植松努のブログ(まんまだね)

基本的に、facebookの僕の記事を転載します。

ノートレランス(不寛容)な人。

人生は思うようにならないです。
 
思うようにならない時にすべきことは、
「なんでだろう?」
「だったらこうしてみたら?」です。
原因を考えて、うまくいかなかった方法から、ちがう方法に変えてみるのです。
 
よくないのは、「なにかのせい」にすることです。
「なにかのせい」にしたとたんに、思考力の発展が失われます。
もちろん、その「なにか」には、「自分」も含まれます。
思うようにならないとき、自分のせいにしてはいけません。
大事なのは、考えることです。
 
いま、アメリカの大統領が話題です。
彼の行動を見ていると、25年くらい前の常識と情報で行動してるように見えます。
でもそれは、しょうがないです。
人間は、自分が経験したことしかわからないからです。
おそらく彼は、25年前に、思うようにならないことを、「なにかのせい」にして、思考停止したのだと思います。
その結果、自分が成長できなくなり、新しい情報が入らなくなったのだと思います。
でも、そういう人は、普通にたくさんいます。
だから、トランプさんだけが特殊なわけではないです。
身の回りに、過去の常識を振りかざす人はたくさんいます。
 
学校では、モンスターペアレントが問題になることがあります。
僕も経験がありますが、たいていは、「ノートレランス・不寛容」な人達です。
自分のしたいことだけ主張し、いっさい譲らない。
これでは、まわりは苦しいです。
 
まったく同じ人間はいないので、人間は必ず違います。
その違う人間が力を合わせるためには、違いを埋め合わせる譲歩や受容がお互いに必ず必要です。
自分の譲歩受容がなくて、相手に譲歩受容を求めるだけでは、力を合わせることは難しいです。
というか、力を合わせるつもりがなくて、相手からいただくだけ、の場合は、譲歩受容の必要はなくなります。
「お前のものは、俺のもの。俺のものは、俺のもの。」
 
モンスターペアレントだけじゃなく、
モンスタープレジデント。モンプも生まれる時代です。
この不寛容な社会は、ちょっとまずい気がします。
 
で、受容は、優しさから生まれます。
優しさは、自信から生まれます。
もしかしたら、アメリカの人達は、いまちょっと自信がない人が増えているのかも。
で、自信のなさは、生活の苦しさが原因だったりもします。
世界的な経済の低迷と不安定は、多くの人の自信を奪い、
受容と譲歩をなくします。
なんだか、第一次世界大戦や、第二次世界大戦の前っぽい雰囲気がするのが心配です。
 
でもね、戦争を普通の人達が食い止められることは、アメリカが1970年代に示したからね。
食い止められる可能性を増やしたいものです。