植松努のブログ(まんまだね)

基本的に、facebookの僕の記事を転載します。

中学生の職場体験

今日は、市内の中学校の生徒さんが職場体験に来てくれています。
赤平市内から、植松電機までは、片道6キロくらいあるかな。
そこを、氷点下の今朝、自転車で来てくれました。

モノ作り仕事に興味がある、ということで
植松電機を選んでくれた子達です。

で、僕は、試すのです。
彼らが乗って来た自転車の空気圧チェック。

みごと!全員オッケーです。素晴らしい。
自分の自転車のコンディションを良い状態に保つのは、
エンジニアとしての資質が必要です。
彼らは、よい資質を持っています。

無事に、午前中の機械加工などの体験を終えて、
いまは、モデルロケットの説明書を考える実習中です。

まず最初に、説明書無しで、見本だけを見てロケットを作ります。
つぎに、その経験をもとに、説明書を作ります。
という実習です。

植松電機のマグネットは、最初は、文字だらけの説明書でした。
でも、それだと、施工不良のトラブルが出まくりでした。
そこで、アメリカ軍のB29爆撃機の取り扱い説明書を入手したので、それを参考に、新しい説明書を作りました。
イラストが精密で、コメントは最小です。
おかげで、施工不良などは、ほとんど無くなりました。
同じ製品が、説明書一つで、こんなにも違うのです。
この説明書を作るとき、イラストを外部に委託しようと思いましたが、イラスト代だけで800万円くらいかかると言われました。
そんなお金は払えないです。
ということで、自分で書きました。
僕は、中学生の頃に、アニメの絵をよくかいていました。
それは、先生には相当不評で、バカにされました。
「そんなことで食っていけるわけない」

でも、僕のイラストを描く能力は、800万円の価値を持ちました。
イラストでは食えていないけど、イラストをかく能力は、
確実に僕の力になっています。

中学生が、どんな説明書を作るのか楽しみです。
で、説明書が完成したら、ロケット打ち上げだそうです。
天気もいいし、風も弱いから、いい条件です。

たった一日の、数時間の職場体験ですが、
来てくれた子達には感謝です。
僕らも、多くのことを学べます。

彼らが、赤平の企業を支えてくれる人になったらいいなあ、と思います。