植松努のブログ(まんまだね)

基本的に、facebookの僕の記事を転載します。

「しか」に気をつけよう

今日は植松電機は仕事納め。
今年も、いろんなことがありました。
去年できなかったことが、できるようになったことが、
いくつもありました。

今年は、幸いにして、売り上げも増えました。
しかし、人数は少ないままなので、
みんなの負担は大きかったと思います。
来年は、人財を数名増強して、
より多くのことができるようになりたいと思います。

いま一番必要なのは、マグネットのお客様サポートができる人です。
営業ではないですね。売りつける必要はないです。
でも、「欲しい」と言ってくださるお客様に、
マグネットの特性などをお伝えし、本当に必要かどうかを判断する
とても大事な仕事です。
マグネットについても知識が必要だし、各地のリサイクルについても
知識が必要になります。
(もちろん、それは、やってから身につけるものですけど。)
この仕事に一番大切なのは、やさしさとおもいやりだと思います。
(どんな仕事もそうだけどね。)

僕が一緒に働きたい仲間は
「やったことがないことをやりたがる」
「あきらめない」
「くふうする」
ひとです。

自分のすきなこと「しか」したくない。
自分のとくいなこと「しか」したくない。
自分のやりたこと「しか」したくない。
という、「しか」な人達は、
やったことがないことをやりたがる人ではありません。
だから「しか」な人とは一緒にしごとができません。

でも最近は、「しか」な人が多くなってる気がします。
おそらく、中学、高校で、「しか」しかしてこなかったのかも。
部活「しか」しない。
受験勉強「しか」しない。
ゲーム「しか」しない。
などなど。

生物は生存のために多様化しました。
子孫を残すために、わざわざ異性と交配して、異なる遺伝子を作るのも、多様化のためです。
一様な生物は、とても弱いです。
ある一つの要因だけで滅びてしまいます。
(桜が病気に弱いのは、接ぎ木によって増やした場合、同じ遺伝子になってしまうため、一本が病気になると、つぎつぎと連鎖するからだそうな・・・)
だから、人間も、会社も「しか」じゃないほうがいいはず。
だのに、ある特定の評価基準しかない世界では、
それだけ集中的にやった方が評価が良くなってしまいます。
だから「しか」な人が増えてしまうのかも。

でもね。自動車で言えば、F−1はすごいよ。
ものすごい性能です。
でも、買い物行くなら、F−1はないわな。
ドリンクホルダーもないよ。一人しか乗れないし。

自分が自動車を買う時は、バランスを重視するのに、
我が子にはF−1を求めるって、おかしくない?

我が子に求めるべきものは、
他者評価ではありません。
我が子に求めるべきものは、
「この子といっしょに仕事したいなあ」と
思える人にすることだけです。

だれかが作り上げた価値観に踊らされずに、
自分の価値観をしっかり考えていきたいですね。