植松努のブログ(まんまだね)

基本的に、facebookの僕の記事を転載します。

デフレ脱却は、思考から。

年末にテレビに出ました。
いろんな経営者が集まるテレビです。
悲しかったのは、みんな僕より若かった。
僕も、年を取ってるってことです。
 
いろんな仕事をしている経営者の集まりでしたが、
共通していたのは、
「ほかの人と同じ事をしない」でした。
同感です。
 
ほかの人ができることをやると、比べられます。
そして、やってることが同じなら、安い方に負けます。
だから、たいていは、安さ勝負になります。
利益率が低下するので、売り上げを増やさないといけません。
数を売ろうと思ったら、安くするしかなくなります。
どんどん、安くなっていきます。
 
安さ勝負に陥らないためには、「付加価値」が大事です。
そして、最強の「付加価値」は、ほかの人ができないこと、です。
 
植松電機は、現在まで、競合相手がいない仕事をし続けています。それは、新しい仕事です。
だから、植松電機は、基本的には、「誰かの図面」で物を作らないです。
自分で考えて、自分で作って、自分で提案してきました。
だから、自分の居場所を作れたのだと思います。
 
「なにをすればいいですか?」
「どうすればいいですか?」
おしえてもらえる事は、当然、教える人も知っています。
そして、自分以外の生徒もたくさんいます。
それは、もはや付加価値ではありません。
クラスメート全員が競合相手です。
そこで生き残るには、「自分で考えて、自分で試す」が
もっとも効果的です。
 
これから、人口減少に伴い、マーケットは縮小します。
そこでは、ほかの人と同じ事をしていたら、
今まで以上に安売りを強いられる可能性があります。
だから、今まで以上に、自分で考えて自分で試す必要があります。
 
それは、他人に理解されません。
でも、だからこそ、一人勝ちにつながります。
だから、他人に理解されないことで凹む必要はないです。
粛々と、すべきことをしていけばいいです。
 
個性とは、ものまねではないです。流行でもないです。
自分で考えて自分で試すことで得られる経験です。
自分の思考の結果、身につく経験が、本当の個性です。
それが、きっと、すごく求められる時代だと思います。
 
(というか、今までの日本は、人口が増えて、マーケットが拡大し続けていたから、同じ事を繰り返していても供給不足によって仕事が成立していましたが、人口が減少したとたんに、同じ事を繰り返していると、あっという間に供給過剰になって、価格が低下するようになった、ということかもしれません。だから僕は、デフレ脱却は、まだまだ難しいと思っています。)