植松努のブログ(まんまだね)

基本的に、facebookの僕の記事を転載します。

「めんどくさい」ことは、注意深くやろう。

会社の朝礼で、会社の人が教えてくれました。

北海道の山の中の線路の脇で、鹿が死んでいたそうです。
列車とぶつかってしまったようです。
その鹿の上空を、大きなワシが旋回していたそうです。

その鹿を発見した人は、すぐにJRに連絡をして、
鹿の死骸を処理しなければ、今度は保護を必要とするワシが
列車に轢かれる可能性がある。と伝えたそうです。

後日、その場所に行ってみると、ワシが轢かれていたそうです。
周りを調べてみたら、線路から少し離れたところに、
鹿の死骸があったそうです。

本来は、列車が鹿と衝突した時は、
列車は停車して、車両の損傷などを確認し、
それを本部に伝える必要があるそうですが、
それは実行されていなかたそうです。

鹿の死骸を片付けるために、人もやってきたようですが、
その人は、鹿の死骸を、線路からすこし離しただけで、
適切な処理をしていなかったようです。

その結果、保護されるべきワシが、
回避できる事故にあってしまったのです。


この問題の原因は、おそらく、「めんどくさい」だと思います。
鹿をはねてしまった運転手さんは、
「めんどくさい」と思ったのかもしれません。
だから、必要な手順をふまなかったのかも。

鹿を片付けに来た人も「めんどくさい」と思ってしまったのかもしれません。
だから、さくっと、短時間で、片付けたのかも。


世の中には「めんどくさい」ことは沢山あります。
僕は、
(1)自分がやってることを中断してやらなければいけないこと
(2)理不尽に手間がかかる非効率なこと
という状況で「めんどくさい」を使ってると思います。

でも、僕は、「めんどくさい」が心に沸いた時には、
北斗の拳にでてきた「めんどくせえ」を連呼するキャラクターを思い出します。(あっさりケンシロウに倒されます。)
そして、自分は、ああなるまい。と思います。

だから、「めんどくさい」と思いつつも、やります。
まずは、「なぜやらなければいけないか」を考えます。
そうしたら、少しやる気が増えます。
(考えた結果、ますますモチベーションが下がることもありますが。)
そして、しっかり注意深くやります。
なぜなら、
「めんどくさい」ことを、適当にやって、不十分で、二度やることになったら、さらに「めんどくさい」からです。

以前、俳優の大泉洋さんと一緒に番組を作りました。
大泉さんは忙しい方だから、いつも時間をすごく気にしています。
でも、撮影の時は、手を抜かないどころか、忙しいと焦ってるときほど、余計に時間をかけて演技します。
その理由は、「リテイクされたら、さらに時間を失うから。」だそうです。
とても納得です。

「めんどくさい」ことはあります。
だから「めんどくさい」と思うこと自体は、悪くないです。
でも、それを、手を抜いてやると、さらに「めんどくさい」ことになることが多いです。
だからこそ、「めんどくさい」と思った時は、
深呼吸して、覚悟を決めて、しっかりやったほうがいいです。
と、僕は思うようにしています。