植松努のブログ(まんまだね)

基本的に、facebookの僕の記事を転載します。

根拠の無いことを相手に押し付けないように気をつけよう。

「ブス」「きもい」「臭い」「死ね」「へん」

前回もこの書き出しでしたが、
本当は、こんな言葉を、真に受けなくてもいいです。

だって、ブスとか、きもいとか、へん、とか、
基準がありません。
だから、反論しても、水掛け論です。
そもそも、他人を、ブスとか、きもいとか、へんとか
決めつけるのは完全な間違いです。

「死ね」は殺人教唆か、自殺教唆です。これは犯罪です。
「臭い」は、測定器を使って測るべきかも。でも、測ったら、言ってる人とほぼ変わらぬ数値が出るはず。

根拠が無い言葉を相手に押し付けるのは、
相手を不愉快にさせたいからです。
臭くなくても、「臭い」というのです。
でもね、それって、もしかしたら、
「臭い」という言葉を恐れているからかもしれません。
そんな言葉を使う人は、もしかしたら、
だれかにそう言われた人なのかも。



実は、相手に不愉快な思いをさせる言葉のほとんどは、
根拠の無い、個人の考えの押しつけです。

根拠のない、個人の考え、は、悪いことではありません。
でもそれを、他人に押し付ける必要はありません。


中学校の頃、落ち込んでいる女の子がいました。
いつもはとても朗らかで明るい子が、
泣いたりしています。
割と仲良しだったので、慰めようと思いました。
だから僕は、「そんなの、お前らしくないよ。いつものように元気にしろよ。」というようなことを言ったと思います。
ところが、その子は、もっと泣いてしまいました。
うれし泣きじゃないです。
おまえらしいって、なに?と言われました。
そんなの押し付けないで!と怒られました。

そこで、気がつきました。
もしかしたら、普段の彼女の笑顔は、彼女の必死の演技だったのかも。もしかしたら、彼女は、ずっとがまんしていたのかも。
僕が、彼女に感じている「お前らしさ」とは、
自分に取って都合の良いものでしかなかったのだ、と。
僕は、彼女に、自分が心地よくなるような理想を演技するよう
強制していたのだと思いました。
以来僕は、だれに対しても、「おまえらしくない」「あなたらしくない」という言葉を使わないように気をつけています。
それは、自分に都合の良い理想像の押しつけでしかありません。
それは、「きもい」とか「へん」と、なんにも変わりはないのです。

いやなことを言われたら、つらいです。
でも、つらい結果、自分の行動を変えたり、自分の時間を苦しむことに使うのは、もったいないと思うようにしています。
嫌な相手の望む僕になるものか、と思います。
でも、やっぱりつらくて苦しいです。
そんな僕を救ってくれるのは、僕と同じ苦しみを乗り越えようと
がんばってる仲間の存在だとおもいます。

人には、
自分が一人ではない。
自分が努力していることは間違っていない。
そういう拠り所が、やっぱり必要なのだと思います。
人は一人では生きていけない。

だから、押し付けに負けないで、
これからも一緒にがんばっていきましょう。