植松努のブログ(まんまだね)

基本的に、facebookの僕の記事を転載します。

こそこそ進化

「相手と同じ土俵に乗るな」

これは、前に務めていた会社で学んだ言葉です。

だからぼくは、ちゃんと、こそこそしてると思います。

相手と、どんと、がっぷり四つに構えるつもりだと、
相手と同じか、それ以上の戦闘力が無いと負けます。

たとえば、お金で解決できることで競おうとしたら、
自分より金持ちに負けます。
そして、自分より金持ちは沢山います。
自分よりで資本力がある会社も沢山あります。
そういう相手と戦う場合、自分の戦略のネックが「お金」だったら、もうその戦略は「負け」です。
お金を集めようとするよりも、違う戦略を考えた方がいいです。

相手ができないことをするのです。
そうしたら、勝てます、というか、勝負にならないです。

戦うのは、ロスです。損失です。
だから、戦いは避けた方がいいです。
そのためには、こそこそ作戦です。

そもそも、生命は海で誕生し、
そこでの競争がつらかった種が、
わざわざ塩分濃度の低い、苦しい川に逃げていきます。
そのために、体の構造をかえてまで。

その川での競争がつらくなった種が、
陸に上がります。
水無いんですよ。息できないんですよ。
それでも、体の構造を変えて、陸に上がります。

そこでの競争もつらくなったから、
より乾燥した、内陸に逃げます。
皮膚呼吸できません。ほせからびて死ぬかも。
それでも、いくのです。

そうやって、こそこそしてるうちに、人間になっちゃいました。
だから、僕ら人間には、全員に「こそこそ遺伝子」が
入っているはずです。

無用な争いを避けるために、より厳しい環境に、自らを変えて行く。
これが、こそこそ遺伝子かもしれません。

馬引き同士が道ではちあわせして、
おたがいに道を譲れと言って、
最後には、「俺を殺していきやがれ!さあ殺せ!」なんてのは、
ぜんぜん勇気じゃありません。
本当の勇気は、違う道を探すことかもしれません。