植松努のブログ(まんまだね)

基本的に、facebookの僕の記事を転載します。

最近感じるなんとなく違和感なこと。(思考途上です。)

もうすぐ冬がやってきます。
北海道は、つらい季節です。

北海道は、最近、どんどん不便になっています。
なにが不便って、
それは交通です。
北海道は、鉄道輸送が貧弱なので、
どうしても道路輸送に依存します。
その大動脈は、高速道路です。
しかし、その高速道路は、冬になると、あっという間に封鎖されます。
並行して走る一般道は、当然封鎖されません。
しかし、高速道路から溢れ出した車が一般道に流れ込み、
一般道も事実上流れなくなってしまいます。

高速道路は、封鎖されなくても、路面に雪があると、
速度が50キロに制限されます。
並行して走る一般道は、路面が凍っていても60キロ制限です。

この、制限は、毎年、どんどん頻度を増しています。
北海道の物流は、冬の間は大打撃です。

高速道路での事故を防ぐために、高速道路を封鎖する。
最高の対策です。
でも、なんとなく、違和感を感じます。

先日、北海道でも大雨が降りました。
札幌では、はじめて、80万人ほどに避難勧告が出されました。
でも、多くの人が、
「どこへ?」「どうやって?」と戸惑いました。
勧告だけだされて、具体的な指示がありませんでした。
心配だから、近くの川に様子を見に行った人も少なくないようですが、それはかえって仇のような気がします。

バンドオブブラザーズという第二次世界大戦のヨーロッパでの戦いを描いたテレビドラマの中で、
アメリカ軍がドイツ軍の支配する街を攻撃するとき、
戦いに不慣れな指揮官が、突撃の真っ最中に、
「ストップ!ストップ!」と命令します。
敵に撃たれている時間を短くするために突撃しているのに、
敵の真正面で全部隊が止まります。
指揮官は、「状況を報告しろ!」と叫びます。
各班のリーダーが、集まってきます。
みんな口々に、「ここにいちゃだめだ」「どうすればいいか指示を」と叫びます。
指揮官は「いま考えている!いま考えているんだ!」と叫びます。
その時、ナレーションが入ります。
「指揮官の仕事は判断をすることだ。その判断が間違っているかどうかは関係ない。一番悪いのは、判断しないことだ。」と。

冬の北海道の高速道路の封鎖も、立派で正しい判断だと思います。
でも、高速道路には役目があります。
ものすごい渋滞の中で、田舎から札幌の高度医療を受けるために走る救急車が身動き取れなくなっているのを見ると、悲しくなります。
(吹雪だと、ドクターヘリは飛べません。)

僕も会社の経営者だから、判断が仕事です。
でも、判断するとき気をつけているのは、
「とりあえず様子を見よう」という判断を、なるべくしないことです。
それは、かっこいい台詞とも言えますが、実は、何もしないってことです。
本当に様子を見たければ、揺さぶりをかけたほうが効果的なことが多いです。
(どうでもいい案件は、とりあえず様子をみよう、という放置もありだけど。)

吹雪の時でも、高速道路の走行ができるような改良とか、
もうちょっとできてもいいような気もします。
(トラックの後流対策がもっとも効果的だと思います。トラックの巻き上げる雪は、吹雪どころではないです。)

「命を守るための最大限の努力をしてください。」
という台詞をよく聞くようになったのも、今年からかな。
でも、これも、たしかにそうなんだけど、
なんとなく違和感を感じます。
(ともだちは、「念仏?」といって笑ってましたけど。)

僕は、会社の仲間には、
「冬は、車に防寒着や毛布を積んでおいた方がいい」と話します。
もしも真冬の夜中に、路外転落したら、朝までだれも助けにこないこともありますから。

また「こどもの通学路を、子どもと一緒にあるいたらいいよ。危険な場所を見つけられるし、対策できるから。」とも話します。

植松電機の朝礼は、いつも、交通に関する安全の話しと、健康管理の話しが必須です。それは、ほんの少しの準備だけで、
防げるトラブルがあるからです。

だから、「命を守るための最大限の努力をしてください。」と報じるテレビは、コマーシャルの時間を少しけずって、命を守るための努力の具体例を、頻繁に報じたらいいのではないかと思います。

なんとなくの違和感を書き連ねただけなので、
文章としてまとまりがないですね。
思考途中なので、ご容赦ください。