植松努のブログ(まんまだね)

基本的に、facebookの僕の記事を転載します。

ものづくりの人達を見下す風潮はなぜ?

昨日は、機械開発や設計をされている方々に
話しを聞いていただけました。

すごい会場で、最初は、外国人CEOのスピーチからはじまります。
いやー、このあとしゃべるのか・・・と思うと、
なんか、変な汗です。

会場びっしりの、とても立派なエンジニアの皆さんの前で
お話をさせていただきました。
目の前の席では、同時通訳の人ががんばっています。
ちょっと可哀想です。なにせ、僕の話しは、超早口だから。
でも二人で交代で同時通訳してくれているのですが、
休憩のタイミングの方が、食い入るようにスクリーンを見てくれて、
うなずいてくれているのが、とてもうれしかったです。

懇親会では、いろんな方々とお話ができました。
中には、子ども達に設計やものづくりを教える活動をしている方々もたくさんいました。
でも、学校との関わりで、みなさん、かなり苦労をしていました。
なにしろ、学校の先生の中には、作業服を着て物を作る仕事を見下している人が少なくないです。
「勉強しないと、ああなっちゃうよ」とまでいう先生もいます。
もちろん、その認識は、先生だけではありません。
保護者の中にも、そういう認識の人は少なくないです。

自分たちはプロレタリアートで、企業はブルジョアだ。
という、旧態依然の思考の先生は少なくないです。
でも、だったら、同じプロレタリアートである、
作業服着ている人間を尊重してよ、と思いますが、
そうはならないですね。

自分たちより豊かそうな人間をうらみ、
自分たちより劣っていそうな人間を見下す。
自分だけが大切。
これは、マルクス・レーニン主義ではないですね。

そういう人は、少なくないです。
こういう人達は、グループを作ります。
でもそれは、自分だけ違うって言われないための、
おそろしい群れです。
それは、学校の子ども達の中でよく発生しますね。
でも、それを率先してやっているのは、
もしかしたら、先生や保護者かもしれません。

この世にある、人間が作ったものは、
ぜんぶ普通の人が、作り方をならって作っているだけです。
どんなものも、作り方を知れば作ることができます。
そういう人達が、売ってくれているから、買うことができます。
農作物でも、電気でも、水でも、道具でも、
それを作ってくれている人のことを考えながら、
使った方がいいような気がします。

自分が乗っている電車だって、自動車だって、自転車だって、
それを作って動かしている人達がいます。
その人達を、見下すのは、おかしいでしょ。

だから僕は、いつも作業服。
偉そうな大人は、作業服の僕を見下すけど、
子ども達は、理解してくれます。
これでいいのだ!

(たまに、僕が講演前の準備してると、業者の人だと思うのか、すごい口調で命令してくる偉い人っていますよ。そういう人が、僕の正体を知った時の表情が楽しみだから、見下されても平気です。)