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植松努のブログ(まんまだね)

基本的に、facebookの僕の記事を転載します。

過労死を防ぐためには、残業時間規制だけでは不十分。

僕の残業時間は、毎月、おそらくすごいことになっています。
でも大丈夫。経営者は残業関係ないから。違反ではないです。
 
名古屋で働いているときもすごいと思ったけど、
間違いなく、今の方がすごいです。
 
沢山の人が心配してくれるけど、
おそらく大丈夫です。
なぜなら、仕事していようが、あそんでいようが、
どっちにしても心臓は動いているからです。
そして、少なくとも、睡眠時間は確保しています。
これはとても大事なことだと思います。
 
僕は、残業時間だけでは、過労死はないだろうと思っています。
ただし、睡眠時間はものすごく重要です。
睡眠時間が少ないと、間違いなく、能力は80%にも50%にも低下します。そんな能力で仕事をしても、非効率です。うっかり、ぼんやりは、事故や失敗の元です。
だから、徹夜を要求するような業務はまちがっています。
残業時間規制よりも、睡眠時間確保のほうが大事かも。
徹夜はいい仕事の敵です。美容にもわるい。
 
「まりんこゆみ」という漫画があります。
アメリカの海兵隊を描いた漫画です。
その中で、アメリカ軍と、日本の自衛隊が合同で演習をするシーンがありました。
演習は、実際の戦争を想定しています。実際の戦争には休憩などはありません。
だから、数日間ぶっ通しのスケジュールになります。
アメリカ軍は、休むことも任務です。だから、司令官さえちゃんと交代して休みます。
そうじゃないと、1年間とか続く戦争が出来るわけないです。
でも、自衛隊は、一応シフト交代はあるけど、交代中もいろんな仕事があったり、
なんとなく休んじゃいけない雰囲気などで、日にちがたつほどに、どんどん疲弊してゆくそうです。それでは、正しい判断が出来なくなるよ、ということが書かれてました。
(まりんこゆみは、とてもよい漫画です。)
 
パシフィックという海外のドラマがあります。
これも、アメリカ海兵隊を描いていますが、
眠れるときに、起きているな。
横になれるときに、立っているな。
食べられるときに、食べないでいるな。
というような言葉が出てきます。
緊迫した戦場だからこそ、効率よく休み、食べろ。だと思います。
 
日本では、同調圧力というか、先輩や上司が働いていたら、
若手が帰りにくい、というのはすごくあると思います。
僕はこれは、学校の部活の影響が大きいだろうと思っています。
学校の部活は、労働基準法に違反してることが多いです。
そして、極端な上下関係があります。
それをみっちりやってきた人は、それが当たり前だと思います。
だからそれを、部下にやります。部下もそれを受け容れます。
部活は、昼間の授業中に休息できます。仲良しとの人間関係もありますから、なんとか心を守れます。
でもそれが、毎日、朝から晩まで、職場で缶詰となると、耐えられない人もいると思います。
 
僕は、過労死には、労働時間も影響すると思うけど、
実際には、パワハラやストレスの方がきついと思います。
仕事が忙しすぎて、自分の時間がとれなくて、息抜きが出来なかったり、どんどん汚れていく部屋も、ストレスです。
(僕は、自分の机の上に、数ヶ月作りかけのまま放置されてるプラモデルを見ると、自分の忙しさを痛感して凹むことがあります。)
 
いじめや、パワハラ、責任の強制、無視や、悪口、陰口・・・・
まるで子どものような行動が、会社の中のそこら中にあります。
そして、学校は、卒業すれば嫌な人と離れられるけど、
職場では、下手したら、数十年一緒です。
だから僕は、いじめは、社会に出てからの方が、よっぽどきついと思っています。
でも、社会や職場に於ける、いじめの対策は、十分とは思えないです。
(もちろん、学校だって不十分です。)
 
いじめをなくするのは難しいです。
なぜなら、いじめる方も、実は被害者で、復讐のためにやっていたりするからです。
また、いじめられている方も、自分が苦しい状態を見ないふりをしてしまったりして、
対策しないことが多いからです。
でも、あきらめたり、やめたりして、良くなる未来はありません。
 
でも、いじめを減らせる可能性はあります。
(1)人格を否定しない
(2)言ってはならない言葉を決める。(放送禁止用語のような感じ)
(3)いやだとおもったら、いやだと言っていい。
(4)離れてもいい。ちかよらなくてもいい。
(5)だれかに話す。
(6)人の悩みを聞く練習をする。
などなど(おもいつきですから、これは不十分です。)
 
おそらく、小学校と中学校で、心理学をすこし学ぶだけでも、
かなり状態は改善されるのではないかと僕は思っています。
(ただし、そうすると、現在のような部活動は成立しなくなる可能性があるけど。)

 
自分の暮らしを守るためには、自分の会社をよくするのが効果的です。
自分の会社を良くしようと思ったら、
みんなの能力が存分に発揮できるようにすべきです。
みんなが成長できるように支えるべきです。
「あいつが嫌いだから一緒に仕事できねえ」なんてのは、著しくプロ意識に欠ける幼稚な発想です。「あの新人生意気だから、何もおしえてやらん」とか、ましてや、職場の仲間や後輩をいじめるなんて、会社にとっては損失です。そういうことをする人間は、会社の敵です。
 
以前、ある有名な野球強豪校の先生が、僕の講演を聞いてくれた後、泣きながら言ってくれました。
「いままで、試合に勝つために、野球が好きで好きで入ってきた生徒を、なんぼいじめてやめさせてきたかわからない。自分は、勝つために、とんでもないことをしてきた。」
これに気がつかないまま上司になっちゃった人が、どんな行動をするかは、想像するだけで恐ろしいです。
 
過労死を防ぐために、残業時間だけに注目すると、
もっと大事なことを見落とすと思います。
学校という場所で、過労死の種はまかれているかもしれません。