植松努のブログ(まんまだね)

基本的に、facebookの僕の記事を転載します。

SSH事業の行く末は楽しみです。

今日は近くのSSHの高校生達が来てくれています。
みんなで協力して大型ロケットを作り、
そこに、小型の模擬探査機を搭載して打ち上げます。

小型の模擬探査機は、加速度センサーと記録装置を搭載しています。その装置を自分たちでプログラミングします。

あとは、その模擬探査機を、異星の大地に落下させるわけです。

その異星は、風が強く、通常のパラシュートでは着陸不可能です。(火星のイメージかな。いやもちろん、赤平市ですよ。)
そこで、彼らは、パラシュートを使わない減速機構と、
衝撃吸収装置を作るのです。
それで、小型の模擬探査機を守るのです。

ロケット打ち上げは明日です。
高度100mは超えると思います。
ま、簡単に言えば、大規模なエッグドロップです。
一番衝撃が少なかった人が勝ち、かな。
勝ち負けは関係ないけどね。

男子も女子も、がんばって助け合ってロケット作りました。
いまはみんなでプログラミングしています。
ガッツポーズ取ってる女の子もいます。
きっと、うまくいったのでしょう。

SSHスーパーサイエンスハイスクール)は、文科省がお金を投じてやっているかなり大きな事業です。
最近、ようやく、その真意が見えてきた感じがします。
どうやら、文科省は、スーパーマンを伸ばす方法を真剣に考え始めたようです。(僕の憶測ですよ。)
普通のレーダーチャートの枠をこえちゃった人を、
もっともっと伸ばす方法を研究しているように見えます。
高校生のうちから、大学生くらいの能力のある子を、
どんどん伸ばそうとしてるように感じます。
いや、実際、そういう人いるよ。

でも、そういう人は、小学校か、中学校でつぶされてるケースがかなり多いです。
それこそ、レーダーチャートからはみ出た部分は切り取る感じです。
先生や保護者の理解の範囲内に押さえ込まれてしまった人は、
あんまり輝けなくなるような気がします。

最近は、科学が発達し、情報も沢山手に入ります。
だから、小学生の段階で、ものすごい知識量の子もいます。
そういう子は、偏ってるから、成績がいまいちの事もあります。
または、性格や行動にも偏りがある事があります。
だから、学校では、あまりよく評価されないケースもあります。

ものすごく理科が好きで、工作が大好きだった女の子が、
中学校に行ったら、先生からもみんなからも変人呼ばわりされて、
学校に行けなくなってしまった、というケースもありました。
もったいないです。
(理系の先生が少なすぎる、ということを嘆いている校長先生もいました。)

いま、このSSH事業は、中学校や小学校との連係なども取り組みはじめています。
それが、「ちょっと変わり者だけど、飛び抜けちゃった人たち」が、輝けるチャンスになったらいいなあと思います。

だから、僕は、SSH事業の行く先が楽しみです。