植松努のブログ(まんまだね)

基本的に、facebookの僕の記事を転載します。

無い袖はふれない。

芦別で自動車の修理の仕事をしていたとき、
いつもよりも、うんとたくさんの買い物をしてくれた会社がありました。
高額な部品などを、たくさん買ってくれます。
ありがたいから、値引きもしました。
そして、いつも通り、手形を受け取って・・・
まもなく、その会社が倒産したとの連絡です。

あわてて、その会社に行ってみたら、
もう、なんにもありません。すっからかんです。

売り掛けを回収しようとしましたが、
最終的な答えは「無い袖はふれない。」でした。
民事裁判で訴えても、裁判費用もかかるし、時間もかかるし、
しかも、返済能力が無ければ、返してもらえません。

あとから考えたら、計画的な倒産だったのだなと思います。

そして、翌年、平然と、同じ経営者が、同じような仕事の会社を立ち上げました。信じられなかったです。


友人の家に空き巣が入りました。
お金を盗られたそうです。
やがて、その犯人が捕まったそうです。
しかし、お金は弁償してもらえなかったそうです。
民事で訴えたとしても、犯人に返済能力が無いと、
かえってこないのだそうです。



僕は、借金や、支払いに苦しんだことがあります。
死んだ方が楽かなと、思ったこともあります。

でも、お金を貸している方にしてみたら、
お金を返してもらったほうがいいです。
死なせてしまったらパアです。
だから、ちゃんと事情を話して、
双方の歩み寄りで返済を決めた方がいいです。

無い袖はふれない。です。
そう言って、ひらきなおってはいけないのですが、
でも、死ぬよりはましです。


借金は、自分の将来の労働力を前借りできる仕組みです。
有効に使うと、資本強化できます。
でも、注意が必要です。
金利以上に価値を高められる確証がなければ、
借金はしない方がいいです。
(借金を返すための借金というのは、もっとも残念なケースです。そうなる前に、ちゃんと話し合った方がいいです。)

もしも、借金で、死んだ方がましかも、と思っている人がいるならば、「無い袖はふれない」ですから、
債権者と、話し合いをしたほうがいいと思います。
というか、死なないで。