植松努のブログ(まんまだね)

基本的に、facebookの僕の記事を転載します。

夢は与えられるものではない。と思います。

パンを作りたい。
職人になりたい。
町おこしをしたい。
子どもと関わる仕事がしたい。
ロケットを作りたい。
 
いろんな人が、いろんな夢を持っています。
 
で、この夢を叶えるための手段を、
「雇われる」しかないと考えた段階で、夢は実現から相当遠くなると思います。
 
大事なのは、「させてもらおう」ではなく、
「やる」です。
 
例えば、植松電機に、ロケットが作りたいから就職したい、という人が来たとします。
ちなみに、基本的には、「ロケットしかやりたくない」人は採用しません。
だって、植松電機の仕事はそれだけではありません。
 
もしも「ロケット作りたいから就職したい」と、強く希望してくる人がいるなら、僕は、
「どんなロケット作ってきたの?」と尋ねます。
なぜなら、本当にロケットが好きで好きでしょうがない人なら、とっくに勝手になにかやってるはずだからです。
もちろん、ロケットに関する書物は片っ端から読んでるはずです。
ロケットが出てくる映画なら、片っ端から見てるはずです。
(それが、「明日があるさ」であっても。)
 
もしも、なにも知らない、なにも見ていない、なんの行動もしていない、という人は、僕と一緒には頑張れないです。
 
パン作りたければ、作ればいいです。
職人になりたければ、自分でなにかを突き詰めてみたらいいです。
町おこししたければ、組織に入らなくたってできます。
子どもと関わる仕事も、先生以外に沢山あります。
 
赤平在住のドラマや映画の監督の鈴井貴之さんも、
「芸能事務所に就職したら、芸能人になれると思ってる人が多すぎる。」とぼやいていたことがありましたが、
僕も全く同感です。
 
国家資格の自動車免許を持っていたとしても、
ものすごくへたな人から、上手な人までいます。
 
パワーショベルの免許を持っていたって、
上手な人にしか仕事はこないです。
 
そして、上手になるためには、努力です。
その努力を与えてくれ、という段階で負けです。
なぜなら、与えられる努力は、他のみんなもしてるからです。
努力は、自発的なものでなければ、差がつきません。
 
学校の勉強は、クラス全員が受けています。
そこで差をつけるためには、自分の自発的努力が重要なのと同じです。
 
雇われたら一人前。
資格を取れば一人前。なわけないです。
 
させてもらう範囲には、奇跡はないです。
奇跡は、自分で起こすものです。
 
 
ただ、最近、夢さえも「与えてくれ」という人がいます。
それはきっと、部活や受験などで、
「めざせ県大会!」とか
「めざせなになに大学!」とかを、
自分で考えないで、誰かに与えられてきた人かもしれません。
おまけに、そのための、練習メニューや受験勉強のやりかたまで、
「こうしろ」「ああしろ」「ここまでやれ」と指示されてしまうと、人は、夢さえも、努力さえも、人から指示されなければできなくなる可能性があります。
実際、そうなってる人を沢山みてきました。
 
 
だからこそ、僕は、部活も勉強も大事だけど、
それ以外にも、自分で追い求めるものを持った方がいいと思っています。
自分の意思で、自発的に行動する練習をしておかないと、
社会に出てから、かなり苦労するか、ロボットと値段勝負をすることになるかもしれません。
 
やってみたい。
知りたい。
この気持ちを大切にしたらいいと思います。