植松努のブログ(まんまだね)

基本的に、facebookの僕の記事を転載します。

科学の意味を伝えよう。

最近、科学のイベントが増えています。
高校や大学でも、次の生徒確保のためにも、
一生懸命に学生さんがイベントを行います。
それはとてもよいことです。
しかし、一歩間違えると、見せ物になります。

おもしろおかしく、びっくりどっきり、は
つかみとしてはとても大事です。必須です。
でも、つかみだけじゃだめですよね。

科学はなんのためにあるのか?
そこを伝えなければ、魂が入りません。

科学だけではなく、すべての学問は、
社会の問題を解決するために役立つものです。

その魂を伝え忘れると、
ただのイベント伝道師が増えていくだけです。

僕のロケット教室は、
ロケットを作って飛ばすだけではありません。
必ず最初に、僕の話しを聞かされます。
ロケットはあくまでも、そのお話の「ふりかえり」なのです。

「大人に、ロケット作れる?って聞いてごらん。
 ほとんどの大人は、無理じゃない?難しいんじゃない?って
 答えるよ。
 でもみんなは、ロケット作れちゃったよね。
 大人が、むりだって思い込んでいることができちゃったね。
 だから、みんなはなんでもできるんだよ。
 やってみることが大事だよ。」

僕のロケット教室のロケット達は、
子ども達が何でもできることの証明のロケットです。

僕のロケット教室を見ている大人は、
「子どもの笑顔が最高ですね!楽しそうですね。」と言います。
そうじゃないです。
打ち上げ前の、神妙な顔があるからこそ、
ロケットが飛んで行くと「嬉しい」のです。
自分で作るからこそ、不安だからこそ、嬉しいのです。
そこも、プログラムされているのが、
僕のロケット教室です。

人類は努力しています。
その成果の向こう側にすすんで行くためにも、
自分で考えて自分で試す人を増やすべきです。

僕自身も、魂を失わないように気をつけながら、
子ども達に思いをつたえて行きたいと思います。