植松努のブログ(まんまだね)

基本的に、facebookの僕の記事を転載します。

あの人は特別だ。自分なんて普通だから・・・の恐ろしさ

僕は伝記が好きです。
なぜなら、伝記には、辛いことの乗り越え方が
書いてあるからです。
壁にぶつかった時に、だったらこうしてみたら?と
考えることの素晴らしさが書いてあるからです。

僕は子どもの頃から、考えたり、工夫したりするのが大好きでした。でもそれは、学校の先生にはわかってもらえなかった気がします。いつも怒られ、暴力を振るわれ、
でもそれは、怒られるようなことをする僕がダメなのだと
思っていました。
でも、エジソンの伝記を読んで、「自分はダメじゃないかも。」と思えたたら、気持ちが楽になりました。

でも、伝記が嫌いな人もいるそうです。
僕が学校で子ども達に、伝記を読んだらいいよ、と言っています。
しかし、ある学校で、先生に言われました。
私は、子ども達には伝記を薦めていないので、
あんなことを言われると困る。のだそうです。
なぜなら
「あの人達は特別だよ。普通の人はあんなにうまくできないから、なんの参考にもならないよ。」
だからだそうです。
でも、僕が読んでいる限り、伝記の人たちは、そんなに特別な感じがしません。貧しい家庭の人もいれば、裕福な家庭の人もいれば、もう様々です。

ある高校では、
「子ども達に、夢とか、希望とか、気安く言わないでください。そんなことで子ども達の進路が間違ったら、あなた責任とれるんですか。」
と言われたこともあります。

だから、まあ、
「夢なんかあったって食えないよ。」
と考える人もいるのだと思います。
おそらく、それを裏付ける経験をされたのだと思います。

食っていくことは大事です。
僕も、会社の経営がうまくいかなかったとき、
隣のレジの人の財布の中身に目が行ってしまったことがあります。
明日の支払いのことで頭がいっぱいになって、
楽になりたくなったことも何度もあります。
毎日、風邪薬を1パック飲んで寝ていました。
毎日、便所を血だらけにしていました。
でもそのとき僕は、その生活に麻痺していたような気がします。

今僕を支えているんは、間違いなく、好きで身につけた知識や能力です。
それが、多方面にわたっていたために、様々なチャンスをつかむことができたのだと思います。
ちなみに、僕は、資格をほとんど持っていません。
でも、好きなことは、沢山あります。
好きなことはがんばれます。好きなことはおぼえちゃいます。
それが僕の力です。

食っていく、というのは、支払いと収入のバランスにすぎません。
食っていくので精一杯、という状態は、
収入と支出のバランスがぎりぎりという状態でしかないです。
支払いが多ければ、収入も多くないと、食えなくなります。
対策としては、収入を増やす、もありですが、
支出を減らすのも、同じだけの効果があります。
そして、収入を増やすためには、自分の能力を向上させることが重要です。
能力の向上のためには、努力が必要です。
努力するには、原動力が必要です。
その原動力は、「夢」のような気がします。

僕は、ばあちゃんが、「お金は、自分の知恵と経験になるようにつかいなさい」と教えてくれたおかげで、
お金を使うときには、かなり意識してつかっています。
おかげで、支出は減るし、知識は増えるし、ダブルの効果です。

夢や趣味を、金持ちの道楽だと思っている人は少なくないです。
夢や趣味を、そんなものあっても食っていけない、と思ってる人もいます。
でも実は、夢や趣味には、二種類あります。
一つは、「してもらう」です。
もう一つは「自分でやる」です。
「してもらう」趣味では、お金が出ていくだけです。
でも「自分でやる」趣味では、能力が増え、それは、仕事になる可能性もあります。

お金がないと、人間は自分をまもるので精一杯になって、
時には、犯罪に手を染めてしまう事もあります。
すくなからずの犯罪者が「食っていくためにはしょうがなかった」と言い訳します。
でも、努力を「食っていくためにはしょうがなかった」と言ってやる人はいないような気がします。
だから僕は、「食っていくためにはしょうがない」という言葉が、とても危険な言葉に思えます。

僕は、これからも、夢の大切さと、人間の可能性を、
子ども達に伝えていきたいと思います。
その方が、人生の収支バランスをよくできる可能性があると
僕は思っています。