北見から浜松町へ
歴史の意味。
僕は、世界史が大好きでした。
そのきっかけは、おそらく、ベン・ハーという映画です。
そこにローマの兵士が出てきました。その鎧はかっこよかったです。
で、何となく、ギリシア神話に興味を持ちます。
そこに登場する重装歩兵は、まるでロボットのようでした。かっこよかったです。
だから、最初に読んだのは、トロイ戦記です。アキレスに憧れます。
そして、アキレスの愛馬の、バリオスとクサントスも好きになります。
自動的に、シュリーマンに興味を持ちます。考古学に興味がわきます。
そんなときに、トマス・ブルフィンチさんの、ギリシア神話という本に出会います。
単行本ですが、上下に段組で、厚さは3センチくらいかな。
今は読めないです。老眼で。
そこには、ギリシア神話だけではない、様々な神話が収録されていました。
北欧の神話も書かれていました。
そこに共通していたのは、紀元前から、人類は、想像以上に広い範囲で交易していた、
ということです。
だから、高校で、世界史、という授業に接したときはうれしかったです。
でも、世界史の先生は、フランス革命が大好きな人で、
フランス革命だけは、異常な熱意で教えてくれました。
それはそれでおもしろかったけど、かなり偏っていました。
だから勝手に勉強しました。でも僕が夢中になったのは、シュメール・アッカド文明でした。
で、共通一次試験の世界史を選択しましたが、そこにでた問題は、ベトナム王朝。
まったくしらない。
だから、自信があった世界史で、30点しかとれませんでした。
共通一次試験が生まれてから、そんなに時間がたっていませんでしたが、
過去問題との重複を避けようとおもったら、超重箱の隅をつつくレベルの問題に
なってしまったようです。
でも僕は、いまだに世界史が大好きです。
そこには、人間と人間の関わりが書かれています。
それは、会社を経営する上でも、対人関係でも、すごく役にたっています。
とくに、しんどいとき、つらいとき、「あの人ならどうするかな?」「あの人ならこうするだろう」が、僕を支えます。
歴史上の人達の、人としての勇気ある振る舞いや、素晴らしい判断が、僕を支えます。
で、いま、歴史で暗記する文言を減らそうという動きがあるそうです。
坂本竜馬が消えるらしいってことで、波紋がひろがっています。
なんでも、坂本竜馬は、たいしたことしてないらしいです。
そらそうだ。個人だもん。
でも、それを言ったら、たいていの人はたいしたことできていません。
大きな組織を動かせる立場だったりした人たちが、歴史に名を残しがちです。
歴史は、情報と同時に、現在進行形です。
現在行動している人達は、歴史の影響を受けています。
従来のような、歴史上の人が何年に何をしたか、を暗記するだけでは、有効とはいえません。
大事なのは、その人が、どういう社会や人間関係において、なにを、なぜ、どうしたのか?という、判断や思考と、その結果をまとめることで、
それは、現在を生きる僕らの、思考や行動のための情報になります。
僕は、神話から歴史を好きになりました。
神話ですよ。空想。フィクション。
でも、歴史を学ぶ気になりました。
そしてその知識が、僕の経営者の業務をすごく助けています。
学問とは、社会の問題を解決するために、人類が命をかけて積み重ねてきた記録です。
どうか、学問を、生きていくために役にたつ情報にしてほしいです。