植松努のブログ(まんまだね)

基本的に、facebookの僕の記事を転載します。

千歳空港がまずいかんじ。

今日は、岐阜で講演をさせていただけます。
前日から名古屋にいて正解です。
昨日も千歳空港は雪で大変だったみたい。
これからは、冬の千歳を利用する時は、寝具や寝袋が必携かも。
(もしくは、それらをレンタルする仕事が成り立つかも。)
(成り立っちゃだめだけど。)
 
今年の千歳のトラブルの特徴は、JRが止まることのように思えます。
いままでも、滑走路の除雪が追いつかない、というのはありましたが、それは、除雪車両を増やすなどの対策が可能だと思います。
でも、JRは、空港の努力でどうにかなるもんじゃないから大変です。
 
昔は、JR北海道は、冬に強い!を売り物にしていました。
僕も冬は千歳までJRを使うようにしていました。
でも、昨年あたりから、冬の運休が目立ち始め、
今年はすごいです。
傍から見てる感じでは、「悪化」してるように見えます。
そのベクトルが来年も続いたら、大変です。
 
北海道の雪の降り方も、過去とはちょっと違っています。
今年は、石狩湾から札幌を通過して千歳方向に流れる雪雲がとても強くて多いです。
偏西風の影響もあるのかな?
でも、これは、今年は異常事態かもしれないけど、
来年は「実績のある」気象になります。
来年、対策されることを期待します。
 
でも、2年ほど前から、千歳空港はかなり不便になっています。
アミューズメントに力を入れ、戦隊ショーなどもやるので、
土日の駐車場は3時間まちです。
おまけに、内部の改装をどんどんやっているので、
その改装業者さんの車で駐車場はさらに減っています。
でも、国際線ターミナル出来ちゃったから、もう駐車場は増やせないです。あとは、上に伸びるしかない。でも、その工事をすると、
さらに駐車場が使えない・・・
遠からず、千歳空港は、徒歩で行くしかなくなるかも。
 
ちなみに、千歳空港の横に、旧千歳空港を利用した商業施設があります。アミューズメントは、そっちでやってほしいです。
空港は、飛行機を利用する人達のためにも、「速度」を最適化する努力をして欲しいと思います。

こんな本みつけてきた

現在名古屋。

名古屋と言えば、駅前の高島屋さんの11階の本屋さん。
しかし、昨年、小さくなっちゃった。
とってもかなしい。
混雑する高島屋を11階まで上がるだけの苦労に見合わない感じ。

で、落胆しつつ、駅前のジュンク堂に。
名古屋駅前のぐりぐり旋回オブジェクトの向こう側。
そこでみつけたのが、この図鑑。

なんて綺麗なんだろう。
クジラやイルカの絵がとても素敵です。
できれば、正面図も欲しかった。
そうすれば、ペーパークラフトにしやすいのに・・・

欲を言えば、このパターンで、サメのもだしてほしい。
他の魚のもいいな。

抵抗が大きい水中で生活する生物は、
流体力学的に美しいと思います。
おまけに、微妙に違う。
本当に最適解を目指したなら、みんな同じ形になるはずなのに、
種によって違いがあるのが、なんともおもしろいです。

本屋が小さくなったと言えば、福岡の本屋さんも小さくなってたな。
出版不況の影響なのかな。
(名古屋の場合は、別な場所にもう一つ作るらしいけど・・・)

グラフィックスの技術や印刷技術の向上で、
美しい本を作りやすくなってるのに、出版が小さくなるのは、
なんとも寂しいです。

 

世界のクジラ・イルカ百科図鑑

世界のクジラ・イルカ百科図鑑

 

 

夢を叶えるためには

夢を叶えるためには、夢をしゃべるのが一番です。
 
なんのためにしゃべるのか?
それは、自分の夢を支えてくれる仲間を探すためです。
 
だって、夢が叶っていない状態を考えてみてください。
なぜ叶わないのか?
それは、自分の現在の能力では叶わない状態だからです。
だから、助けを求める必要があるからです。
 
その助けは、物理的だったり、精神的だったり、知識だったりします。それらを受けて、自分は成長できます。それは学びです。
助けてもらうと言う事は、自動的に、学びです。
 
でも残念ながら、夢をしゃべると、出来ない理由を教えてくれる人がいます。
それは、やったことがない人か、あきらめた人です。
そういう人は、夢を潰そうとします。
だから、やってる人を探すのがいいです。そのためにも、夢をしゃべらないといけません。
 
また、夢をしゃべると、「出来もしないことを言うな」「高望みするな」と言われることもあります。
でもね、「できなさそうだからやらない」「できることしかやらない」だと、1ミリも成長できません。そして人間は、毎日老化するから、なにもしないと、どんどんマイナスになります。
「小さくていいからできないことに挑む」だと、どれはどんどん積み重なり、能力が向上します。
それは実績となり、自信になります。
 
どうやってやればいいのかわからなければ、調べればいいです。
できなさそうなら、小さい単位で試しにやってみればいいです。
うまくいかなかったら、ちがう方法をためせばいいです。
 
それだけで、夢への道は、一歩一歩進んでいけます。

1月22日の19時から・・・

1月22日 19時から、
BS-TBSで、鈴井貴之さんの番組が放送されるそうです。

タイトルが、「やりすぎ達人in北海道 鈴井貴之のキワモノ」

どんな番組になるんだ・・・

僕もちょっと出ると思います。

 

zasshi.news.yahoo.co.jp

「してもらおう」から「じぶんならこうする」へ

夢は、なかなか叶わないです。
夢が叶わない最大の理由は、たいていの場合、自分が主体者では無いからです。
 
どういうことかというと、
「してもらおう」と思ってる夢は、
自分でどうにもなりません。
「誰か」が主体者です。
その「誰か」が「してくれない」かぎり、夢は叶わないです。
 
してもらうためには、まずは、お金を払う、というのが最も確実です。だから、お金が無いと夢がかなわなくなります。
 
次にできることは、頼み込むことです。
でもそれは
「してください!」
「してくれよ!」
「しろ!」
に変化していきます。
言葉の表現が違うだけで、相手に無理な支出を強要するだけです。
それは「奪う」に等しいです。
でも、相手も抵抗しますから、この方法も、なかなか夢は叶わないです。
 
僕は、夢とは意志だと思っています。
自分ならこうする。です。
そういう夢は、ゆっくりだけど、前進していきます。
なにせ、主体者が自分ですから。
 
でもね、僕らは、ずーっと「してもらう」ことしか教えられていません。
 
やりたいことがあったら、
まずは、それをやってる会社を探しなさい。
その会社にはいるための採用条件をクリアーしなさい。
その会社に入ったら、指示に従って働きなさい。
だから、「俺はこういう仕事がしたいのに、会社がさせてくれない!」になります。
うーん。なんて受動的なんだろう。
でもそれは、受動的な人が悪いのではありません。
そういう方法しか教えていない教育に問題があると思います。
 
残念ながら、僕らは、基本的には「雇われ方」しか教えてもらえないです。
そして、「雇われ方」=「いうことのきき方」になっています。従順で素直でまじめが教えられます。
そして、実際には、学校では、「受験の仕方」がメインになります。
 
海外では、会社の興し方を教えるところもあります。
なぜなら、人生は「雇われる」だけではないからです。
「じぶんでやる」もありです。
 
「してもらおう」「してほしい」から「自分ならこうする」に変わったら、夢はどんどん前進します。

SS-520がんばれ!

SS-520 うまくいかなくて残念。
まだ原因は正式発表されていないけど、実績のある部分での通信の不具合のようです。
うーむ。これは、人ごととは思えない。
 
ロケット開発をしていて、とてもつらいのは「通信」です。
実験や研究に使える電波が少ないように感じます。
テレビの地デジ化によって、VHFとUHFは解放される、という話を聞いたときには、飛び上がって喜びましたが、
実際にはそうなっていません。
 
現在、無人機を始め、通信を必要とする技術はとても多いのですが、日本が遅れ気味に見えるのは、電波の制限のようにも思えます。
 
第二次世界大戦のとき、日本は、アメリカに電波技術で大差をつけられました。
航空機に装備された無線機も調子が悪く、連係プレーは手信号に頼っていたとか・・・。
その一因として、日本は戦争が近くなり、ラジオ放送を規制し、ラジオ受信機も国が定めたものだけにしてしまったので、ラジオの技術が発達しなくなってしまったのに対し、
アメリカでは、ラジオの民間放送もおおはやりで、ラジオ受信機も民間の製品がどんどん作られ、それが、技術の底上げにつながったと言われています。
 
いま、宇宙開発に民間が参入することで、技術発達を期待する、という話がありますが、現実には、国が決めた法律や規制はかなり窮屈で、自由とはほど遠いです。
(たとえば、ロケットには圧力容器(ボンベ)を使いますが、その耐圧認定をとるのに、すごい時間とお金がかかってしまいます。もちろん、安全規定はとても大事ですが、大量生産して、不特定多数の人が乱暴に使うかもしれないボンベと、実験に精通した人達が、実験のために、しかも一度きりのために使うボンベとでは、違う基準があってもいいんじゃないかなと思います。)
 
SS-520はロケットが、正しく飛んでいるかを、段階的に確認して、
確認できなかったら次の段階には進まないことで、安全にしています。僕らのロケットも同じ仕組みになります。
だから、今回の電波通信の不具合は、ちょっと心配。
 
でも、このSS-520の目的は、安価にして、実験チャンスを増やすためのもののはず。いってみれば、オリンピックの本番前の練習のチャンスを増やすようなもの。練習中の失敗を否定したら、練習そのものが出来なくなります。
だからこそ、僕らがすべきことは、はやく次のSS-520が飛ぶように、応援することです。
 
がんばれ。負けるな。もう一度!
僕らもがんばるよ!

出る杭が打たれないために

今日、鹿児島の内之浦から
SS-520というロケットが打ち上がる予定です。
 
テレビなどでは「電柱ロケット」なんて言われていますが、
このロケットは、ネットで調べたらスグにわかることですが、1980年から数多く打ち上げられている小型観測用ロケットです。
 
今回打ち上がるのは、この観測ロケットに、軌道投入機能を付加したものです。
 
僕は、自分たちのロケットを作る際に、世界の最新のロケット技術を参考にしようと思いませんでした。
僕が調べたのは、世界のロケットの発達の歴史です。
高度な技術や、高価な材料が無い時代に、宇宙に到達した人達の方法こそが、僕らにとっての学びだと思ったからです。
その中で、S-520についても沢山調べました。
かなり実績のあるロケットですから、今回の打ち上げも、順調にいくのではないかと思っています。
 
以下は、僕の勝手な憶測に過ぎませんが、
僕は、日本がこのロケットを打ち上げるのは、
最近の「安価な民間宇宙開発」に対するものだろうな、と思っています。
お金と時間をかけて作った人工衛星を打ち上げるなら、
成功実績が多い方が強いです。
(万が一の失敗時の保健も、失敗の可能性が万が一だから成り立ちます。成功率が低いと、そもそも保健に入ることすら困難でしょうし、そのコストもべらぼうになり、結果的に打ち上げコストが高くなります。)
 
以前、僕らがかかわるロケットで、勝手にビジネスをされたことがあります。僕はそれを知らないまま、打ち上げになりました。
残念ながら、そのロケットは失敗しました。
そのとき、僕ははじめて、そのロケットが有料で搭載物の打ち上げの契約をしていたことを知りました。
僕は、製造業を経営しています。
その僕の目からみて、その頃の僕らのロケットは、お金をもらって仕事を引き受けるレベルではありませんでした。
研究開発中のもので、商売するなんて、あり得ないです。
ちなみに、商業的に大丈夫なロケットは、研究者的には、まったくつまらないロケットになります。そこには、成長も進歩も無いです。
ということで、僕は、僕らのロケットの商業的利用については、
基本的に興味を持っていません。僕は、研究開発(よりよくの追求)をしたいです。
 
ちなみに、僕らはマグネットを作っています。
これは、最初から完成品ではありませんでした。
完成品だと思っていても、完成していなかったのです。
だからこそ、故障時には全責任を負うことになります。
でも、そんな僕らのマグネットを支えて育ててくれたのは、
日本中のユーザーさんでした。
故障したとき、一緒の故障を直し、もっとよくするために力を貸してくれる方々がたくさんいました。
その方々のおかげで、僕らのマグネットは成長できました。
おそらく、宇宙開発も同じでしょう。
請負ではなく、リスクを相互に分担できる共同開発が良いと思います。
 
 
 
出る杭は打たれる。という言葉があります。
打つ方が悪いでしょうか?
僕は、ビジネスの世界に関しては、そう思わないです。
打つ方にも理由があるからです。
 
たとえば、自分が苦労して育ててきたビジネスに、後から来た人が無理な低コストで参入をしてきたら、どうします?
最近、塗装業界やリフォーム業界でもよく聞く話ですが、
お店さえ持たない人達が、耐久性の低い安価な塗料などで安価に仕事をしてしまい、アフターサービスも、保障もなにもしない、という無責任なビジネスが増えているそうです。
もしも、そうなる可能性があったら、
自分が育ててきたお客さんを守ろうとするでしょう?
 
大事なのは、「打たれない努力」です。
 
先の記事にも書きましたが、「必要」とされれば、打たれないです。
または、「競合」しなければ、打たれないです。
そして、「必要」とされるにも、「競合しない」ためにも重要なのは、「ほかと違う」です。
 
これは、マグネットの仕事でさんざん経験してきました。
 
 
最近、起業したい、という人が増えています。
僕はそれを歓迎します。
でも、その結果、「出る杭は打たれる」を経験してる人も増えています。
それは、「ほかの人がやってること」で「安価」に参入するからです。
ちなみに、無理した「安価」競争は、持続不可能だし、資本力がある相手には勝てません。
 
大事なのは、「ほかの人ができないこと」を、採算が合うようにやることです。
 
僕の知人で、プロのプラモデラーがいますが、
市販のプラモデルを作るだけなら、誰でも出来ます。
手間をかけて、細かく仕上げることも、経験を積めばできます。
でも、市販のプラモデルを、改造して手間をかけて、でも短時間に美しく仕上げるためには、修練が必要です。
そして、多くの人達との関わりが、ネットワークを強くし、製品の価値を高めます。
自分の技量向上と、人脈にかけてる時間やコスト、そして、自分の製品の価値を高める努力が、彼の競争力になっているのだと思います。
ただプラモデルを上手に作れるだけでは、この価値は得られないです。
 
僕は、相手と同じ土俵に乗らないことを、とても大事にしています。
自分の土俵のレベルをあげることも大事なことです。
 
そうすれば、出ても打たれないです。