植松努のブログ(まんまだね)

基本的に、facebookの僕の記事を転載します。

食っていくためにはしょうがない、からの卒業はできるのか?

昨日の赤平の朝は、マイナス20度ほどでした。
久々の、鼻毛も凍る寒さです。
 
しかし、まあ、カラス、すごいな。
この酷寒の中、ちょっと風が吹くだけでも寒いのに、
よく飛ぶわ。
 
今日の赤平の朝は、マイナス5度程度かな。
昼間は、プラスになる可能性も。
これはこれで、かなり変です。
メリハリありすぎ。
(沖縄の、雪の直後に26度よりましか・・・)
 
今日は、屋根の落雪の危険性があります。
高い建物からも、雪が落ちてくるかも。
 
北海道は、雪が降ります。
この季節、札幌は、都市としての機能を、
かなり失います。
道路の幅は半分になってしまいます。
交差点の見通しも悪くなります。
渋滞だらけです。
 
考えてみたら、夏の景色は、札幌も、福岡も、名古屋も、ほぼ同じです。
道路の幅も、建物の密集度も、ほぼ同じです。
なのに、札幌には、どっさり雪が降ります。
これって、そもそも設計ミスじゃないの?
なんで、降雪地と、そうじゃないとことで、同じ都市計画しちゃうのかな。
ちなみに、札幌は、毎年100億円以上の費用を雪対策にあてています。(26年度は、トータルで180億円とか・・・)
 
植松電機の工場は、よくみると、つららがありません。
なぜなら、屋根を断熱しているからです。
芦別ので父さんと二人で働いている頃の植松電機は、
室内の温度が室外と変わりありませんでした。
その反省から、工場を作る段階から、かなり断熱を考慮しました。
その結果、植松電機の冬の暖房コストは、同じ規模の工場と比較したら、半分以下どころではないと思います。
じつは、断熱をしようと思った時は、石油が最高に安かった時でした。ガソリンは90円を切っていたと思います。
だから、「こんなに石油安いんだから、お金かけて断熱しないで、石油炊いた方がいいよ」とアドバイスしてくれた人もいました。
でも、その後、石油はとんでもなく値上がりしましたが、植松電機の光熱費は、それほど増えないで済みました。
断熱のための建設コストは若干増えました。でも、その後の光熱費では、元は十分に取れていると思います。
 
天候や気象は、人間ではどうにもならないです。
それを無視したり、歯向かったりよりも、
うまく付き合う知恵と工夫が必要な気がします。
でも、現在の国が定める基準や規格は、地域性をあまり考慮しているとは思えない点が沢山あります。
そういう点を、地方独自に定めることが、地方自治の第一歩のような気がしますが、基本的には、東京と同じ町作った方が、土地の所有者や、建主にとっては、単位面積当たりの儲けが多くなるので、きっと改善されるのは難しいと思います。
 
もちろん、食っていくためには、お金は大事ですが、
無理してお金を儲けた結果、社会のコストが増えている、というケースは本末転倒の悪循環になると思います。
食っていくためにはしょうがない。から、もう一歩下がって、広い範囲を見渡すことが重要な気がします。
 
(そんな悠長なことやってたら、誰かにとられるだけだ。誰かにとられるのなら、俺がとったほうがいい。という思考の人もいるから、なかなか、社会システムを変えるのは難しいです。一番手っ取り早いのは、新しい社会を作ることかもしれません。)