植松努のブログ(まんまだね)

基本的に、facebookの僕の記事を転載します。

人生は、なかなか思うようにはなりません。

人間は、とっても複雑です。
自分自身さえも、自分で完全に制御できないです。
ましてや、他人なんて、わけかわりません。

それは、自然現象と似ているかも。
自然現象を制御できないように、
人間も、思うようにはならないものだと思います。

しかし、寒い冬を乗り越えるために、
暖かい服を発明し、食料を保存し・・・
人間は、その、思うようにならないことを受容しながら、
それを乗り越える努力と工夫をしてきたと思います。

冬に、「寒いんだよ!なに考えてんだよ!、寒いから風邪引いちゃったじゃないか!この責任をとってくれよ!」なんて、
天に向かって叫んでも、なんともなりません。

おなじことが、人間についても言えると思います。

最近、人間関係において、許容能力が極めて低い人をよく見かけます。
自分の思うようにならないと、とにかく怒る。
自分の思うようにするための主張ばかり。まわりの人のことを思いやらない。
自分を守るために、他人を否定。
自分に生じている不都合な状態は、すべて、まわりのせい。
毒づいて、文句言って、見下して、
でも、そんなことしても、ますます、まわりから嫌がられて、
ますます孤立していくだけなのに。

学校でも、「あの子が気に入らないから、クラスからいなくしてください!」なんて、当たり前のように主張する親がいました。
こういう人は、近所に気に入らない人がいたら、街から出て行け、と思うんだろうなあ・・・。
でも、自分がそう言われたら、がんとして動かないだろうに。

人間関係をうまく構築できない人は、
もしかしたら、許容能力や受容能力が低すぎるのかも。

万事塞翁が馬、という言葉もありましたが、
人間が不死になれないように、
生きていく上で、どうにもならないことはたくさんあります。
この世のすべてを、自分の思うように制御管理するのは不可能です。
自分の思うようにならないことを、
思うとおりにしようとして暴れるよりも、
思うようにならない条件下で、
できるだけ思うようにしていく工夫こそが、
人間の進化の歴史の延長線のような気がします。

思うようにならないときは、
その条件をふまえた上で、
「だったらこうしてみたら」と考えるのが、
建設的な気がします。