植松努のブログ(まんまだね)

基本的に、facebookの僕の記事を転載します。

現実を見ろ! で、どうすんの?

僕は小さい頃から、飛行機やロケットを作る仕事がしたかったです。
でも、学校の先生は、飛行機やロケットを作るということが、
いかに難しく、複雑で、大変なことであるか。そして、それができる会社に入れてもらうためには、どれほど困難な大学に行かなければならないのか。そのためには、どれほど大変な受験勉強をしなければならないのか。そして、お前にはそれは無理だ。
ということを、懇切丁寧に教えてくれました。

「現実を見ろ」は、よく言われた言葉です。

しかし、そもそも、なぜ「現実を見る」のか?
それは、現状を把握するためです。
情報を収集するためです。
で、それであきらめて終わり?

情報を収集したら、その情報をもとに、できることがあるんじゃない?

最近、世の中で一般的に手に入る情報を知っているだけで、
自分としての思考も、自分としての行動も考えられない人が、
少なからず増えているような気がするのは、
「現実を見ろ!」そしてあきらめろ。という進路指導を
受けてしまったからかもしれないあ、と思うことがあります。

確かに、飛行機やロケットを作るのは大変です。
でも、不可能ではありませんでした。
それを教えてくれたのは、伝記の人たちです。
僕は、伝記の人たち(やったことがある人たち)のおかげで、
「やったことがない人の教えてくれるできない理由」に負けない生き方ができるようになったのだろうと思います。

僕には夢がたくさんあります。
その中には、おそらく、僕の生きているうちには達成できないかもな、というのもあります。
でも、そういう夢も大切だと思います。
なぜなら、その夢を実現するためには、次世代の育成の重要さに気がつくことができるからです。
だから僕は、子どもたちと関わる努力をしています。

夢とは、届かないからといって、諦めるためのものではないです。
夢は、北極星のようなものです。
北極星は、あまりに遠くにあるから、人類は到達するのは困難でしょう。
でも、それがあるおかげで、北がわかりました。
考えてみてください。莫大な量の星の中から、
動いていない星を見つけた人たちがいるのです。
莫大な量の星の中に、意味を見つけ出そうとした人たちがいたのです。
だから、西にも、東にも行けました。
大海原を乗り越えていけました。
大事なのは、北極星を見つける目だと思います。

僕は、現実を見つめて、「自分ならどうするか?」を考えます。
それを考えたら、一歩前に進めると思います。