植松努のブログ(まんまだね)

基本的に、facebookの僕の記事を転載します。

自分と違う意見は間違いとは限らない。

「〇〇なことをされて、つらいんだ・・・」
という相談に対して、
言ってはならない言葉は、「気にすんな」です。
だって、本人が「気にしてる」んだもの。
それを、「気にすんな」と言ったら、身もふたもありません。

「気にすんな」な人の言い分は、
自分もされたけど気にしなかった。
そんなの誰でも経験があることだ。
そんな奴ら、無視しなさい。
もうすぐ卒業だから、放っておきなさい。
やられたら、やり返しなさい。
などなど・・・

いずれも、せっかく相談してきた人にしてみたら、
「気にするあんたが悪いんだ」と言われてるようなもんですから、
「自分なんて・・・」に陥ってしまって、
もう、誰にも相談しなくなるかも。

誰かが、つらいことや苦しいことを相談してきたら、
まず最初に言うべきことは、
「話してくれてありがとね。僕を信じてくれたんだね。」です。
そして、あとは、話を聞けばいいです。

でも、言いにくいこともあります。
相談しておきながら、黙ってしまうこともあります。
だから、せかさないで、待つのも大事です。

そして、言いにくいことは、いいことではないです。
だから、どんなことを聞かされても、うろたえない、興奮しない、慌てない。すぐに解決しようとしない、が大事です。
むしろ、いいことではないことを正直に話してくれた勇気を賞賛すべきです。

そして、実は、話してるうちに本人の理解が深まることがあり、
話のつじつまが合わなくなることもあります。
最初にオブラートに包んでいた部分と、矛盾が生じることもあります。
だから、尋問しちゃいけません。調書も取らない方がいいです。
うなずいて、オウム返しで、聞けばいいです。

そして、沢山はなしを聞けたなら、
そこから、「じゃあ、よくするために、なにができるか考えてみよう。」です。
「どーしろ」とか「こーしろ」とか、オレが解決してやる、とか、言わない方がいいです。
どうすればいいのかを考えることで、次のトラブル時に、考える力になるからです。

いじめられてつらかった、という人に、
自分はいじめられてもつらくなかったから、あんたの言い分は間違っている。なんて言えないですよね。

体罰を受けてつらかった、という人に、
自分は体罰のおかげで成長できた、だから、あんたの言い分は間違ってる、って、言っちゃっていいもんかね。

人生いろいろ。人間いろいろ。
みんないろんな経験をしてきています。
大事なのは、どんなことも、受取手が、どう受け取るかです。
自分はそうは思わない、と思ったとしても、
それは相手が間違っていることの証明はなりません。

と、僕は思っています。