植松努のブログ(まんまだね)

基本的に、facebookの僕の記事を転載します。

国のお金は、自分たちが出してるんだ、という認識を持つべき。

原発の事故が起きたときに、
その賠償を誰がするのかが問題になっています。
 
電力会社に賠償させたら、電気代が上がる。
だから、国も賠償すべきだ。という意見もあるようですが、
そうしたら、税金があがります。
 
国のお金を、天から振ってくるお金だと思ってる人は
少なくないと思いますが、
国のお金は、僕らのお金です。僕らの税金です。
そして、税金は、集める段階でコストがかかっています。
分配の段階でもコストがかかります。
だから、僕らの所に戻ってくるときには、税金は、
沢山の行政関係のコストを抜かれていますから、
おそらく、半分から三分の一になってると僕は思っています。
 
北海道では、「家の前の除雪がされていない!これでは会社に行けない!さっさと除雪しろ!」なんてクレームをつける方もいらっしゃいますが、そのために、ホイールローダーダンプトラックが出動したら、すさまじい金額が発生しています。
自分がスコップを握れば、ほんのわずかなコストなのに。
自分の庭の雪を全部道路に出してしまう人もいます。
その雪を除去するコストも税金です。
自分は、無料で処理させて儲けた、と思ってるかもしれませんが、
その税金は、自分だけではなく、ほかの人にまで負担させることになります。
 
似たようなケースでは、少し前までは、取引先を奴隷のように扱う経営者は少なくなかったです。
営業の人に高圧的にかかり、根拠のない値引きを要請し、
なにかあれば呼びつけて土下座させる。
それで、やってる方はいい気分かもしれませんが、
その敵は、必ずとられています。
呼びつけたら、そのための人件費は、どこかで回収されています。
値引きを要請したら、次のビジネスには、その値引き分が乗っかってきます。
 
お金は、自分の財布とつながっています。
だから、どこかで生じる無駄遣いは、いつか自分に降りかかります。
相手が、国であろうが、大企業であろうが、そこがやらかした失敗のツケは、かならず僕らに降りかかります。
だから、「好きにやらせておけばいいんじゃない。自分関係ないし。」ではないです。
 
最近、議員への陳情も厳しくなってきてるそうですが、
僕はそれはとてもいいことだと思っています。
みんなの意見の代表者であり、税金で行動する政治の人に、個人的なお願いをすることは、民主主義の国ではしてはならないことだと思います。
暴力団との関わり方の注意点は、4つあるそうです。
(1)利用しない
(2)恐れない
(3)お金を出さない
(4)交際しない
僕は、これは、政治の人との関わりとしても、同じ事が言えると思っています。
 
もしも、自分の払うお金で町が出来るとしたら、
どんな町がいいですか?
僕だったら、人間一人あたりの運用コストが低い町がいいです。
だから、高層ビルとか作らないでしょう。
立派で豪華な町にはしないと思います。
省エネな町にします。
僕は、渋滞でいっぱいの都会を見るたびに、「非効率だなあ」と思います。
 
国のお金は、僕らが出してるお金です。
だから、その使途については、僕らはもっと、経済的な効率についても考えた方がいいと思います。