氷割りの季節
北海道の春と言えば、氷割り。
厚さ10センチから15センチの氷を砕いて、地面を出す。
気温がプラスの日が何日か続くと、氷が地面から離れやすくなるので、
氷割りできるようになる。
で、この氷割り。
感覚的には、かさぶたを剥がすのに似てるかも。
やりはじめたら、とまらない。
氷を割るには、昔はつるはしが多かったけど、
いまは、氷割り専用のピックがけっこう便利。
でも、それでも歯が立たない氷は、
業務用のピックです。
小学生の頃から、氷割りは僕の仕事でした。
中学生くらいになると、まず使わされたのは、
コールピックハンマー。
炭鉱の博物館に行くと、普通に展示してあります。
重機関銃みたいな形で、エアーでドカンドカンつつきます。
これは、20キロくらいある装置なので、
めちゃめちゃ重たい上に、すごい振動。
でもパワフルだから、僕は今でも大好き。
しかし、コールピックは、パワーありすぎで、地面まで削っちゃうから、最近は電動のハンマードリルを使っています。
重さはうんと軽くなって10キロくらい。
コールピックに比べたら、打撃は弱いけど、
打撃数が桁違いに多いので、振動の種類が違う。
これは、握力を見事に奪ってくれます。
使い方は、地面となるべく平行にして、氷と地面のすき間に
差し込んでいくかんじ。
コールピックも、電動ハンマードリルも、強く押しつけないと
打撃が発生しないので、ぐいぐい押し込まないといけない。
だから、すんごくつかれる。
でも、氷がばかすか割れて剥がれて、地面が見えると、
ああ、春が来た・・・・という喜びが。
これは、地面が完全に凍結する地域でしか感じられない喜びだろうなあ。
今週は、北海道はあったかいみたいだから、
氷割り日和です。
昼にやったら、もうすでに、腕と腰が悲鳴をあげています。
心地よい疲労です。