見栄や体裁や評価の為の進学?
夢は、とても大事な物です。
夢は、努力の原動力にもなります。
でも、その「夢」に、違和感を感じることがあります。
僕の会社には、宇宙に興味がある、という大学生が沢山来ます。
素晴らしい事です。がんばって欲しいです。
でも、残念ながら、学研の図鑑を読んだことが無かったり、
アポロ計画も、サターンロケットも、
まったく読んだことが無い人が、少なくないです。
そういう人が、いきなり、人工衛星設計論、などを読みます。
頭がいいから、理解できると思いますが、
僕は、できれば、世界の人工衛星開発の歴史を知って欲しいなあと思います。
人類が、どんな思いで、どんな問題を解決するために、
宇宙という環境を利用しようとしてきたのかを、知って欲しいです。
自動車メーカーの人も、「自動車に興味のある人が入ってこない」と悩んでいました。
受験勉強が忙しすぎて、「趣味」に時間をかけられないのだそうです。
そして、「趣味」に時間をかけた子達は、受験という選別システムで、ふるい落とされてしまう傾向が強いのだそうです。
いま、文科省は、スーパーサイエンスハイスクールに力を入れています。
でも、実際には、スーパーサイエンスの授業は、受験対策にはマイナスになることが多いらしく、受験で点を取りたければ、通常の受験対策の暗記型授業をするほうが効果的だそうで、
3年生になると、スーパーサイエンスらしい授業が減ってしまう学校も少なくないです。
「夢は、大学にいって見つけましょう。」
「進学すれば、なにかやりたいことが見つかるよ。」
「趣味は、大学に行ってからやりなさい。」
という進路指導を何度も聞かされてきましたが、
大学なめんなよ、と思います。
大学生が、めちゃめちゃヒマだとおもってんの?
もちろん、授業も少なく、とてもヒマな大学も存在します。
でも、そういう、実の無い大学は、
「夢は、大学にいって見つけましょう。」
「進学すれば、なにかやりたいことが見つかるよ。」
「趣味は、大学に行ってからやりなさい。」
という進路指導の結果生み出されたもののように感じます。
いま、少子化に対応して、高校の統廃合がどんどん進んでいます。
でも、大学は減らないですね。
少ない生徒の取り合いになっています。
だから、授業以外の、生徒が喜びそうなことで競い合っているように見えます。
でも、そこに目を奪われたら、実力は得られないかもしれません。
大学は、やりたいことや知りたいことを、もっと深く極めるための場所です。あくまでも、手段でしかないです。
だからこそ、
「受験」を意識した段階で、「自分のやりたいことや大好きなこと」についても、しっかり時間をかけるようにしないと、
学費も、時間も、パーになる可能性があります。
親の体裁とか、見栄とか、
学校の評価とかのために、
子どもの人生を犠牲にするような進路指導はやめて欲しいです。
素晴らしい能力のある人間が、まったく輝けないでいいるのを、
いろんな大学で見てきました。
それは、日本国にとっての損失です。