植松努のブログ(まんまだね)

基本的に、facebookの僕の記事を転載します。

明日は山口市で講演です。

明日は山口県山口市のセミナーパークで、
子ども夢チャレンジ、という事業で講演させていただけます。

対象者が、小学生から高校生なのが、ちょっと苦しいところです。
でも、がんばって資料を作ります。

僕の経験では、
偏差値35の学校も、偏差値70の学校も、
実は子ども達の悩みはおんなじです。

なにをしていいのかわからない。
なにができるのかわからない。

とりあえず、目の前にある、「それなりにできること」を
いっしょうけんめいにやっている。
というか、それ以外に、なにをしていいのかよくわからない。
遊んでいたら、勉強が不安になるし、
勉強していたら、本当にこれでいいのか不安になるし・・・

夢については、
(1)まだ考え中です。
は、ましなほうです。正直です。でも、考えていません。
(2)具体的な職業名
は、要注意です。
それは、大人や友達にとやかくいわれない進路を
しゃべっているだけの可能性が高いからです。
こちらも、考えていません。

考えないまま、時間が過ぎて、タイムリミットが近づいてきて
あせって、しょうがないから、なんとなく、いけそうなとこにいく。
その場合も、あまり専門性が高いと、失敗したら怖いから、
なんとなく、あたりさわりがないかんじで・・・・


若者の死因の一番が自殺です。
そして、自殺の原因の一番が、進路です。

進路の考え方がわからず、社会のこともわからず、
情報が不足している状況下で、
進路のことをしっかり考えろ!と言われます。
うかつにこたえると、「もう少し真面目に考えろ」と言われます。
「食っていけない。」「就職は難しい。」などなど。
だから、先生が文句を言わない進路しかえらべなくなります。
これで苦しんでいる子は、沢山います。

「アニメの仕事がしたい」と言う子に、
「それは、成功する確率が極めて低いのでやめた方がいい」と
アドバイスした先生がいたそうです。
でもね。確率で考えたら、プロ野球選手になる方が大変じゃない?
野球やっている人の数をかんがえてみたらいいです。
猛烈に練習して練習して、それで、毎年の新人採用は何人でしょう?

進路について大事なことは、考えることです。
評論する必要などまったくありません。
それを実現するにはどうしたらいいのかを、
考えるチャンスを与えることです。
そして、もっとも良いのは、それをやってる人と会わせることです。
会うように、子どもにおしえてあげたり、
手紙の書き方をアドバイスするのも重要です。
(僕のとこにもいろんなメールが来ますが、だれからのメールかがまったくわからないケースがほとんどです。名前も、所属も、まったく無記入だと、かなりのマイナス印象になります。)

そして、
なにをしていいのかわからない。
なにができるのかわからない。
という状況は、
自信がない状態です。
自信が無いから、自分の考えを信じられないのです。
だから、状況を改善するためには、
いつ、何をしていいのかわからなくなったのか?
いつ、自信をうしなったのか?
をさかのぼって考えてみることも大事です。
小さい頃には傷ついたことでも、いまなら乗り越えられるかも。
また、新しい自信を増やしていくことも大事です。

自信を増やすためには、
やったことがないことをやる、のが一番です。
毎日の同じ日常の繰り返しを壊してみるのも大事です。

子どものためをおもって、という気持ちに基づく
大人の過保護なアドバイスは、たいてい、時代遅れです。
昔は、がんばって勉強して、素直で真面目であれば、
働くことができました。
しかしいまでは、素直で真面目は、ロボットに勝てません。
そして、現在は、大人が知らなかった職業が山ほどあります。

いまから数十年前の受験対策方法や、
進路の選択の仕方(進学しとけば何とかなる)を、
子どもに押し付けてはいけません。
子ども達は、これからの未来を生きるのです。

明日の講演の後には、
モデルロケットのでデモンストレーション打ち上げもあります。
幸い、明日は風も弱そうです。
オール紙製の、長さ80センチほどのペーパークラフトロケットを
打ち上げます。時速300キロくらいになると思います。
セミナーパークの運動上で飛ばすのかな?

こどもたちの、自信が、少しでも取り戻せるような
講演会にできたらいいなあ、と思います。