植松努のブログ(まんまだね)

基本的に、facebookの僕の記事を転載します。

気がつく人達。

沖縄は、あったかかった。
気温は20度くらいあったようです。
空港には、欄の花が沢山飾ってありました。

沖縄は、人もあったかかったです。
なんともいえない、やさしい温度。
受容と、関わりの人達と沢山出会えました。

沖縄講演は、すごい用意周到でした。
同時字幕通訳と同時に、同時手話通訳まで用意されていました。
さらには、託児の準備もされていたようです。
この細やかな気遣いが、1200人満席の理由のように思います。

気遣いって、なにかな。とおもいます。
当日、僕を助けてくれた人は、よく走ります。
そして、とにかく、いろんな人の動きを見ています。
困っていそうだな、こうした方が助かるんじゃないかな、ということを、彼女は素早く判断し、押しつけではなく、さっと助け舟を出しています。
見ていたら、何をしようとしているのかが、とてもよくわかるし、その行動の元になる優しさを感じます。

もしかしたら、気遣いって、
「この人、こまっていないかな?」
「こうしたら、もっとよくなるんじゃないかな?」を
勝手に考えて、それを、行動で先回りして
提供しちゃうことなのかもしれません。
(口だけで、こうしたらいいんじゃない?ああしたらいいんじゃない?と言うだけではなく、準備しちゃう。)

それって、かつての偉業にも似ています。
ロケット技術者のフォンブラウンは、ロケットをつくらせてもらえなかったとき、自分たちでロケットの部品を集め、準備し、アメリカのロケットが失敗し、自分たちにチャンスが巡ってきた瞬間に、即座に対応して人工衛星打ち上げに成功しています。
周到な準備です。指示されないのに、必要だからと準備していました。

アメリカのノースアメリカンという会社は、練習機などをつくる小さな航空貴会社でした。当時、アリソンというエンジンを積んだカーチス社のP40という戦闘機が大活躍していましたが、性能は平均的で、損害も大きく、飛行機が足りません。ついに、ノースアメリカン社にも、P40という戦闘機をつくれ、という話しが来ます。
その時、ノースアメリカン社は、「同じアリソンエンジンをつかって、もっといい戦闘機がつくれる。」と答えます。
実は彼らは、P40の問題点を研究し、独自に、アリソンエンジンをつかった戦闘機の研究を、自分たちの予算で進めていたのです。
その提案は無茶な提案です。そのため、あてにしてもらえず、準備できる時間はたったの120日です。120日で、開発し、設計し、ジグを作り、生産し、飛ばすなんて、不可能です。
でも、とっくに準備していた彼らは、120日で飛ばします。
その飛行機は、70年たった現在もエアレースで活躍しています。

指示されなくても、必要だと思うから、よりよくなると思うから、かってにやっちゃう。
これは、管理型の会社や、学校では、されたら困ると思う人も少なくないと思います。
でも、この「やっちゃう」人達が、社会を前進させているような気もします。
だって、ノーベル賞の人達だって、みんな、自分勝手に努力してるじゃない。

気がつく人と仕事をすると、楽しいです。
よりよい仕事ができます。
僕は、気がつく人達が大好きです。
僕も、そうありたいと思います。
だから僕も、がんばって、「すべきこと」を、どんどんやっていこうと思います。

沖縄から、数時間で、千歳に到着です。
ヤシの木の沖縄から、一面真っ白の北海道へ。
その温度差は、30度くらいかな。
でも、北海道も、雪解けが進んでいます。
春とおからじです。

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