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植松努のブログ(まんまだね)

基本的に、facebookの僕の記事を転載します。

自分には何もできない、と思い込んでる人達へ。

やったことがないことは、できない。
 
と思い込まされていると、何にもできなくなります。
 
今のままじゃダメだ。何かやらなくちゃ。
と思っても、
でも、何もできない。
となってしまう人は少なくないです。
気ばかり焦ってしまう日々です。
 
でも、このロジックのなかの、
「でも、何もできない」という設定が間違っています。
やったらできるかもしれません。
もちろん、最初は下手くそかも。
でも、やっていればできるようになるし、上手になるはずです。
 
たいていのことは、実はそんなに難しくないです。
やればできます。上達します。
時々、ラーメン屋さんの修行の番組とかありますよね。
素人を厳しく鍛えて、1週間とか、2週間でお店を持たせたりします。
僕は、実際には、もっと長い時間の修行が必要だと思います。
でも、100点になるにはすごい時間がかかるけど、
60点くらいなら、わりと短時間で達成できます。
そして、60点くらいでも、たいていはなんとかなります。
 
かつて、アメリカの戦闘機は、生存率を上げるために、
防弾鋼板を積み、防弾タンクにしました。
その結果、重くなり、飛行機の性能は低下しました。
でも、戦闘機は、毎度毎度空中戦をしてるわけでは無いです。
敵にあわないことも多いです。
実際には、損耗率は、戦闘よりも、莉着率の方が高いことが多かったそうです。
また、戦闘になっても、実際には、気がつかないうちに、いきなり撃たれる、というケースが多かったそうです。
そりゃそうです。「やあやあ我こそは!」なんて戦争は無いです。相手に気がつかれないうちに、こっそりやっつける方がいいです。
日本の坂井三郎さんも、そのように言っていました。
 
不意打ちされるときは、空中戦の能力なんて関係ないです。
むしろ、不意打ちされても、パイロットが死なない方が、
そのパイロットは、リトライできます。成長できます。
 
注意をしっかりしていれば、不意打ちなんてされるはずが無い。
なんてのは、それこそ現実を知らないひとの意見でしょう。
人間の集中力は、そんなに長続きはしないです。
むしろ、うっかりでも死なないようにして、
何度も経験できた方がいいです。
 
どうも、日本の学生さん達は、
1発必中!失敗は許されない!最初から100点!に縛られすぎてる気がします。
だいいち、最初から100点だったら、人間の成長はあり得ないです。
 
樺太ソビエトに侵攻され、日本人が脱出のために南の町に集まります。でも、船には限りがあります。
そこに、僕の父さん達の家族もいたそうです。
ソビエト軍の恐ろしい噂が聞こえてきて、みんなが必死に逃げ出したいけど、船に乗れない、という状態の時、「大工はいるか!?」という声が聞こえてきたそうです。
なんでも、船の一部を修理するために、大工が必要なんだそうです。
そのとき、僕のじいちゃん(父さんの父さん)は、「はい!」と手を挙げたそうです。しかし、実際には大工の経験なんて無かったそうです。
でも、見よう見まねで、まわりの人から学んで、それなりに働いて、その代わりに、自分は乗れなくていいから、家族をこの船に乗せてくれ、という約束を取り付けてきたそうです。
実際には、先に出発した脱出船が潜水艦に沈められる事件を受けて、船は出航できなくなったそうですが、
いまでも、僕の父さんは、大工の経験が無いのに、家族のために、「自分は大工だ!」と手を挙げた「じいちゃん」の事を、すごい人だった、と言っています。
僕も、本当にそう思います。
 
だから、「自分には何もできない」と思う必要は無いです。
まずはやってみて、改善していけばいいです。
 
人生は、受験やテストと違います。
修正も調整もききます。
だから、心配しない方がいいです。
いきなり100点を狙うのでは無く、
60点からはじめたらいいと思います。
 
ちなみに、僕は、電磁石を開発するに当たって、
E=IRからスタートです。何も知らないところから始めたのです。
大学で、電気磁気学を習ったことも無いです。
でも、好きで学んだ流体力学と、コンピュータプログラムの知識を応用して、電気磁気を解析するプログラムを作って、
そのプログラムを、実際に実験して補正したことで、
植松電機独自の電磁石設計プログラムが完成しました。
これが「いやー、電気磁気なんて習ってないからわからないわー」だったら、とっくに、植松電機はつぶれていたでしょう。
 
わからなければ、しらべればいい。
できなければ、やってみればいい。
 
完璧を目指さなければ、意外と、人生は単純です。