植松努のブログ(まんまだね)

基本的に、facebookの僕の記事を転載します。

幸せな宴会。そして円安。

先日、技術系研究開発の方々にお話を聞いていただく機会がありました。

そのあとの懇親会。すさまじかった。
まあ、同年代。技術系。開発系。
歩んできた人生がかなりラップするもんだから、
笑えるツボが見事に一致します。

カセットテープで起動するコンピューターの
「ピゴー、ガー、ビョーン」なんちゅう音の口真似で爆笑したかと思えば、
パンチカードの時代の話や、
DATやMOや、ファミコンディスクシステムや、
その他の趣味やら、仕事の苦労話やら、
美についてだったり、よりよくの追及についてだったり、
まあ、幸せな時間でした。

僕は、泥酔できる自信があるのは、
永田先生との飲み会です。これ、危険です。
しかし、この方々との飲み会も、かなり危険でした。
帰る心配しなくてよかったら、アウトだったでしょう。

日本中で、頑張ってる人たちがいます。
表舞台にでてきません。
でも、よりよくを追及し、形にし、製品にしてくれています。
だから、僕らは、お金を出すと、それを買えます。

僕は、資源がない日本なのだからこそ、
付加価値を高められる仕事は大事だと思っています。
それは、中間管理費をいくらとる、という話ではなく、
材料を、知恵と工夫で製品にすることの方が、
利益率は高いと思います。

でもいまや、円安。
アメリカが本気で産油国になりましたから、
この円安は、いままでのとはちょっと違う気がします。
この円安で、輸出企業は儲かります。
しかし、その輸出企業に部品を供給している中小企業は、大打撃です。

実際に手を汚して頑張ってる人たちが報われない、という構図は、ますますものづくりに関わる人を減らします。
このままだと、ちょっとまずい気がします。

でも、技術系の人間が社長にも政治家にもならない(なったとしても、とても稀)日本では、
この状態が改善されるとは、ちょっと思えないです。

だから、円安でも生き残れる体質変換が最重要課題かな。
そのためには、円相場変動程度に負けない利益率が重要です。
そして、利益率は、付加価値アップで改善できます。

これからの中小企業は、いままで以上に、
付加価値向上の努力が求められると思います。

キャッシュフローの総額の大きさではなく、
利益率で経営をしっかり判断することが大事だと考えて、
僕は植松電機の戦略を考えています。