植松努のブログ(まんまだね)

基本的に、facebookの僕の記事を転載します。

浮く努力

夏本番になって、水の事故が増えています。
事故になったときに大事なのは、
本人の浮く努力だそうです。
もがいたり、およいだり、大声をだすでもなく、
浮く努力をすることで、生存率は高まるそうです。

それは心細いことだと思うし、
見ている方も、助けたくてしょうがないと思います。
でも、浮く努力だそうです。

ヨーロッパでは、着衣泳の訓練が小学校で広く取り入れられているそうです。日本でも、水泳教室などでやっていますね。
泳ごうと思うとマイナスになる服や靴は、浮こうと思ったら、
プラスに働くことが少なくないそうです。

事故にあった本人が、生き延びるために最善を尽くす。
これは、人生も同じように思います。

子ども達は、間違いなく、親の手を離れます。
その時までに、「浮く練習」をしておくべきです。
人生において出会ってしまう様々なトラブルに巻き込まれても、
生存し続ける努力の大切さです。

それを知らないでいると、
もがいて、助けにきた人を殺してしまうかもしれません。
または、生き延びるために、誰かから奪うかもしれません。

で、浮く能力とは、
他者がつけてくれる点数や、成績や、資格ではありません。
心を平静に保ち、自分を責めず、他人も責めず、事態も責めず、
どうすれば生き延びられるかを考える能力です。

それは、津波てんでんこ、とも同じだと言えます。
個々人が生き延びる為に最善を尽くすことが、
生存率を高めます。

人生てんでんこ。
とにかく、生きる。浮き続ける。
海のど真ん中でひとりぼっちで漂っている自分を思い浮かべながら、それでも浮かび続ける努力は、
練習しないと身に付かないと思います。
でも、練習すれば身に付くと思います。

どうしよう・・・
どうするのさ!
ではなく、
どうすればいいのかを考える能力。

それを与えるためには、大人が
「どうしよう・・」
「どうするのさ!」
を使わないことも大事かもしれませんね。
(無思考を主張しても無意味です。)