植松努のブログ(まんまだね)

基本的に、facebookの僕の記事を転載します。

「思いやり」と「自分」は、相反するものかも。

最近、よく耳にする、新人さんの問題点は、
「忙しい!」の主張です。

先日伺った学校の校長先生も嘆いていました。
「忙しいから、帰ります。」という先生に、
「でも、明日の準備とか、出来てないんじゃないの?」と尋ねたら、「でも、忙しいんです!」と怒り出したそうです。
何が忙しいのか尋ねたら、「洗濯したり、買い物したり・・・」田そうです。(ちなみに、独身一人暮らし)
校長先生は、「それは、きっと、みんなやってることだと思うよ。」と言うしかなかったそうです。

僕は、人を観察します。
その人の視野が、どのあたりまでかを考えます。
若い人に多いのは「自分」しか見えてない人です。
見てない、じゃなくて、本当に「見えていない」のです。
そういう人に、「もっと視野を広くしたら?」と言っても、
本人に、視野が狭いという自覚がないので、
話が通じないです。
こういう人と共同作業をするのは、かなり難しいです。

先日、僕の会社の、今年入ってくれた新人君が、
朝礼で、こんな話をしてくれました。
彼が通勤のために車を運転していたら、前方の横断歩道に、小学生くらいの女の子が押しボタン式の信号機のところで立っていたそうです。でも、その女の子は、彼らの車が通り過ぎるのを待ってから、ボタンを押してくれたそうです。その女の子は、道路を走る車に気をつかってくれたのだと思います。
この話をしてくれた子は、その優しさと、視野の広さを、自分も伸ばしたいと思う、と言ってくれました。

僕も、ともすると、「自分」しか見えなくなるときがあります。でもそれは、いい状態ではないと自覚しています。
だから、意識して、「周り」を気にするようにしています。
意識してやっていれば、いつか、普通に出来るようになると思っています。

正し、周りを気にして、自分を削っていくのはいいことではありません。
周りを気にして、自分が出来ることを足していく、というのが、きっと成長につながると思います。