植松努のブログ(まんまだね)

基本的に、facebookの僕の記事を転載します。

よい学校は一目でわかる。

いやー。北見日帰りはこたえるわ。
往復500キロくらいです。

北見は赤平より東にあるので、
朝は、ひたすら朝日に向かってまぶしいです。
帰りは、ひたすら、夕日に向かってまぶしいです。
往復まぶしい責め。

昨日は、北見の工業高校の周年行事で講演させていただきました。
いい学校は、すぐわかります。
普段は、にぎやか。騒がしいくらい。
でも、なにかはじまると、ぴーんと静かになる。

「情報を得た方がいい」ということを知ってる人達は、
すぐに情報収集モードに入ります。

しかし、「意味なくね?」にとらわれている人達は、
情報を集めようとしません。
そういう人達は、ひたすら、ざわざわしています。

なぜ、子ども達が、意味なくね?になるのか?
それは、多くの場合、意味の無い情報を与え続けるからです。
愚痴ばかりで、何を伝えたいのかわからない。
論点が二転三転する。
昨日の指示と、今日の指示が違う。
声が不明瞭で聞き取りにくい。
理不尽な、納得のできない指示を出す。
どう考えても非効率な行動を要求する。
などなど。
学校の先生の出す指示が「無意味」の場合に、
子ども達は、「意味なくね?」に陥ります。

よい学校の先生の指示は、たいてい、
簡潔で明瞭です。
しかも、命令口調ではありません。
こうした方がいい、こうした方がスムーズだ、
などと、指示の理由も明確にします。

生徒が言うことを聞かない。という場合は、
まずは、自分の指示が適切かどうかを疑う必要があります。
前回はこうやったらうまくいった、は通用しないです。
人間関係ですから、相手を見ながら、手を変え、品を変え、
思いを伝える努力が必要だと思います。

僕の会社に見学にくる学校の中でも、
生徒の行動が極めて遅い学校のパターンは、
先生が常に、無意味に整列させたり、
順番を仕切ったり、それに従わない生徒がいたら、
全員ストップで、長い説教をはじめたり・・・
それで、見学のスケジュールがどんどん遅れます。
だのに、出発時間は厳守してくれ、と怒られます。
そういう先生に出会うと、僕でさえ、「はあ、めんどくせ」
になります。
そして、「スケジュールが遅れるのは、あんたのせいだから、俺知らねえ。」と思ってしまったら、もう、スピードを上げる気がしません。でも、そうなると困るのは添乗員さんだし、
しかも、そういう先生に限って、遅れたのは植松電機のせい、と平然と言いますから。だからがんばって巻きます。
でもね、心の中では、ほんとに、言葉は悪いけど、「こいつ、ばかじゃないの?」と思ってるんですよ。
(僕がそう思うんだから、いつも理不尽な命令をされている生徒は、もっと思うと思います。)

生徒や部下になめられないためには、
「なめるな!」と命令したら、もっとなめられますね。
なめられないためには、
「あいつの指示は的確で効率的だ」ということを
生徒に理解させるべきです。
警察はそれに気がついているから、DJポリスが誕生しましたね。
先生も、気付くべきだと思います。

昨日の学校は、素晴らしかったです。
その前の島原の学校もそうでした。
そういう学校の生徒さんは、
笑ってくれるし、真剣に聞いてくれるし、泣いてくれます。
しゃべる僕もじーんとしてしまいます。
そういう生徒さんを育ててくださっている先生には
本当に感謝です。