植松努のブログ(まんまだね)

基本的に、facebookの僕の記事を転載します。

経験値が涙になるのかも。

僕は、歳をとって、涙もろくなりました。
わりと些細なことでも、涙が出ます。

なんでかな、と考えて見ましたが、
もしかしたらそれは、年齢を重ねるほどに、経験値が増えて、
共感できることが増えているからかなと思います。

以前、中学校の評議委員をやってる時に、授業を参観してくださいといわれたので、
だったら、授業を受けさせて、とお願いして、数学や英語や歴史の授業に混ぜてもらいました。
そのとき驚いたのは、授業がわかることです。
あんだけいやだった英語の授業もわかります。
先生の工夫もあると思いますが、授業が楽しかったです。

で、今朝、会社の朝礼で、会社の子が、いま一生懸命に難しい試験の勉強をしてくれているのですが、彼が、「年齢を重ねてからの方が、新しいことをおぼえるときにも、知ってる単語や言葉が増えているせいか、つながる感じがする。だから、若い頃よりも吸収できる気がする。」という話をしてくれたとき、なるほど、そういうことか。と思いました。

人間は、年をとると、衰えることもあるけど、
適切に経験を増やしていたら、きっと共感も学びも、よりよくできるような気がします。
しかし、経験を増やしていないと、いつまでたっても、共感もできず、学べないのかもしれません。
経験を増やす際に重要なのは、「やったことがないこと」「しらないこと」と関わることのような気がします。既知の範囲だけでは成長は少ないです。
未知の中に、成長があると思います。

だからこそ、「やったことがないからできない」「しらないからできない」は、
成長をストップさせる危険な言葉なんだろうなと思います。

今年も、もうあと少しです。
今年も、本当にいろんな人や本や映画や音楽に出会えました。
それは僕を、より一層涙もろくさせるのだろうと思います。
でも、それでいいのだ。

 

現在郡山。穏やかな雰囲気の町です。

現在地は、郡山駅
これから、須賀川に向かいます。
今日は、須賀川でお話しをさせていただけます。
それが終わったら、速攻で羽田に向かい、北海道です。
車を千歳空港に置いてありますが、夏タイヤなので、雪が降ってたらつらいなあ、と思っていましたが、
どうやら大丈夫な感じ。
季節の変わり目、タイヤの変わり目は、ちょっとはらはらします。

今回の旅は、青森から熊本まで、ちょっと守備範囲が広かった。さすがにちょっとつかれた。
でも、帰ったらすぐに月末の処理をして、
見学の子達の対応をして、また本州です。
きびしー。

でも、今回も、沢山の高校で、講演が終わった後、
生徒さんが来てくれて、話をしてくれたり、握手してくれたり、泣いてくれたり・・・
元気を沢山もらえました。
頑張るよ。

あきらめたりやめたりして、よくなる未来はない。

最近の若い子達は、みんな優しいです。
優しいから、問題に出会ったときに、あきらめたり、やめたりして、状態をよくしようとしてしまいます。
そうやって教えられるからです。
でも、それが通用するのは、未成年のうちです。
社会人になってからそれをやったら、自分の居場所をどんどん失っていきます。
最後には、この世にいる場所がなくなります。

あきらめたり、やめたりして、よくなる未来はないです。

問題は、「なぜ問題なのだろう?」を考えて、分析して、適切に対処すべきです。

その問題解決の方法を、大人が示すべきです。

でも、世の中の多くの大人が、問題に出会っても、
「いろいろ難しいんだよねえ。」
「とりあえず様子を見ましょう。」
などの言葉で、先送りしてしまいます。
そういうのを見た子達は、それしかできなくなります。

だからね。伝記を読むといいよ。
伝記の中には、問題を解決した人オンパレードだから。
彼らが、問題の解決の仕方を教えてくれるから。

外食できない僕。

僕は、日本中を旅します。
いったことがない県はないです。
毎年100回以上飛行機に乗ります。
 
だからときどき、
「日本中の美味しいお店とか知ってるんでしょう?」といわれることがあります。
 
大変残念なことですが、出張先で僕は外食をしません。
多くの人は、僕がCoco壱番屋しかいかないと思っているかもしれませんが、意外と、Coco壱番屋には行けないです。
たいてい、朝早くから移動して、昼は食べないか、移動中に軽く済ませ、夜は次の場所への移動の後なので、かなり遅い時間になってしまうからです。
 
僕が、日本中で知ってるのは、
(1)書店
(2)模型屋
(3)モスバーガーマクドナルド、ケンタッキー、Coco壱番屋
くらいです。
朝ご飯は、ホテルでカップラーメンです。
だから出張中の僕の食費は、とても安いです。一日千円くらいかな。
 
でも、時々不便です。
知り合いを連れているときとか、店がわかりません。
入ったことないお店は怖くては入れません。
僕は、周囲の雑音と人の声を聞き分ける能力が低いようで、
賑やかなお店では、会話が全く聞こえなくなります。
「らっしゃいませー!」とかが大声のお店はつらすぎます。
がんばって、個室居酒屋を探しますが、なかなか見つからないです。
 
娘と東京に行ったときは、速攻でCoco壱番屋を発見しましたが、娘に拒否されたので、さまよったあげく、富士そばになりました。もうすこし豪華なものを食べさせてあげたかった。
 
やったことがないことをやると自信が増えるよ。
なんていいながら、
知らない店に入れない僕です。

怒られるのはチャンスです。

先日、道路でばったり会った人と少しの時間お話しをしました。
その人は、仕事を頑張っていたけど、ミスで、お客さんを裏切るような結果になってしまったから、謝って歩いているんですといっていました。
大事なことだなあ、と思いました。
 
謝るのは、怖いです。
なぜなら、謝るってことは、怒られるってことだからです。
だから実は、謝るのが怖いのではなく、
怒られるのが怖い人が多いと思います。
 
でも、僕の経験では、ナンボ怒られても命は取られないです。
そして、頭はいくら下げても減りません。(髪の毛は減る)
 
そして、「怒られる」方が、「謝らない」より、間違いなく状態がよくなります。
 
僕は、怒り方を見つめます。
その怒り方で、その人と今後どういう関係を作るかが判断できます。
 
僕は、状態の改善と、再発の防止を求める人とは、全身全霊でおつきあいします。
そういう人は、自分の会社でもそうするでしょう。
そうすると、ミスをした人は成長します。よい仕事をするようになります。そして、その人もまた、人を育てる人になります。
こういう会社とは、末永くおつきあいすべきです。
 
でも、世の中には、ただただ、自分の不満と不愉快をぶつけ、ただただ、土下座を求めたりする人がいます。もちろん、迷惑をかけたこちらに非があるから、どんな怒られ方をしてもしょうがないのですが、そういう会社とはおつきあいしない方がいいです。
なぜなら、不必要に人を見下したり、処罰を与えようとする人は、自分の仲間にも同じことをするでしょう。
だとしたら、まともな人が定着するわけがありません。
自動的に、会社のレベルは低下して、いい仕事はできなくなります。
だから、そういう会社とは、おつきあいをしなくてよいです。
 
失敗はいやです。謝るのも嫌です。怒られるのも怖いです。
でも、そのとき、自分の信頼できるパートナーを見つけられるかもしれません。
ある意味、怒られるってのは、チャンスです。
 
だから、勇気を出して、全力で謝り、問題の原因の分析と、再発防止策をしっかりレポートにまとめましょう。
 
 

津和野はいいところでした!

昨日は、島根の津和野高校でお話しをさせていただけました。
きっかけは、昨年の益田でした。
益田のA野さんという方が、小学校でお話しする機会と、益田の方々にお話しする機会を作ってくださいました。
とても穏やかで優しい人ですが、町の未来のことを、とても真剣に考えてらっしゃる方でした。

その講演会に参加してくださった方が、仲間を集めて、今回の機会を作ってくださいました。
高校には、市内の全部の中学校もあつまってくださいました。
ただでさえ、授業時間がきびしいのに、移動を含めたら、かなりの時間がかかったはず。
それを捻出してくださった学校の先生方に感謝です。

津和野の子達は、とても朗らかで、すごく楽しそうに話を聞いてくれました。
ちなみに、ちょっと感じたことだけど、津和野の人は、見る人見る人、すらっとしてて、顔立ちもとても整っている感じです。
津和野高校も、様々な取り組みで、県外からも沢山の学生さんを集めていました。

津和野高校では、子ども達に夢についてのマインドマップをかいてもらっているそうです。
その上で、津和野の方々が70名以上も登録する、子ども達を支えるネットワークがあり、子ども達がチャレンジしたいことを、町の人と一緒に実現していこう、という取り組みをしているそうです。
ゆくゆくは、起業についても学ぶチャンスを作っていきたいそうです。
もともと、商業科があったからできています、とのことでしたが、
これは、言うなれば、スーパーサイエンスハイスクールではなく、スーパービジネスハイスクールかも。県外からも生徒があつまるのも理解できます。

日本では、「雇われかた」さえおしえていません。「いうことのききかた」しか教えない大人がほとんどです。
なぜなら、多くの仕事がそうだったからです。
命令に従うこと、が最優先です。でも、そういう環境では、「最低限しておけ」ということが「それだけやっておけば十分なんだろ?」になってしまいます。すなわち、最低のことしかできなくなります。
「そこまでするひつようあんの?」「余計なコトしたら損をする」がはびこると、よい製品も、よいサービスも生まれません。これでは、競争力など生まれません。
残念ながら、多くの子ども達が、「人の役にたちたい」と思っても、「いうことのききかた」しかしらないから、「指示されたことしかできない」「指示されないとうごけない」人になってしまいます。俗に言う「気が利かない人」です。
でも、世の中は変わりました。
いうことをきくだけの仕事は、ロボットがやるようになりました。
これからは、ロボットに負けない人が必要です。それは、「人の役にたつ」人です。

人の役にたつために、もっとも大事なのは、相手の立場になって考える「おもいやり」です。
そして、悲しいことや、不便なことや、苦しいことを、なんとかしたい、と思う「優しさ」です。
これを身につけられたら、よい仕事ができます。
その練習はとても大事です。それは、問題解決の練習です。
文章の空欄を埋める、ではなく、様々な世の中の問題に関わり、それを、多様な年齢の人達と一緒に考えて解決していくことは、ものすごく重要な修練になります。
なぜ、多様な年齢の人と関わるべきなのか?
それは、様々な人生経験と関わることになるからです。同じ年代の、同じ組織の人間だけでディスカッションしても、基本的に同じことしか経験していないから、ディスカッションはとても浅いものになる可能性があります。

津和野の高校は、それに挑んでいます。そして、津和野の町の人達は、それを支えようとしています。これは、素晴らしい事です。

津和野は、人口が僕の町より少ないです。だのにこのがんばりかた。
若い人達も、力を合わせて頑張ってる。
素晴らしいです。

津和野は、穏やかで静かな町でした。できれば、泊まって、今回の準備をしてくれた人たちと、お酒でも飲みたかったです。名残惜しかった。

津和野がんばれ。津和野の子達がんばれ。