒業後でも取り柄であり続けます。

それは、趣味です。
趣味は、多い方が、自信につながります。

エアソフトガンでの遊びは、その趣味の中のほんの一つです。
もちろん、遊び方も多種多様です。
大勢で撃ち合うのも楽しいです。
慎重に精密に狙い定めるのも楽しいです。
体への負担も少ないしね。
そして、突き詰めたら、オリンピックに出られるかも。
(だって、オリンピック種目に射撃ってあるもんね。)
現在のところ、オリンピックの射撃に出られるのは、
ほとんどが自衛隊か警察の方ですが、
本当は、練習さえすれば、一般の方だって出られます。

ボーリングフォーコロンバインという映画では、
カナダはアメリカと同じくらいに鉄砲が行き渡っているのに、
鉄砲を使った犯罪がアメリカと比較すると桁違いに少ないことを調べています。
スウェーデンやスイスなども、一家に一丁、高性能のバトルライフルの歴史の国ですが、銃の犯罪はそれほど多くないそうです。
バイアスロンなどの射撃競技では好成績を挙げています。)
鉄砲=犯罪、危険という思考は、
偏った情報に基づいているのかもしれません。

生きてていくために、自信は必要です。
自信が無いと、困ります。
自信の無い人は、自分を責めます。
もしくは、他人を見下し、自分以下を作ります。
いずれにしても、自信の無い人は、新しい物を
生み出すことが困難な傾向があります。
(不安だから、新しいことに挑戦しにくいのか・・・)
新しい物を生み出せないと、すでにあるものを
わけあうしかありません。
それはやがて、奪い合うにつながってしまうことがあります。
(いま、30代の生活保護が急激に増えていますが、これも、「生み出せない」から生じている現象かもしれません。)

暴力事件を起こしてしまうような子が、
実は、ものすごく臆病で自信がない、というケースは
よくみかけます。(自信が無いから、強がり、脅します。)
そういう人が、犯罪を犯してしまうのだとしたら、
一番有効な犯罪防止策は、自信を持たせる、かもしれません。
そのためには、「取り柄」が必要なのかもしれません。
そのためには、「趣味」が必要なのかもしれません。

学校が与えるもの以外にも、好きなものを持つ。
これは、もしかしたら、
おとなになっても自信を保つために、
有効かもしれません。