植松努のブログ(まんまだね)

基本的に、facebookの僕の記事を転載します。

ロボットに負けないための、想定外体験。

コンピュータと人間が将棋で勝負して、
人間が勝ったそうです。

コンピューターも人間も、基本的には同じことをしています。
情報をもとに、判断をしています。
情報量が勝負を決めるのかもしれません。

現在のコンピューターには不利な点があります。
それは、人間が情報を与える、というところです。
コンピューターは、「教えられたこと」しか知りません。

しかし人間は、常に情報を新規更新できます。
新しい経験は、どんどん新しい情報になります。

しかし、人間も、教えられたことしかしなければ、
コンピューターとかわりありません。
それどころか、コンピューターは記憶間違いが起きにくいので
人間が不利です。

人間は自ら学べますが、それも、基本的には、自発的な探求は、自分の過去の経験にもとずく探求なので、
実は、ネット検索と同じように、自分が知ってる範囲から、
そんなにはずれない情報しか得られないことが多いです。
(例えば、基本的に同じ系統の本しか読まないとか、同じ系統の音楽しか聞かないとか・・・)

そこで大事なのは、「イレギュラーな情報」です。
昔、「想定内」という言葉が流行りましたが、
僕は、「想定内」という言葉があんまり好きになれませんでした。
だって、つまんないもん。
どうなるかわかってる実験や研究は、その現象を確認して終わりです。
だから、想定外が面白いです。
想定外のことからは、ものすごく多くのことを学べます。
そして、実は、一番想定外な情報や経験のチャンスを与えてくれるのは、ほかならぬ人間です。

人間ほど、わけのわからないものはいないです。
想定外のことをやらかしまくります。
だから、腹も立つし、不愉快にもなります。
でも、それはすべて、貴重な新しい情報や経験になります。

僕は、青年会議所に入っていました。
そこで、本当に納得できない人種や、腹の立つ人種とも関わらなければなりませんでした。
普通なら、関わらないです。嫌なものは避けることができます。
しかし、青年会議所では、そんな相手とも力を合わせなければいけませんでした。
その時の苦悩は、ものすごく多くの情報と思考になりました。
これは全く想定外の収穫でした。

これから、ロボットがますます進化します。
おそらく、ロボットも自分で情報を蓄積するようになるでしょう。
そのロボットに負けないためには、
人間は、人間の多様性を活かした情報収集をすべきかもしれません。
そうしたら、僕らはロボットに負けなくて済みます。

だから、僕らは、もっと人と関わった方がいいです。
そしてそのためには、いろんな集まりとか、団体に関わって見るって、すごく重要かもしれません。

一人でいくら考えても、おなじところをぐるぐるです。
まったく違う情報が入ってきたら、ぐるぐるを抜け出せる可能性があります。
「ここのところ、ずーっと同じことで悩んでるなあ・・・」という人は、新しい人間関係を作ってみたら、悩みが変化してくるかもしれませんよ。