植松努のブログ(まんまだね)

基本的に、facebookの僕の記事を転載します。

今日は塾の子達が来てくれました。

今日の北海道は、というか赤平は、
およそ北海道らしくない暑さでした。
なんたって、アスファルトの水たまりがなかなか蒸発しない。
おそらく、相当湿度が高い状態でしょう。

そんななか、札幌近郊の塾の生徒さん達が来てくれました。
小学生から高校生まで。

心ある塾の先生達との関わりで、
子ども達も穏やかに朗らかに、助け合う人たちでした。

昔は、塾と言えば、進学予備校のような感じでしたが、
最近はずいぶんと変わって来たような気がします。
(もちろん、昔ながらの塾も沢山ありますが)

こう見えて、以外と植松電機は、進学系の学校や塾とも縁があります。
僕の受験生向けの講演では、「進学は知りたいこととやってみたいことをさらに深めるための手段のほんの一つに過ぎません。いけばなんとかなるというものではありません。」という話をします。これを聞いて、渋い顔をする先生は少なくないです。
だから当然、進学系の学校や塾には嫌われていると思ったら、
意外や意外、ずいぶん植松電機に修学旅行でも来てくださいます。

なんでも、「なぜ学ぶのか?」を明確にしないままに、
フォアグラのように詰め込むことでは、もうこれからの
受験には対応出来ないのだそうです。

確かに、マークシートのかわりに、記述式の試験も増えるようですし、面接や論文もとても重視されています。
いまや、大学も「思考力」を求めているかもしれません。
というか、企業の立場から言わせていただけば、
単純作業はロボットがやってしまいます。
だから、ロボットに負けない人が必要です。

僕自身、自分がやってる仕事が、自動化できないかなあ・・・と考えます。出来そうだなと思ったら、必ずなります。
その時代が来たときに、あっさりだまって職を失うのか?
それとも、いまからその時代に備えるのかが大事です。

ロボットに負けないためには、思考力が大事です。
でもその思考力とは、常に発明に向けられるものではありません。
思いやりや、やさしさも、立派な思考力です。
それは、きっと、掃除の仕上がりの違いにも影響しますし、
お客さんとの関わりでも必ず差になります。

よくある話で、
煉瓦を積み上げてる人に、「何をしてるの?」と尋ねたら、
「煉瓦を積んでるよ。」と答える人もいれば、
「煉瓦を積んで壁を作ってるよ。」と答える人もいれば、
「煉瓦を積んで、人のために役に立つ図書館を作ってるのさ。」と答える人もいます。
というのがありますが、思考力は、こういうシーンでも差になると思います。

この「思考力」に力を入れてくださる学校や塾が増えてくれることは、僕にとってはとてもうれしいことです。
きっと、良い社会ができると思います。

学問とは、いい学校や、いい会社に入るためのものではありません

学問は、社会の問題を解決するために人類が積み上げたものです。

社会の問題を解決できる人が増えたらいいなと思います。