植松努のブログ(まんまだね)

基本的に、facebookの僕の記事を転載します。

ねだるな、勝ち取れ、さらば与えられん。いい言葉や。

最近、エウレカセブンをしっかり見ています。
10年以上前のアニメとは思えないです。

このお話の主人公は、父親から、ある言葉をもらっています。

「ねだるな。勝ち取れ。さすれば与えられん。」

おそらく、

求めよ、さらば与えられん。
叩けよ、さらば開かれん。

という言葉から生まれてきた言葉だと思いますが、
「ねだるな」という表現が、
いろんなことを考えさせてくれるように思います。

どんなことも、「してもらおう」「させてもらおう」と
思っていると、できないです。
もしくは、首根っこをつかまれて、自由を奪われます。
そして、最後には
「されます」いやなことも、ひどいことも。

どんなことも、「してもらう」と、できなくなります。
夢だって、かなえてもらうと、かなえられなくなると思います。

僕は、高校生の時に、飛行機を作りたいと思いました。
だから、飛行機の設計の本を探し回ります。
ウルトラライトプレーンという、手作り可能な小型飛行機のことも調べ上げます。
僕の学校のノートにも、ウルトラライトプレーンの設計が
どんどん書き込まれていきます。(授業中に)
パズマニーさんの飛行機の自作方法の本を見つけることができ、その設計方法と、制作方法も、一生懸命に覚えます。

そして、大学にいきます。
流体力学を専攻します。
でも、それは、もうとっくにやっていたことでした。
そして、そのおかげで、流体力学だけは好成績で、
結局は、名古屋で飛行機を作る会社で働きます。
そこでも、自分で設計した経験が、とても役に立ちました。
そして、現在、自分でロケット開発ができています。


僕は、飛行機を作りたいと思った時、
飛行機を作ってる会社に雇ってもらおう、と思いませんでした。
自分で作ろうとしました。
その結果、飛行機やロケットが作れるようになったのだと思います。

もし僕が、飛行機を作る会社に雇ってもらうしかない、と思ったら、進路の先生の言う通りに、ものすごく受験勉強して、東大を目指すでしょう。
でも、東大に合格できなくて、夢を諦めるかもしれません。
なんども浪人して、がんばることもできます。でも、時間は過ぎていきます。
もし東大に入っても、その会社に就職できるとは限りません。
ましてや、その会社には、飛行機以外にも様々な部門があるから、
仮に入社できても、飛行機が作れるとは限りません。
そして、なによりも、受験勉強をしたけど、飛行機の設計の勉強をしていないから、よい仕事ができなかった可能性も高いです。
これでは、夢を叶えられる確率は、とてつもなく低く思えます。

こう考えてみると、僕は、高校生の時から飛行機の設計の勉強をしていて、本当に良かった、と思ます。
もしも、僕が、「雇ってもらうしかない」と思い込んでいたら、僕は、夢に近づくこともできなかったかもしれません。


やりたい、とおもったことは、やるといいです。自分で。
どうすればいいのかわからなければ、調べればいいです。自分で。
お金がないのならば、お金をかけずにできる方法を考えるべきです。自分で。

ちなみに、「お金がないから無理だ」という夢は、
「お金を払わないとしてもらえないから無理だ」という夢です。

お金がないから、進学できないから、夢をあきらめる、というのも、よく聞く言葉ですが、
進学しなければ、教えてもらえない。ではありません。
いくらでも、自分で学ぶこともできます。
だいたい、社会人になったら、自分で学ぶしかないです。

僕は、「たいくつだ」「することねー」「なんかおもしろいことないかなあ」と思ったことがないです。
なぜなら、「楽しませてもらおう」と思わないからです。
僕は、自分で楽しめます。だから、暇なんて感じないですむのだと思います。

してもらうと、できなくなります。
だから、するのです。

でも、
「あんた、やったことないんだからやめておきなさい」
「そんなことやってないで、勉強しなさい」
「そんなことやって、失敗したらどうするの」
「くだらないことは、やめなさい」
などなどの言葉が、「する」ことをやめさせてしまいます。
その結果「してもらう」しかなくなるのかもしれません。

自分の夢について考えてみるといいです。
それは、「してもらおう」な夢なのかもしれません。
だったら、できることからやってみるだけで、
その夢は、どんどん実現していくかもしれません。

「ねだるな、勝ち取れ、さらば与えられん。」
エウレカセブン。ちょっと長いけど、
がんばってみてみたら、たくさんの学びがありますよ。