植松努のブログ(まんまだね)

基本的に、facebookの僕の記事を転載します。

対抗不能性

私は英語が得意です!

という人は、たくさんいると思います。
(というか、正しくは、日本語と英語の両方が使えます。ですね。)

でも、そこに、ついでに、
私は、英語の歌が得意です!
とか、
私は、シェイクスピアを原語で読みました!
とか、
私は、航空宇宙関係の英語が得意です!
とかが組み合わさると、
とたんに、イコールコンディションの競争相手が激減します。

仕事をする、ということは、あるいみ競争でもあります。
その場合、そもそも、競争にならない状態を作るのが、
もっとも効率的です。

僕はそれを、「対抗不能性」と呼びます。
兵頭二十八さんという人が、軍事技術の解説などで使っていた言葉です。
そもそもがっぷり四つに構えないことが重要です。
似たような言葉に、「相手と同じ土俵に乗るな」というものもあると思います。

好きなことや、得意なことが、たくさんあるほどに、
その組み合わせパターンは増えていきます。
そして、まったく同じ特性の人間が、極めて少ない、という状態になります。

逆に、「ひとつしか」ないと、容易に比べられてしまいます。

先の記事にも「マルチロール」という言葉を使いましたが、
多様化するほどに、対抗不能性は増すと思います。

だからきっと、いろんなことをやったらいいです。
いろんなことに首突っ込んだらいいです。
少しでも知ってる方が、何も知らないより強いです。

そこへいくと、最近の「理系」と言われる子たちは、
自分の専攻分野以外を「自分は専門じゃありません」と、
関わろうとしない傾向を感じることがあります。
「自分は機械系なので、電気のことはわかりません。」とか。

やったことがないことを、やってごらん、というと、
理系の子は「やったことがないからできません。」と言いがちです。
文系の子は「どうやってやるんですか?」と言いがちです。
だから僕は、最近は、文系の人の方が伸び代が大きいような気がしています。

どんな技能も、好き嫌いせず、バランス良く、食わず嫌いせずに・・・
って、「食べたことがないものは食べない」派のお前がよく言うわ、と言われそうですが、それはそれ、これはこれ。
どんどん、あたらしいことに挑んでいったら、いいことがあると思います。