植松努のブログ(まんまだね)

基本的に、facebookの僕の記事を転載します。

韓国は危ないわ。と思わない方がいい。

韓国でヘリコプターが墜落したそうです。
映像を見ましたが、
ヘリコプターが飛行機のようにまっすぐ墜落するのを
はじめて見たような気がします。

基本的には、ヘリコプターはエンジンが停止しても
オートローテーションという特性のため、
自分の位置エネルギーをローターを使って揚力に変換して、
ゆっくり降下することができます。
だから、ヘリコプター墜落映像のほとんどは、
お尻のテールローターを破損して、
ぐるんぐるんまわって墜落するものだと思います。
今回は、まっすぐ直進しながら落ちているから、
テールローターの故障や破損ではない、
めずらしい原因によるもののような気がします。

で、僕が嫌だなあ、と思うのは、
「また韓国」という表現です。
韓国と言えば危険、みたいな報道や表現は、
なんのためにするのでしょう?
韓国が危険、というのには根拠など無いです。証拠も無いです。
事故は世界中でおきています。

様々な戦争映画を見ていても、嫌なのは、
国という単位で人間を嫌悪する感覚です。
人間は個性豊かで多様です。
だのに、なんで国という単位で、ひとまとめに考えるのでしょう。

そういう、思考停止の付和雷同の考え方こそが、
民族浄化などを可能にしてしまうのではないかなと思います。
そして、そういう報道をするマスコミに、
僕は嫌悪感を覚えます。

日本人が、みんな号泣して記者会見すると思いますか?
日本人が、みんな脱法ハーブ使ってると思いますか?

思考を単純化するのは楽チンです。
そして、マスコミやネット上での誰かの意見の尻馬に乗るのも
とっても簡単です。
でも、それは、デマを広めることになります。

今回のヘリコプターの事故で、
「やっぱり韓国はだめだねえ。危ないねえ。」なんて
思わないでください。
今日の帰り道に、自分が交通事故を起こす可能性だってあるんだから。

もしも考えるとしたならば、
「どうして事故が起きたのかな」
「どうやったら、もっと安全にできるかな」
です。
なんでだろう?だったらこうしてみたら?です。