植松努のブログ(まんまだね)

基本的に、facebookの僕の記事を転載します。

多様化と画一化

以前、テレビの放送で、
人間は、自分と遺伝的関連性が低い相手に興味を示す、というようなことを言っていました。
まあ、そういう傾向がある、という程度だと思いますが、たしかにそうかもね、という気もします。
 
僕らは、雄と雌とで生殖をします。
自己分裂しないです。
雄と雌とが生殖した段階で、お互いの遺伝的形質は薄まります。
新しい遺伝的形質が生まれます。
その「まぐれ」に生物は期待しているのだと思います。
 
生物は、多様化して生き延びてきました。
適者生存という言葉もあるかと思います。
 
ある特定の遺伝的情報をもつ生物は、ある特定の原因で全滅する可能性があります。
だからこそ、異なる遺伝的情報を作り出せば、生存の可能性が増えます。
 
てことは、「画一的教育」は、生存性を低下させる可能性があります。
 
たとえば、昔、機関銃がなく、ボルトアクション式の発射速度の遅いライフルが主な武器だった時代には、短時間に相手の陣地に大勢で押し込む戦法は有効でした。
でも、機関銃が実用化されたとたん、その戦法では、莫大な戦死者を出してしまうことになります。
 
たとえば、戦艦を大砲で沈められない時期がありました。その頃は、戦艦は、ある国の港を簡単に封鎖でき、その国を経済的に滅ぼすことが可能なほどの威力を持っていました。
だから、多くの国が、莫大なお金をかけて戦艦を作りました。
でも、戦艦の水中部分を攻撃する魚雷が実用化されたとたんに、戦艦は沈む可能性をもちました。そのため、戦艦の優位性は一気に低下し、航空機が魚雷を使えるようになったことで、戦艦の存在理由は、ほぼ失われてしまいました。
 
似たような現象は、ビジネスでも頻繁に起きています。
 
永久不滅の価値観はないです。
だから、「教育」は、世の中の一般常識を教える必要もありますが、「画一化しない」ように気を付ける必要があると思います。
 
それは、学校教育だけの話ではありません。
大人になっても同じです。
企業の中、組織の中、古い常識を押しつける画一的な教育は、
生存率を下げる方向に作用する可能性があると、僕は思います。
 
だから僕は、会社の仲間を「俺が教育してやる!」とは思いません。
「指導してやる!」とも思いません。
僕が出来るのは「方向を示す」「経験のチャンスを増やす」「失敗する可能性を考えてもらい、その場合のプランBを考えてもらう。」「失敗した場合のサポートをする」だと思っています。
でもこれで、僕の会社の仲間はどんどん出来ることが増えてると思います。
 
もしも現在の教育システムでは、多様化に対応した教育なんて、人手が足りなくて無理だ、時間が足りなくて無理だ、と言うのなら、
そもそも、現在の教育システムとはちがう方法を考えることも「あり」だと思います。
 
問題に対して、「現状はこうだから改善できない」というのは、思考停止です。
だって、だからこそ問題になっているのです。
重要なのは、「現在のやり方」を変えることを恐れないことです。
 
昔の戦艦は、石炭を燃料にしていました。
ところがイギリスは、いきなり重油を燃料にした戦艦を作ります。
それは、猛反発を受けます。だって、世界に広がる燃料補給システムにあわないのです。いままでの設備投資が無駄になります。
でも、重油は石炭よりエネルギー密度が高いので効率的です。
イギリスは、その後も重油の戦艦をどんどん作り、世界中の石炭で動く戦艦を戦わずして無力化していきます。
 
昔、空母に着陸できる条件で戦闘機を開発している時代には、空母で使える戦闘機の性能は、あるレベルで停滞していました。
しかし、飛行機に合わせてでっかい空母を作っていいよ、という判断をした人がいたおかげで、飛行機の性能は飛躍的に向上し、零戦が誕生します。
 
おそらく、奇跡は、変化を受容したときに起きるのだと思います。
 
だから、「ちがう」を「おかしい」「へんだ」と思うのは、奇跡を生まない思考だと思います。
もちろん、「ちがう」には違和感を感じます。でも、そんなときこそ、それを理解し、受け容れる努力をした方が、自分の成長になると、僕は思っています。

歪んだ基準にとらわれるひとは、楽な判断をする人かも。

風邪をひくと、熱が出ることが多いです。
だから、風邪の判断を「体温」ですることも多いです。
でも、低体温の人もいます。
具合が悪くても、熱が上がらないケースもあります。
体温だけを健康の判断基準にしてしまうと、
具合が悪い人に気がつけない可能性があります。
 
 
頭のいい子は、たいてい成績がいいです。
でも、成績がいいから、頭がいいとは限りません。
 
学歴を得るためには、努力が必要です。
でも、学歴がない人は、努力をしていない、とは限らないです。
 
判断はめんどくさいです。
判断をした責任も生じます。
だから、判断を楽にしたい人は少なくないです。
 
でもその結果、不正確な判断基準だけが独走して、
本来の判断が出来なくなっているとしたら、
本末転倒どころではありません。
 
残念ながら、この歪んだ判断基準はそこら中にあります。
国籍による判断。
人種による判断。
職業による判断。
性別による判断・・・・
不正確で、楽をする方向に単純化された判断基準は、「差別」を生み出すのかも。
 
成績や学歴に過度に依存する人達は、
もしかしたら、「楽な判断」をし続けた人かも。
でも、脳みそは使わないと、衰えます。
 
考えるのは無料です。
考えれば考えるほど、脳みそは発達します。
だから、あんまり「楽」をしないで、
考えた方がいいと思います。

才能やセンスは、いまからでも増やせる。

才能がなければ、喰えるわけがない。
センスがなければ、喰えるわけがない。
 
才能は、スポーツなどのように、身体的特徴の影響が大きい場合は、遺伝的な形質が優位性に影響を与えることはあります。
でも、たとえば、バスケットボールでは、高身長は優位でしょうが、小柄でも活躍している人もいます。
身体的な特徴は、影響の度合いは大きめかもしれませんが、それはすべてではありません。
 
センスは、以前にもかきましたが、情報の蓄積です。
後天的に伸ばすことが出来ます。
 
才能もセンスも、最初からある人はいないです。
もし、天性の物であれば、生まれてスグに出来ないとおかしいです。
才能もセンスも、経験と情報を蓄積して伸ばすものです。
 
そして、経験と情報の蓄積が多いと、新たな物に出会っても、それを理解したり、習得したりするのが速くなります。
なぜなら、過去の経験と情報と共通する部分があるからです。
そういう人は、ぱっと見、いきなりやって、いきなり上手に見えます。それは、天才に見えるかもしれませんが、実際には、
類似分野での経験と情報の蓄積が有効に作用してることが多いです。
 
だから、センスがない、才能がない、と嘆く必要はないです。
大事なのは、経験と情報の蓄積を増やすことです。
増やすためには、
(1)関わるチャンスを増やす
(2)時間を増やす
が効果的です。
 
関わるチャンスをふやすためには、「めんどくさいなあ」という躊躇を乗り越えるのがよいです。
 
時間を増やすためには、時間を効率的につかうのが一番です。
使う時間あたりの経験と情報の増分が、より多いことを意識的に選ぶといいです。
 
でも、今の中学生高校生は、忙しすぎます。
学校が与えてくれる情報と経験しか蓄積できないように見えます。
でもそれは、日本中のみんなが得ている情報と経験ですから、個人的な優位性にはならないです。
 
だからこそ、学校が与えてくれる情報や経験以外のことが大事です。
 
部活と勉強以外に、打ち込めるものを「たくさん」持つといいと思います。(僕はそうしていました。)
文武両道ってのは、部活と勉強しかしない、じゃないからね。
 
八方美人とか、中途半端とかいわれますが、気にしないで。
いまでは、企業でさえ、生き残るために「多角経営」あたりまえでしょ?
 
 

大規模火災に対応する消防車・・・

以前、北海道で、石油コンビナートのタンクが燃えたことがありました。
たしか、燃え尽きるまで消せなかったはずです。
 
東京で、タンクローリーが横転して燃えたときも、燃え尽きるまで燃えたと聞きました。(道路が熱で歪むほど)
 
今回、大きな倉庫が燃えていますが、これも、うまく消せていないです。
 
これは、やむを得ないと思います。
 
大きな火災には、それに見合うだけの消火が必要です。
その基準は、単位時間あたりの投入量だと思います。
そして、それは、ポンプの出力に影響を受けます。
そして、ポンプを駆動するのは、ほとんどの場合、消防車の走行用エンジンです。
そして、消防車は基本的に道路を走ります。そのため、その大きさや構造は道路の制限を受けます。
日本の道路等の制限を限度まで使い切るのは、戦車かなと思います。
戦車は、おおよそ50トン。出力は1000馬力から1500馬力が世界の趨勢です。
ここから考えられるのは、消防車の限界もそのあたりだろうということです。
 
実際、空港などで活躍する大型消防車は、重量43トン、出力900馬力くらいのようです。
でもこれは、本当に限度一杯なので、
一般的な道路で運用する場合は、25トン程度が限度かと思います。
消防車はトラックがベースなので、300馬力から400馬力くらいだと推測されます。
 
ここから、道路上を走行できる消防車の能力の限界は、自ずと決定されてしまうことになります。
 
エンジンでポンプを駆動してホースで水を送る、という場合に考えられる物理的な制限は、ざっくり以下のことが考えられます。
 
単位面積あたりの単位時間あたりの投入水量をあげようと思ったら、
 
(1)小さいけどパワフルなエンジン
ディーゼルエンジンよりも小型でハイパワーなエンジンが必要。
そのパワーを受け止めるポンプも必要。
 
(2)水の輸送損失の低減
水にエネルギーを与えると、そのエネルギーは速度と圧力です。速度を上げると、その二乗で距離損失が増えます。
圧力を上げると、ホースの耐圧をあげなければいけないから、ホースが重く高価になります。
 
(3)水の利用の効率アップ
かけ流す方式では、ほとんどが流れ出てしまい、温度を奪う作業の効率が低いそうです。
 
が重要です。
 
(3)に関しては、インパルスという方式があります。
霧状の水を爆発的に噴射して、一気に温度を下げる方法です。
しかし、到達距離があまりにも短すぎるのが難点です。
 
(2)に関しては、なるべくポンプと火元の距離を近くするのが効果的です。
 
(1)に関しては、往復エンジンではなく、ジェットエンジンロケットエンジンだと、大きさあたりのパワーは桁違いです。
 
となると、
ジェットエンジンロケットエンジンを利用した、インパルスのような霧化式消防装置を、なるべく火元に近接させる。
ような運用が効果的かもしれません。
 
一番いいのは、そういう高出力消火設備を、あらかじめ火元になりそうな場所に設置しておく(超強力なスプリンクラー)かなと思いますが、それは、発生頻度とコストを天秤にかけると、成り立ちにくい感じがします。(でも、今回の反省から、スプリンクラーの能力強化が求められるかもしれませんね。)(北海道のタンクの火災の後は、上限一杯くらいのかなり強力な消防車も作られています。ただし、一般道路で使用するのはむずかしそう。)
 
ただおそらく、今回の倉庫の火災で、
あちこちにある大規模な同種の倉庫を保有する人達は焦ってるかも。
働いている人が人為的に火をつける可能性を考えたら、それは、どこででも起こりえる事になってしまいます。
(ますます人間を使わない方向に・・・)
 
 
実は、ロケットエンジンを利用した強力なポンプが作れないかと思っているのですが、通常の打ち上げ用ロケットエンジンでは排気速度が速すぎて、水と相性があんまりよくないです。
ジェットエンジンくらいの排気速度がいいんだけど、ジェットエンジンの欠点は、大量の空気を吸うことです。
ジェットエンジンは、往復エンジンのだいたい10倍くらいのパワーです。(大きさあたりのパワー)
ロケットエンジンは、ジェットエンジンの、だいたい10倍くらいのパワーです。
だから、大きさあたりのパワーでは、ロケットエンジンはかなり優秀です。
排気速度を押さえたロケットエンジンを利用した、エジェクター式(排気ガスの速度を利用して負圧を作り出す方式)のポンプがいいかもな、と思っています。
 
世の中の、困ったことや、不便なことや、悲しいことを、
「自分ならどうするかな」と考えることで、新しい仕事が生まれる可能性があります。
 
「うわー、ひでー。」「うわー。かわいそー。」
で終わらずに、「なんでかな?」を考えると、きっと、それは、
いろんな興味と関心のスイッチを入れます。
 
おそらく、今回のこの記事で、消防車の馬力とかに興味がわいた人もいるかも。
本屋に行ったら、消防車の本とか売ってますよ。
しらべてみたら、おもしろいかもしれないです。
 

無事名古屋到着。そして、ニイイチンスラ。

飛行機は大幅に遅れたけど何とか飛びました。空港の方々に感謝です。
 
そして、日付が変わる直前にホテルに入れました。
遠かった。
 
ホテルは、ビデオオンデマンドがサービスでついてました。
いままで、見たことないです。
何事も勉強。
とりあえず、「アニメ」と「キッズ」があったので、
「アニメ」を選んだら、
ズートピア」わかるわかる。
ファインディングニモ」わかるわかる。
そのあと、「蒼天の拳」が、全話。????
 
儞已經死了
 
ことごとく予想外の日でした。
 

飛ぶのかねえ。

まだ千歳空港。
フライト時間がどんどん後ろにずれていくよ。
はたして飛ぶのかね。
 
バニラエアは、さんざん延期して欠航だって。どよめいてる。
 
なんでも、今日は、滑走路の途中でトラブルを起こした飛行機が止まってしまったことが大きな原因みたい。
でも、そんな状況説明はは一つもなくて、テレビのニュースを見て怒ってる人もいる。
まあ、情報を知っても、どうにもならないといえばどうにもならないけどね。
 
これが講演の当日だったら大変だったけど、
ねんのため、前日移動なので、まだ大丈夫。
 
でもきっと、ものすごく困ってる人もいるだろうね。
 
おお、またすごく雪降ってきた。
大丈夫かなあ。
ちなみに、千歳市内のホテルはかなり前の段階で全滅。
新札幌に空きがあるけど、明日戻ってきてから駐車場に入れない可能性があるから、使えない。
 
久々に、スキー時代を思い出して、車中泊かな。
快適に寝られる準備がしてあるから、何の心配もないです。
そなえよ常に。
 
きっと、すごい頑張って、飛行機飛ばそうとしてる人たちもいるはずだし、最悪自体でも大丈夫な準備があるから、
心穏やかに待ちましょう。

またまた千歳空港はピンチです。

現在は千歳空港。
千歳空港までの道中は、風は強めだったけど、雪は降っておらず、順調でしたが、平日にもかかわらず、駐車場には「満」の文字。マジですか・・・。
 
やっと空港に入ったら、今度は大混雑。
滑走路が閉鎖されていたらしく、搭乗手続き中止。
再開のめどはわかりません、といわれてまもなく、
搭乗予定の名古屋行きはキャンセルに。
 
空港の窓から駐車場を見たら、駐車場のかなりの部分が、工事用の車。いま千歳は大規模な改修工事をしてるからなあ・・・。
近くに車置く場所ないし、工事の道具もあるだろうから、しょうがないね。でも、この工事、まだけっこうかかるはず。
しばらくは、千歳空港の駐車場はあてにならないな。
 
手続き中止なので、千歳空港の二階にはどんどん人が増えてきて、
それを撮影するためのテレビ局のカメラもどんどんきて、さらに混雑。
 
とりあえず、明日の朝一の飛行機を確保すると同時に、
今日の1830の飛行機を予約。
 
現在は、混雑を避けて車に戻って一息ついてます。
僕の車は、コンセントもあるし、冬用寝袋もあるし、
ブルーレイも見れるから、下手なラウンジより快適。
 
今年の千歳空港は、
国の海外観光客受け容れ増大計画の結果、受け容れキャパシティを越えてお客さんを入れてしまってる問題と、
キャパを増やすため(本当か?)の改修工事と、
今年の雪雲の流れ方(石狩湾から千歳方向に抜けていく)が、
運悪く重なってる感じです。
 
新幹線が札幌まで来ていないから、北海道から本州に行くための大動脈千歳空港の物流拠点としての重要性を、もう少し考えた方がいいような気がします。
(僕なら、空港に来る前の段階での海外観光客向けの宅急便システムの強化とコストダウンと、飛行機の荷物の搭載と卸下の速度向上を頑張ってみるかな。)(なぜ海外の方が、あの大荷物を宅急便で送らないのかを調べてみるといいかも。)