植松努のブログ(まんまだね)

基本的に、facebookの僕の記事を転載します。

努力をすれば差をつけられる。

今日、三ノ宮でCoco壱番屋に行きました。
とても狭いお店で、おまけに激混み。
奥のカウンターにすすめられ、ギリギリのスペースで
荷物を降ろして、ようやく座った時、
横にいたイケメンのお兄さんが「植松電機の人ですよね。」と
声をかけてきました。
「こんなイケメンには知り合いはいないぞ?」と思いつつ、
まんま「植松電機」のロゴ入りつなぎですから、
そうですとこたえたら、なんと、修学旅行で植松電機まで来てくれた、兵庫の工業高校の子でした。
「ン?平日だよな?」と思ったら、就職試験だったそうで、
無事に突破できた模様。嬉しそうでした。
彼は、自動ドアの会社に入るそうです。

おそらく、自動ドアをはじめとして、エスカレータとか、
一般の方が大勢使用する機械にかかわると、
最初は、もう、ひたすら、現場で修理やメンテの作業かもしれません。
大勢の人が着飾って行き交う中で、もしくは、深夜。
それが、クリスマスイブの夜だったりしたら、
もしかしたら、悲しくなってしまうかもしれません。

僕も、自動車の電装品修理の仕事をしている時は、
本当に寂しい環境下で、もくもくと、油と、泥にまみれながら、
仕事をしました。
たまーに、友達に誘われて飲みに行くと、自分の、ゴワゴワで、がきがきに痛んだ手が、恥ずかしかったこともありました。

そんなとき、僕が思い出していたのは、
世界で最初に音速を突破した「チャック・イェーガー」のお話です。
彼は、第二次世界大戦で活躍したエースパイロットです。
でも、彼は高卒でした。
だから、彼がいくら望んでも、「テストパイロット」にはなれないのだそうです。
普通はここで絶望するかも。
でも彼は、メカニックの人たちと仲良くなり、メカニックの勉強をするのです。(テストパイロットの道とちょっと違うように見えますね。)
やがて彼は、どんな飛行機でも、直せて飛ばせる人になるのです。
そこで、チャンス到来。
テストパイロットが乗る飛行機は、試作機です。
だから、かなりの頻度で故障します。
そして、整備体制が整っていない場所にも不時着します。
それを、直して、乗って帰ってくる仕事があったのです。
チャックイェーガーは、それをやってのけます。
そして、やがては、メカニックの信頼も厚くなり、
不具合の多い試作機も、チャックが操縦したら必ず帰ってくるという評判もたち、彼は、テストパイロットになるのです。
(途中かなりはしょって要約してますけど。)

どんなことも、つきつめて、突き抜ければ、第一人者になります。
人より努力をするのです。
人が遊んでるときに本を読み、
人が遊んでるときに練習するのです。
そうしたら、「差」をつけられます。
「差」は、つくものではなく、つけるものです。

「そこまでする必要あんの?」
「余計なことしたら損をする」
に囚われているうちは、凡庸な、交換可能な人材どまりです。
そして、交換可能ということは、競争の切り札は「安価」しかありませんから、どんどん安い仕事しかできなくなります。

今日再会できた彼が、日本中のどんな自動ドアだって直しちゃうような、凄まじい経験を積んだら、彼は、もしかしたら、「どこでもドア」を開発できる人になっちゃうかもしれません。

ただし、どんな組織の中でも、頑張ると、目立って、目をつけられることがあります。
先輩や上司から嫌がらせをされたりすることもあります。
しかし、それをやっているのは、「努力したくない人」のことが多いです。
さすがに、右肩下がりのこの日本では、たいていの民間企業は、かなり真剣に生存を模索していますから、たいていの民間企業の場合は、経営者は「努力する人」を大切にします。
だから、もしも、頑張った結果、先輩や上司に嫌がらせされるような場合は、社長と仲良くなるのが一番です。
社長が前向きかどうか確かめるためには、例えば、会社が社員研修などをしているばあいは、かなりいいと思います。
そういう研修の場で、自分のやる気を、社長に直に伝えるのもありです。アピールの場です。

(でも、不景気を実感していないような組織や、雇われ社長だったりするばあいは、「余計なことしたら損をする」が蔓延していますので、そこでは努力したら苦しくなるかも・・・でも、そういう組織は、長くは続かないと思います。)

今日再会できた彼が、これから、どんな素敵な人になるのか。
次の再会が、本当に楽しみです。
すごい勢いでカツカレー食べてた彼は、健康です。体力もあります。きっと、すごいことができるでしょう。
僕は、彼を応援します。