植松努のブログ(まんまだね)

基本的に、facebookの僕の記事を転載します。

いくらすんのかなあ?ではなく、どうやってできてるのかな?

僕が子どもの頃、周りにいた「ものづくりのおっちゃん達」は、
 
この世にある、人間が作っている物は、
実は、すべて、普通の人が作り方を習って作っているだけだよ。だから、どんな物も、作り方を知れば作ることができるよ。
なければ作ればいいんだよ。
 
と教えてくれました。
 
僕はそれを信じました。
 
だから、僕は、欲しい物と出会ったときには、
 
これ、いくらすんのかなあ?
ではなく
これ、どうやってできてるのかな?
と考えるようになりました。
 
そのおかげで、僕は、いろんな物が作れるようになりました。
 
でも、
欲しい物は、買うしかない。
お金がなければあきらめろ。
そして、
お金を得る方法は、「人の命令に従ったらもらえる。」
しか教えられていないと、
人生は、自分の手から、どんどん離れてしまい、
「だれかにしてもらうしかない」になってしまいます。
 
そういう人たちは、
欲しい物に出会ったときに、「ちょーだーい!」しか言わなくなります。
物に対しても、お金に対しても、「ちょーだーい!」です。
もちろん、大人は、言葉の表現を変えています。
でも、言ってることは「ちょーだーい!」と変わらない人がたくさんいます。
 
お金で買うしかない、と思った人たちは、お金が欲しくなります。
そして、できるだけ、楽をしてお金をもらおうとします。
それは、突き詰めると、「奪う」になることがあります。
手っ取り早く、物を「奪う」もありです。
 
どうやってできてるのかな?と考える人たちは、
お金の意味を考えるようになります。
お金以外にも価値があることが存在することに気がつけます。
 
 
僕が高校生の時、日大の航空学部に行きたかったです。
でも、お金がなくてあきらめました。
飛行機の専門学校にも行きたかったです。
でも、お金がないからあきらめました。
だから、お金がなるべくかからないで、流体力学が学べる学校を探したら、国立大学でした。
試験が難しいから、絶対に受からない、と言われました。
でも、塾にも予備校にも行かないで、がんばって勉強したら受かりました。
でも、大学で僕が出会ったのは、すでに知っている事でした。
僕は、とっくに流体力学や航空工学を学んでいました。
学校の教科書に書いてることと同じ事が、僕の愛読書に書かれていました。
でも、大学で、沢山のおもしろい教授に出会えました。素晴らしい書物にも出会えました。
教授と仲良くなっても、単位には関係ないです。
図書館の本を読みあさっても、単位には関係ないです。
でも、それをやったら、僕の力は増えました。
僕にとって、大学は無駄ではありませんでしたが、「教えてもらおう」としか思っていなかったら、無駄になったと思います。
 
僕は、小さい頃にであったおっちゃん達の言葉で、
今の人生を歩めている気がします。
 
欲しい物事に出会ったときに、「値段はいくらかな?」ではなく「どうやってできてるのかな?」を考えたら、きっと、人生がちょっと変わると思います。