大人が言う「確実」とか「安定」とかは、裏を取った方がいいよ。
「かもしれない未来」より、確実な未来の方がいい。
という意見を、よく目にします。
はい。確実な未来はいいですね。
でも、その「確実」の根拠はなんでしょう?
いまや、大企業でさえ、どうにかなっちゃう時代です。
公務員でさえ、約30%は期間限定任用になりつつあり、
安定とはほど遠い状態です。
親や先生が「確実」とか「安定」とか言う未来の、
裏はちゃんととれているでしょうか?
自分で確かめているでしょうか?
ほとんどの人が、「親」や「先生」という、ごく狭い世界のことしか知らない大人の「憶測の情報」を「鵜呑み」にしています。
昔は、それでもまあなんとかなったんです。
しかも、いま、大変なんです。
僕らはこれから、人口が減る時代を生きるのです。
しかし、ほとんどの「親」と「先生」は、人口が増えている時代しか知らないのです。
人口が増えている時代は、仕事が増えるのです。
だから、同じ事をしていても、いくらでも仕事になりました。
「のれんわけ」というのも成り立ちました。
経済規模が拡大するから、毎年給料も増えました。
しかし、人口が減る時代は、
同じ事をしていたら、毎年、人口減少分だけ、ものが売れなくなります。「のれんわけ」なんて、ライバルを増やすようなことはしない方が良くなります。(すなわち、へたしたら、人材育成もしない方が良くなる。)
そして、給料も毎年減るようになります。
(ていうか、もうなってきてます。気付いている人は少なくないと思います。)
この、まったく価値観と常識がちがってしまう時代の遷移点である現在を生きる子ども達は、とても大変だと思います。
大事なことは、やってる人の話を聞くことです。
社会で働く人の話を聞くことです。
できれば、この人口減少時代に業績を伸ばしている会社の人の話を聞くといいと思います。
そのときには、会社の規模や資本や待遇という、旧世代の価値観ではではなく、個々人の人生の満足度を基準に調べたらいいです。
僕が経験した限り、これからは、なにもしないで与えられる「確実な未来」は存在しないです。
確実な未来は、自分の能力向上と、仲間を増やすことで近づけます。
だから、進路を考えるときには、
「いくらもらえるかな」で選ぶのではなく、
「どんな人と仲良くなれるかな」
「どんな経験が得られるかな」がプラスになるように
考えることも大事だと思います。
植松電機は、仕事を選ぶときは、
「いくらもらえるかな」で選ぶことは無いです。
「どんな人と仲良くなれるかな」
「どんな経験が得られるかな」
がプラスであるか?基準にして選んできています。
いままで、それで失敗したことは無いです。
そう考えるようになったきっかけは、
大手企業をあてにして、「売ってもらおう」「買ってもらおう」「長期契約してもらおう」と思って大失敗をしたからです。
僕は、いざというときに、自分の意志で、身動きとれやすい方が、きっと生存率が高いような気がしています。