植松努のブログ(まんまだね)

基本的に、facebookの僕の記事を転載します。

白い恋人たち。(お菓子じゃないよ。)

白い恋人たち、という映画を改めてみています。
1968年の映画かな。
ブルーレイになったから、買ってみました。

記憶していたのは、音楽だけです。
美しい調べが、昔は、どこのスキー場でもかかっていたように思います。

第10回冬季オリンピックのドキュメンタリー映画かな。
役者もセリフもありません。
オリンピックの準備から始まって、13日間の様子を、
音楽に乗せて映し出す映画です。

いやもう、音楽もすごくいいけど、
オリンピックが、とっても素朴。
手作り感がはんぱないです。
選手も、ユニフォームも地味で、
国によっては、普段着で参加しているかのようです。
それでも、選手の情熱は伝わってきます。
安全対策も不十分なコースで、
猛烈な速度でスキーを飛ばします。

一番驚いたのは、スキージャンプ
ハの字じゃない。
スキーをきちんと揃えて飛んでいます。
とっても不安定に見えます。
でも、それより前は、スキーを揃えた上に、
手をぐるぐる振り回して飛んでいた時代もあったそうで・・・
見てみたいかも。

先日、アメリカでオリンピックの選手を育成するコーチが
僕のTEDxを見てくれたということで、わざわざ赤平まできてくださいました。
彼の経歴もとても興味深いのですが、
僕がどうしても聞きたかったのは、
アメリカのスポーツ選手の育成方法です。
彼は、丁寧に詳しく教えてくれました。
アメリカは、東西冷戦の時代に、国威をかけて、
かなり無茶なトレーニングや、ドーピングなどもしてしまったそうです。(アメリカだけじゃないね。)
勝つために、選手の生命さえも犠牲にするような訓練です。
その結果、人生を某に振ってしまう選手が大量発生してしまい、その反省から、現在は、スポーツトレーニングには、
厳しい制約があるのだそうです。
オリンピックレベルの選手でも、週に20時間しかトレーニングをしてはならないほか、
学業第一で、出席も、成績も厳しくチェックされるそうです。
もしも成績に悪影響が出ていると判断されたら、
練習ができなくなるそうです。
しかし、日本では、スポーツ特待の子は、授業などでることなく、ひたすら、試合と遠征です。
そして、コーチは、きっちり決めらた分厚い指導要領に従い、
子どもたちの学業第一を守るほか、暴言や体罰なんて、即刻資格取り消しだそうです。

市内の中学校は、ゴールデンウィーク中も、毎日部活をしています。
僕は、その時間に、社会のことを学ぶべきではないかと思います。
市内の中学校の校長先生は、土日は必ずどちらか部活を休むようにしたいのだそうですが、保護者からの反発でできていないと嘆いていました。

親が、子どもと関われる時間はとても少ないです。
子どもはあっと言う間に、大人になってしまいます。
その短い時間に、親は、子どもに、学校では教えてくれないことを教える役目があると思います。

東西冷戦の異常なスポーツ競争の犠牲の反省から、
選手の人生を尊重するトレーニングをするようになったアメリカ。
しかし日本は、ひたすら成果を求めてる気がします。

成果が上がると入学希望者が増える学校と、
学歴やスポーツの成果に過度に子どもの人生を依存したい親。
この組み合わせがあるかぎり、
親と学校の犠牲になる子が生じてしまう可能性は、
なくならないのだろうと思います。

考えてみたらいいのに。
学歴とか、スポーツの成果とかを、
一番高く評価してくれて、一番影響力がある世界はどこだろうって。
それは、主に学校じゃない?

このお札を持ってると、子どもの人生は、楽して、安定して、高給ですよ!
このツボを持ってると、子どもの人生は、楽して、安定して、高給ですよ!


親は、社会がどんな人材を必要としているかを、
もっと真剣に考えるべきだと思います。
ていうか、それって簡単です。
だって、自分が一緒に働くとしたら、どんな人と働きたいかって、すぐわかるでしょう?
それを、子どもに求める方が、将来的に絶対有利だと思います。

「この子と一緒に仕事したいな。」
と思える子にするためには、
おそらく、学校や部活に子どもを預けっぱなしにしない方が、
いいと思うけどね。