植松努のブログ(まんまだね)

基本的に、facebookの僕の記事を転載します。

会社内でのいじめを無くするには・・・

学校でのいじめは、よくニュースになります。
しかし、会社でのいじめは、ニュースにならないです。

実際には、学校でのいじめよりも、
会社でのいじめの方が、はるかに強烈です。
なぜならば、学校なら、6年もしくは3年という区切りがありますが、会社の場合、定年退職まで一緒の可能性があるからです。
おまけに、そのいじめをする人間が、人事権などまで持っていたら、それはもう最悪です。

さらに問題なのは、いじめている人は、それを自覚していない、というか、自覚していないふりができます。
「指導です。」の一言で、いじめはあやふやになります。

ようやく、パワハラという言葉も使われるようになってきましたが、
まだまだ、会社内でのいじめはたくさんあると思います。

会社内でのいじめが表面化しにくい理由としては、
いじめをする人間が、上司の前では、子猫のようだからです。
すりより、媚を売り、上司の役に立ってるように演じます。
しかし、その上司がいなくなれば、とたんに、
自分に歯向かえないものに向かって毒を吐き出します。

ほとんどの人間は優しいです。
だから、どんなひどい目にあっても、がまんします。
後ろから撃とうとはなかなか思わないです。
だからこそ、ますます、いじめは増長します。
やさしい人ほど、被害が大きくなります。
でもそれは、悔しいです。

この状況を打開できるのは、いじめる人間の上司です。
しかし、そこにもいろんなしがらみがあって、なんとも
ならないことも多く見受けられます。

だったら、どうすればいいのか?

有効なのは、録音です。
文句を言われる時に、「聞き漏らすといけないから録音させてくれ」というのは効果的かもしれません。

また、傍観者にならないのも大事です。
大勢の目の前で人格否定をするような人もいますが、
そういうときは、それを録画したり録音したりすると、
効果があるかもしれません。(証拠としても使えるかも)

「それはやり過ぎだ」「それは言い過ぎだ」
「論点がずれているぞ」と、まわりの人が助け舟を出すのも
とても大事です。でも、それも勇気が必要です。

先日であえた写真家のテラウチマサトさんは、
そういうときは、秘密の暗号を作っておくといい、と
教えてくれました。
「僕は君を応援しているよ」というサインを作るのだそうです。
耳たぶをさわるとか、はなをこするとか、
野球のサインのように。
それだけで、ひとりぼっちではないと思えたら、
少しがんばれる、のだそうです。

学校でいじめのアンケートがあります。
「いじめを見たことがありますか?」
これに「はい」と答える子はほとんどいないです。
なぜなら、「いじめ」の定義がされていないからです。
むしろ、「友達がふざけ合っている時に、それはやりすぎだ、と感じたことがあありますか?」等の方が、実際の状態をくみ上げやすいかもしれません。

「やりすぎだ」と思ったとき、それを放置すると、あとからきっと大変なことになります。
「やりすぎだ」と思った時に、みんなが行動を起こせば、
きっと、いじめを防止できるかもしれません。

例えば、無言でいいから、怒られている人の側に立つ、とか。
一人、二人、と、増えてきたら、いじめている人間も弱くなるかも。

いじめる人は、相手が歯向かえない、とわかってやる卑怯者です。
とても弱く臆病です。だからこそ、上司の前で大人しいです。
そんな人間には、大勢というのは効き目があるかもしれません。

ただ、本当にこれは、ケースバイケースです。
難しい問題です。
でも、大事なことは、傍観者にならないことです。
自分に火の粉がかからないようにかくれていないで、
なんらかの行動を、たくさんの人が起こしたら、
状態は改善する可能性があります。
(まあ、そのために組合があるはずなんですが、いじめに関しては、ちゃんと機能していないことが多いようです。)

僕は、このFBで、いじめる人の心についても、自分なりに考えたことを書いています。
そして僕は、歪んだ人はなおらないと思っています。
だから、大事なのは、歪ませないことです。
いじめるような人間を減らすために、もっとも効果的なのは、
いじめるような人間を増やさないことです。

だからこそ、子ども達を大人がいじめる、という状況は
本当にあってはならない状況です。
でも、歪んだ保護者が少なくないです。
それを救えるのは、義務教育の先生です。
だからこそ、義務教育の先生が歪んでいたら、大変なんです。
でも。残念ながら、僕の担任がそうであったように、
子どもに対して、威圧し、恫喝し、暴力をふるい、支配する先生も少なくありません。
そういう先生に立ち向かえるのは、保護者です。
だからPTA活動があるのです。
保護者と先生が協力して、子ども達を守るのです。
よい先生を助け、よい保護者を助け、力をあわせて、
歪んだ保護者や先生から子ども達を守るのです。

でも最近、景気の悪化によって、みんな忙しくなってしまい、PTA活動が縮小しています。これは、本当はとても危険なことです。

もちろん、毎日の収入も大事です。
でも、そのために子どもを守りきれないと、
いつか、得た収入以上の支出を伴う大問題になることもあります。

人口が減少する社会では、
マーケットが縮小しますから、
人口頼みの現在の経済は縮小しかしません。
これからは、毎年給料が下がるのが当たり前になるのです。
毎年税収が下がるのも当たり前になるのです。
その状態を打破できるのは、人間の能力向上以外に無いです。
だからこそ、教育が、本当に重要です。

いまこそ、PTA活動が、真価を求められています。
(全国でPTA活動をがんばってる皆さん、
ともにがんばりましょうね!)