植松努のブログ(まんまだね)

基本的に、facebookの僕の記事を転載します。

芸は身を助ける

僕は中学生の頃に、マンガ(のようなもの)を書いていました。
絵を描くのが好きでした。
でも、「そんなんじゃあ、食っていけないよ」と言われました。

時は流れて・・・
僕は、名古屋で仕事をしていました。
飛行機やロケットの開発です。
その職場では、よくプレゼン資料を作りました。
その時、イラストが必要です。
僕はそれを描くことができました。

さらに時は流れて・・・
自分で会社を作りました。
製品を販売しました。その製品には「取り扱い説明書」が不可欠です。
最初に作った取り扱い説明書は、「字」だけでした。
そのせいか、施工不良などのトラブルが続出です。
だから、イラストをたくさん入れようと思いました。
その説明書を、業者の方にお願いしたら、
イラスト代だけで800万円かかりますと言われました。
そんなお金はないです。
ということで、自分でイラストを全部描きました。
そのとき、僕のイラストを描く能力は、800万円の
価値になったのだと思います。

イラストだけでは食えませんでした。
でも、イラストを描く能力は、僕の支出を減らしてくれました。

どんな夢も、「食おう」と思わなければ、わりと叶います。
それを職業としてお金をもらおうとすると、成り立たないことが多いです。
だから、「食えるか」「食えないか」で辞めてしまわずに、
続けていたら、それはいつか、自分を助ける「たしなみ」になると思います。