植松努のブログ(まんまだね)

基本的に、facebookの僕の記事を転載します。

できる範囲でする、のか、できないことに挑むのか。

先日紹介させていただいた、
4月22日の福岡での講演の主催のRISEさん。
RISEさんのブログを見ていたら、
講演会を入場料無料で開催するために、沢山の企業さんに、協賛のお願いに行っていらっしゃるようです。
沢山の時間をつかって、沢山説明して、沢山頭を下げて・・・
そして、それを聞いてくださる企業さん・・・

僕は現役の経営者なので、会社の仕事があります。
ですから、講演にいける回数には限界があります。
限られたチャンスは、可能な限り、学校を最優先にしています。
そのために、一般の方向けの講演を減らすために、
講演の金額が高い設定になっています。

ところが、そのお金を、ポンと出す方もいます。
立派なチラシを作って、新聞に折り込んだりして、
ものすごい枚数を配布してくれたりもします。
しかし、そういう場合は、大勢を集めるつもりだったり、
子ども達を集めるつもりだったりしても、
ほとんど人が集まりません。

また、学校の場合、基本的には金額は相談です。
しかし、今までの経験から言うと、
「予算がこれだけしかありません。これで来てください。」
という場合は、やっぱり、
地域の人や保護者にも声かけしたけど、来ませんでした・・・
となることがほとんどです。

むしろ、お金を集めるために、頑張って動いてくれた学校は、
気がついたら近隣の学校まで一緒に参加になっていて、
地域の人達もすごく集まっちゃうから、会場を大きくしました!
なんて言ってくれます。

この差は、
「できる範囲でする」と、
「できなかったことに挑む」の、違いで生じるのだと思います。

無理をしてお金を集めるために、いろんな人に相談をして、思いを伝えて、感謝して・・・の積み重ねが、共に動いてくれる仲間を増やし、それが大きな力になるのだと思います。

以前、高校生が僕を招いてくれた事がありました。
彼女たちは、講演料を下げてほしいとは、一言も言いませんでした。
しかし、彼女たちは、沢山の企業をまわり、いろんな人にお願いをして、満額集めてしまいました。
それを聞いたとき、僕は、「言ってくれれば、下げてもよかったのに・・・」ということを口走ってしまったと思います。
ところが、彼女たちは、ほほえみながら、「この金額だったからこそ、沢山の人と関われました。安くされていたら、このご縁は生まれなかったんです。」と言ってくれました。

一人でできることは、一人分です。
そして、自分のできる範囲でやってる限り、自分の能力は増えません。
でも、助けを求めたら、一人では出来無かったことができるようになります。能力が増えます。

RISEさん達は、今回の講演のあと、きっと、今まで以上に、いろんなことができるようになると思います。
きっと、沢山の子ども達の自信や可能性を支える活動になると思います。
もしかしたら、福岡で、定期的に、ロケットの教室ができるようになるかも知れません。
そんな可能性を持っている4月22日の講演会が、
僕はいまからとても楽しみです。
さすがに当日の打ち上げはできないと思うけど、ロケット教室用のロケットなども持っていって、会場で紹介したいと思います。

一昨年、僕を招いてくださった、滋賀県のKMPさんは、
翌年には、ロケット教室も実現してくれました。
そして、今年はなんと、ロケット教室の予定が10回だって。
ほぼ毎月開催じゃん!

日本中に、仲間・・・というか、共に頑張ってくれる人達が増えているのを感じます。
こうなるのに、最初のロケット教室から、12年かかっています。
でも、小さく小さくでも積み重ねたことが、形になってきた気がします。
人の自信と可能性を尊重する社会。
日本中で、独自の方法で頑張ってる人達の力が、合わさってきてる気がします。
僕はうれしくて、じんわり涙ぐんでいます。

RISEの皆さん。がんばって。
そして、RISEの人達を助けてくれる人達にも、本当に感謝です。

「お金を払って習う」より、さっさと働いた方が経験値も縁故も増える!

僕らは、中学生くらいの頃に、進路指導の中で、
「できる範囲から選ぶ」を教えられます。
 
しかし、現在の能力の範囲からしか、未来を選べないとなると、
年齢が若く、経験値が少ないころは、まったく未来が選べません。
 
また、経験値を増やす方法は、「学校に行って習うしかない」
と教えられてしまうと、成績や、お金が閾値となって、「行ける学校」が限られてしまい、その結果、選べる未来も限られてしまいます。
 
実際には、すでに働いている人ならよくわかってると思いますが、仕事をする上で、学校で教えられた知識が、どの程度必要不可欠なのか、と考えたら、「資格」が重要な仕事はともかくとしうて、実際には多くの仕事では、働いてから学ぶことの方が、学校で教えてもらえる事より、遥かに多く、重要です。
 
だとしたら、お金かけて学校言ってる暇があったら、さっさと働いた方が、経験値が増えるんじゃない?
 
とはいえ、やっぱり、高校を出たままじゃあ、ちょっと不安と言う人もいるでしょう。
ちなみに、先日行ってきた産業技術専門校は、学費が20万円しません。
僕はパンフレットを見て、一桁間違えたかなと思ったほどです。
しかも、その学校をサポートしている企業の集まりがあるのですが、それらの企業は、ものすごい企業だらけです。
様々な実践的な技術を学べる上に、そういう企業の人達とも、沢山接するチャンスがあります。
これは、すごくいいことだと思います。
 
お金が無いから、いい学校に行けないから、自分の人生は詰んだ、と思う必要は無いです。
お金をかけないで学べるチャンスは、探したら沢山あります。
 
たとえば、植松電機。
植松電機は、様々なイベントの会場になっているので、経営者の僕や、会社のメンバーと仲良くなれるチャンスは沢山あります。
僕は、履歴書や、短時間の面談などよりも、時間をかけて仲良くなれた人の方が、よほど信頼できることを知っています。
 
最後に一言。
「縁故は、自分で作るモンじゃ!」

氷割りの季節

北海道の春と言えば、氷割り。
厚さ10センチから15センチの氷を砕いて、地面を出す。
気温がプラスの日が何日か続くと、氷が地面から離れやすくなるので、
氷割りできるようになる。
 
で、この氷割り。
感覚的には、かさぶたを剥がすのに似てるかも。
やりはじめたら、とまらない。
 
氷を割るには、昔はつるはしが多かったけど、
いまは、氷割り専用のピックがけっこう便利。
でも、それでも歯が立たない氷は、
業務用のピックです。
 
小学生の頃から、氷割りは僕の仕事でした。
中学生くらいになると、まず使わされたのは、
コールピックハンマー。
炭鉱の博物館に行くと、普通に展示してあります。
重機関銃みたいな形で、エアーでドカンドカンつつきます。
これは、20キロくらいある装置なので、
めちゃめちゃ重たい上に、すごい振動。
でもパワフルだから、僕は今でも大好き。
 
しかし、コールピックは、パワーありすぎで、地面まで削っちゃうから、最近は電動のハンマードリルを使っています。
重さはうんと軽くなって10キロくらい。
コールピックに比べたら、打撃は弱いけど、
打撃数が桁違いに多いので、振動の種類が違う。
これは、握力を見事に奪ってくれます。
使い方は、地面となるべく平行にして、氷と地面のすき間に
差し込んでいくかんじ。
コールピックも、電動ハンマードリルも、強く押しつけないと
打撃が発生しないので、ぐいぐい押し込まないといけない。
だから、すんごくつかれる。
 
でも、氷がばかすか割れて剥がれて、地面が見えると、
ああ、春が来た・・・・という喜びが。
 
これは、地面が完全に凍結する地域でしか感じられない喜びだろうなあ。
今週は、北海道はあったかいみたいだから、
氷割り日和です。
昼にやったら、もうすでに、腕と腰が悲鳴をあげています。
心地よい疲労です。
 

サバイバルゲームの人気が増えてきた?

最近は、けっこうサバイバルゲームの認知が変わってきてるかんじ。
エアガンは、武器の形のまんまだから、嫌な人もいると思うけど、
僕の認識では
(1)体力差、性別差、年齢差がほとんど関係なく対等に遊べる球技。
(2)映画の主人公になりきれる、「ごっこ遊び」
(3)大人でも楽しめる「かくれんぼ」+「缶蹴り」的な遊び。
(4)連係プレーができると、とてもうれしい。
(5)自分のエアガンを、カスタマイズする喜び。
というような「楽しさ」を感じています。
 
僕は小さい頃から、片方の目が悪く、遠近感がありません。
だから、ボールを使ったスポーツがとてつもなく下手です。
ということで、学校では体育の時間が苦痛でした。
みんなに笑われ、みんなに迷惑をかけている自分が嫌でした。
そんな自信のない僕が、他の人に遜色なくできたのが、
エアガンでの的当てでした。
(あとは、自転車と山登り。いずれにせよ、学校の授業や部活にはないので、学校での僕のスポーツ能力は低評価のままですが。)
 
 
記事でも紹介されてるけど、いまのエアガンは、厳しい規制があるから、かなり安全です。
(昔は、弾を遠くへ飛ばすために、ひたすら威力を上げていたけど、いまは、弾に逆スピンをかけてホップアップさせているから、低威力でも遠くまで十分に届きます。)
プロテクターも進化して、顔を全面的に保護しています。小型ファン内蔵なので、レンズも曇らない。
(昔はレンズが曇って曇ってしょうがありませんでした。)
 
ちなみに、サバイバルゲームをやるようになってから、
僕はますます本物の鉄砲が怖くなりました。
だって、サバイバルゲームでは、ゲームや映画の様に、圧倒的に自分だけ強い、なんてことはあり得ないからです。
かなりの確率で、「あれ、撃たれちゃった?どこから?」です。
ゲームだと死なないけど、本当ならそこで終わりです。
サバイバルゲームでも、間違っての暴発や、見方に撃たれることもあります。本物の鉄砲なら、そのたびにおしまいです。
恐ろしいです。
 
2013年からはじめた、北海道スポーツシューティングクラブも、
最初は3人だけで、「桃園の誓い」状態でしたが、
いまでは、ずいぶん沢山の人達がはるばる参加してくれるようになりました。みんな優しい人達です。
そもそもが、「参加した人達が、楽しみながら自信を増やせるように」を目指しているので、とってもゆるい集まりになりましたが、
僕はそれで本望です。
昨年は、毎月開催を目指して頑張りました。今年も毎月開催を目指しています。
詳しくは、facebookの、北海道スポーツシューティングクラブを見てみてください。

4月22日は福岡で講演です。

今度の4月22日。
福岡の「並木スクエア」を会場に、
僕の講演会を開いてくださる方々がいます。
(最初アップしたとき、会場を九州大学としましたが、正しくは、
並木スクエアです。訂正します。)

 

 
RISEという集まりが主催ですが、
RISEとは、ロボカップジュニアという、ロボット競技会に参加されていた子ども達の親御さん達が集まって作った会だそうです。
 
僕は、いま、学校向けの講演会を最優先にしています。
だから、昨年は、一般の方が入れる講演会は、たしか数回しかなかったと思います。
学校最優先の理由は、学校だと、強制的に全員が聞かされるので、聞く気が無い子にも話を聞いてもらえるからです。
希望者を募る方式だと、希望する人しか来ないです。
そういう人は、けっこう前向きです。
僕は、夢をあきらめそうになってる子達を支えたいと思っています。
 
僕は、お話しをした学校に、感想文を全部ください、とお願いします。
たいていの場合は、先生が抜粋したのを送ってくれるのですが、
それはそれで素晴らしい文章で、僕もうれしくなるのですが、
僕が知りたいのは、僕の言葉や表現が足りないせいで、
苦しい思いをしてる子がいないかな・・・という情報です。
だから全部もらうようにしています。
 
そういう感想文を読んでいて、一番多いのは、
「講演会はつまらない。偉そうな人が来て、偉そうに聞き飽きた常識を押しつけてくる。だから、この講演も寝るつもりでした。でも、そうじゃなかった・・・」です。
先日、群馬で講演させていただいた後も、わざわざ駅まで来てくれて声をかけてくれた生徒さんがいました。彼も寝るつもりだったそうです。でも、あきらめようと思っていた夢をもう一度頑張る、と力強く言ってくれました。とても優しそうな子でしたが、目は力強かったです。
 
でも、「寝るつもりだった」という子は、わざわざ講演会を聞きに行かないです。だから、希望者を募る方式だと、そういう子には、話を聞いてもらえないです。
だから、学校が最優先です。
 
でも、学校の先生の中には、僕の話が大嫌いな人も沢山います。
だから、僕を招いてくれる学校は、ごく一部です。
本当は、僕が行くべきは、僕を招きたくない学校なのだということはわかっています。でも、そこに行く方法が、いまだに見つけられていません。
 
でも最近、すこし打開策が見えてきた気がします。
それは、希望者を募る講演です。
言ってることがおかしいですね。
 
学校に働きかけるには、賛同してくれる仲間が多い方がいいです。その仲間を増やすためには、思いを伝える必要があります。
それが、休日に一般の人向けに行う講演ではないかと、
ちょっと思いはじめています。
そこで話を聞いてくれた人達が、力を合わせて、学校向けの講演を可能にしてくれたらいいなと思っています。
 
今回の福岡での講演を主催してくださるのは、子ども達がロボットカップに挑戦し、成長していく様子を支えてきた保護者の方々です。
一般的な学校の部活以外で頑張る子ども達を見つめてきた方々だと思います。
以前、レゴが大好きなお子さんをお持ちの親御さんにあいました。
その子は、レゴの全国大会に出場することになったそうです。素晴らしい事です。
でも、そのために学校を休みたい、と届けを出したら、
学校の先生から、「レゴ?ブロックでしょ?遊びでしょ?そんなんで休むの?」と言われてしまって、ショックを受けたそうです。
残念ながら、学校の部活や勉強は学校から評価されやすいですが、そうじゃないと、学校は理解してくれなかったり、認めてくれなかったりします。
中学生の頃に、多くのクラスメートが、自分の大好きだったことをやめて、学校が評価してくれる部活と勉強に専念しました。
でも実は、自分の好きなことをやめて、人から評価されることしかやらないと、「自分がどうしたいか」ではなく「人からどう思われるか」が、行動原理になってしまうことが多いです。
そういう人は、思考力と主体性が乏しくなります。
 
僕は、僕の好きなことが、ことごとく学校になかったので、
自分で勝手にやっていましたが、でも、指導されなかったからこそ、自分で考える力が増えた気がしています。
だから僕は、子ども達が、大人に「ああしろ、こうしろ」言われないで自分で考えてやる「好きなこと」はとても大事だと思っています。
 
今回の福岡の講演で、ちょっと心配なのは、子ども達を沢山よびたい、と言ってくれていることです。
目標は、小学生と中学生を数百人。
休日に、中学生を集めるのは、かなり難しいです。
なんといっても、部活と勉強でがんじがらめです。
でも、いま世の中は大きく変化しています。
これからは、「素直とまじめと勤勉」だけでは、ロボットに負ける可能性が高いです。
だからこそ、部活と勉強以外にも興味と好奇心を持ってほしいと思っています。
だから、中学生にも話をすごく聞いてほしいです。
でも、実際の所は、北海道だと、中学生の見学旅行で植松電機に来てくれる学校はかなり沢山あるのですが、本州だと、ほとんどが高校です。本州の中学校ではほとんど縁がありません。
 
できれば、親子で、話を聞いていただけたらすごくうれしいです。
ものすごく変化している世の中のニーズを知ってほしいです。
 
この4月22日の講演会が、うまくいくことを祈っています。
主催のRISEの方々は、すごくまじめに、しっかりと計画を前に進めています。
この講演会が、次の、福岡での学校での講演会につながる可能性が高いと僕は勝手に思い込んでいますし、そうなるように、この機会を活かそうと思っています。
 
RISEさんのブログはこちら。
 

今日は群馬の太田です。

今日はこれから、群馬の太田に行ってきます。
群馬の太田?中島飛行機のエンジン工場があったとこかな?

浅草から、りょうもう、という電車で行くようです。
はじめてのる電車だから緊張します。

僕は、飛行機よりも電車が緊張します。
まず、乗り間違えがある。
逆方向にも行ける。
のり過ごせる。
こわすぎます。

今日は、産業技術専門校でお話しさせていただけます。
技術の世界を目指す人達。
どんな人に会えるのか、楽しみです。

可能性のある中小企業の探し方

2004年をピークにして、
日本の人口は減少に転じました。
 
人口が減るということは、
毎年生産量を減らさないと、過剰生産になる、ということです。
 
今までは、会社の売り上げや、社員数や、店舗数を拡大することが成功の指標のように思われていましたが、それは人口増加期の話です。
人口が減ったら、それは真逆の価値になります。
 
人口減少の影響が顕著になったのは、最近です。
なぜなら、ピーク付近は、変化が緩やかだからです。
それが、これからは一層顕著になると思います。
 
こんな時期に、就職を考える若い人達は大変だと思います。
もはや、大手企業でさえ安定とは言い切れません。
昔の花形職種だった銀行も、急速に人気を失っています。
では、どんな職業がよいのでしょう?
 
で、僕の視点からのアドバイスです。
 
数年前から、経済振興の為に、中小企業に対して、国はかなりの補助金助成金を出しています。
それを受けることができた会社は、可能性があると思います。
なぜなら、
(1)国の審査を通過できるだけの書類作成能力がある。
(たいていは、銀行と連携して書類を出します。ということは、銀行とも良い信頼関係を作れているということです。)
(2)国の審査を通過できるだけの事業計画がある。
(3)後継者問題などを解決している。(してないと審査通らないことが多いです。)
(4)財務が健全である。(健全じゃないと審査が通らない)
ちなみに、
そういう補助金助成金を得た会社が倒産や破産をしたら、審査した人達にとっては困るから、かなりしっかり審査されています。
 
国の補助金助成金を得られている企業のリストは、
経済産業省をはじめとした、中小企業振興をしている省庁が発表しています。
それらを参考にしてみたらいいんじゃないかと思います。
少なくとも、僕が知ってる限り、そういう補助金助成金を得られている企業は、前向きに進化と変化の努力をしています。
経営者の意識も高いです。
そういう会社を見つける判断基準として、僕は、この国の中小企業振興の補助金助成金には、価値があると思っています。
 
植松電機も、慢性的な人手不足に陥っているので、
いままでは「都度採用」をしていましたが、
今年はまじめに募集をして、会社説明会をしようと思っています。
で、でも、したことがないから、いつ、どうやっていのか、
いまいちわかっていません。
でも、はやいほうがいいんだろうね。
もうすでに手遅れってことは・・ないことを祈る。