植松努のブログ(まんまだね)

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本当のニーズを見つめよう

セガワ F-16B PLUS 1/72 
 
これは、けっこう新しいプラモ。
ヤマダ電機とかで、普通に買える。
1300円くらいかな。
 
F−16は、デビュー当時から大好き。
中でも、複座型の、でっかいキャノピーが好き。
以前から作りたかったけど、なかなか取りかかれなかった。
でも今回、せっかく時間があったので頑張りました。
 
なぜ時間があったのか。
それは、インフルエンザB型になったから。
 
熱があんまり出ないよ、と聞かされていたので、
楽ショ−とか思っていたけど、いやー、つらかった。
歳をとって睡眠時間が短くなっているなと思っていたけど、
際限なく寝られました。
体が異常に重い。いつものリュックも、地面に引っかかってるんじゃないかってくらい重い。
ラッキーなことに連休になったので、実仕事にあまり影響がなくてよかった。
で、最後の1日。このF16を作りました。
なぜB型か。それはもう、インフルエンザつながりで。
 
F15と同じエンジンを使って、うんとコンパクトにまとめられたF16は、シンプルであると同時に、機体外板の70%を外すことができるほどの整備性のよさもあいまって、
世界中で使われる飛行機になりました。
デビューしたときは、小さいから発展性がない、とかいわれてたけど、おもっきり発展しました。
設計者のハリー・ヒレーカーさんの本もおもしろいよ。
 
F16デビューの頃は、ミグ25がマッハ3を出したりとか、
戦闘機の速度はどんどん上がってる感じでした。
そんなときに、マッハ2でるかでないか、というF16は、技術的にマイナス評価をされる雰囲気がありましたが、
実際には、戦闘機がマッハ2を超えることはほとんどありません。
そこに致まで数分かかるし、音速を超えると運動性も著しく低下するし、燃費も大幅に悪化。
もっとも重要なのは、加速と、旋回を維持するパワーでした。
そこに注目して、あえて最高速度を犠牲にして、本当に必要な部分に技術をつぎ込んだ設計が、F16の成功につながったといわれています。
 
戦闘機の価値が、実際には使われることのない最高速度や、最高到達高度などで評価されていた時代。
F16は、より実際的な実用の評価を見つめたから世界中で使われるようになったのだと思います。
これは、もしかしたら、人間についても言えるかも。
点数をつけやすい。比較しやすい。という理由で人間の評価が決められてしまっていないかな。
そこを目指して特化しすぎると、実用性のない人になってしまうかも。
 
本当に求められているものはなんだろう?
要求される評価は、正しいとはかぎらない。
自分でニーズを真剣に考えることが大切だよ、ということを、
F16は教えてくれていると思います。
だから、大好き。
 
 
 
 

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